
「裏山事情」・・・いよよ
朝から愚図っています。時々は上がりますが殆どは小雨です。概しての表現では小雨になりそうです。今日は日曜日です。朝から入れ替わり立ち代りの来客です。
その中の一人が『マイタケ(舞茸)が出ていますね。』、と言います。実は、この春、庭の一角に菌床(きんしょう)を埋めています。そろそろ時期と思い、毎日観察はしているのですが、出ていることに気付かなかったのです。
案内されてその場所を見ても何処に生えているか解からないものです。指で触ってもらって初めて認識する有様です。マツタケ同様、素人の目には入らないもののようです。出始めは特にです。
そのご仁はキノコの専門家です。マイタケも毎年収穫しています。それ故に離れていても識別できるのです。
『これは黒葉です。』、と説明します。マイダケには白葉と黒葉があるそうです。白葉が希少のようです。そして美味しさも黒葉以上で別格だそうです。
黒葉といえども庭のマイダケです。舞うほどにワクワクします。惜しむらくはナメクジが付いていることです。ナメクジの食料となった部分が白くなっています。
出始めがこの状態であれば、今後の成長に影響が出るそうです。少し心配です。順調であれば1週間か10日でキャベツよりも大きくなるそうです。ヤキモキしながら、そして期待しながら正座の毎日を楽しむことになります。
また、『サモダシも出ていますね。』、と言います。よく見ると庭のあちらこちらに見えます。これも気付かなかったものです。しかし、納得もします。実は、昨日、K社長に案内された畑の近くで初めて発見したばかりです。やはり季節を迎え始めているようです。夕刻お出でになったK社長が、『同じ場所に今日も出ていました。』と今日も持ってきて下さいます。
遅れているマツタケ(松茸)も出始めたようです。T氏が、『今年は全くだめです。去年の1/10以下の出です。』、と云いながらも採り立てを持ってきて下さいます。ハナビラダケも一緒です。
マイダケのように良い香りがパンパンしています。聞くと、卵とじやスープすれば美味しいのだそうです。松の前に生えることから、ツマエダケ(松前茸)が別名だそうです。
マツタケは、昨年豊作であった岩手県でもまだ気配が無いそうです。しかし、2~3前の情報では、次第にマツタケが出る気温や湿度になりつつある、のようです。
季節は巡ってきていそうです。勿論、出るまでは予測に過ぎないものです。いよよ、の感頻(しき)りながらも、これもまた正座しながら待つだけの受身です。
他方、ヒラタケのホダ木にはユキノシタ(エノキダケ)が出始めています。ヒラタケは昨春はじめて植菌したものです。昨秋ワンサカと出ました。
しかし、昨秋も、ヒラタケの前後にもユキノシタが出ていたのです。当初は雑菌として混じっていたのではないか、とも思っていました。しかし、今春に植えたホダ木にもユキノシタが生えています。
この状況から判断すると、ユキノシタはヒラタケが健在であることのバロメーターと考えたくなります。つい2~3日前までは気配すらも無かったキノコが突然自己主張をし始めています。
「工房事情」・・・和みの演出短時間ですが、今日も木工活動を楽しみます。このところ手がけているペーパーウェイトです。昨日、接着剤で割ったものの復元をしています。
今日はその鍛えです。デザインと磨きです。簡単な内容ですが結構な時間を要します。まず、デザインはできるだけ自然の造形をイメージすることにします。
とはいうものの、如何に肩から力を抜く、とはいうものの、人工は所詮人工です。人が演出する自然にはどうしてもセコいものがあるのです。それを承知での演出です。
心配した合わせ目は、やはり明確な線として残っています。それでも愛嬌の範囲である、と言い聞かせます。今後の工程は塗りです。是非、和みが伝わる演出をしたいところです。
明日からは本格的なお勤めです。数年のブランクはあるものの、是非お役に立ちたいところです。
2011/10/02(日)
19:17

曇りから青空、そして霧雨です。概しての表現では晴れの日というところです。昼過ぎから風が出てきます。
朝晩がめっきり寒くなっています。10月に入ったばかりですが、愈々秋が深くなってきた感です。
今日は土曜日です。時間のある日です。とはいうものの、日課となっている作品づくりは欠かせないものです。更に、それとは別に挑戦したくなる課題があります。ペーパーウェイトです。
実は、現在手がけているものは1~2ヶ月は漆風呂で養生(ようじょう)します。これまでの経験ではコクソが乾わくまでに相当な時間を要していたのです。
それとは別のペーパーウェイトです。以前、2寸ほどにカットしたものがあります。イチイとエンジュです。これを2つに分割して内部に詰め物をして復元する方法です。2つの分割方法は、多くの皆さんが鋸引きのようです。
しかし、この方法では不満が募ります。両者を復元した跡が明確になるからです。結局、前回同様、原始的?な鉈(なた)に頼ります。パカンと割れます。刃を当てたところには隙間が生じますが、その部分を削除することで合わせ目が自然なものになります。
割った両者の内部に溝を穿ちます。ボール盤を使います。この流れは前回と同様です。缶詰(かんづめ)の空き缶に鉛を入れてストーブの中で溶かすことも同様です。初心者には億劫(おっくう)に思えるものの、実際には簡単な工程です。因みに、初めてこれをやったのは小学校2~3年の頃だったようです。結構、ヤンチャであったようです。
そして流し込むだけです。しかし、この工程でいつも失敗します。どうしても盛り上げたくなるのです。
盛り上がったままでは両者がピタリとフィットしないことになります。出っ張った部分をディスクグラインダーで削(そ)ぎとります。ここでまた不安と憂いが生じます。勇み足で削るべきでないところも削除することがあるのです。
その後、木工ボンドで接着し、クランプでギリッと締め付けます。しかし、このクランプが曲者(くせもの)です。実は、クランプには2種類あるようです。締め付ける材に直接螺子(ねじ)の力が加わるものと、そうでないものです。
直接力が加わるタイプは螺子を回す方向に材料自体も回転する傾向があります。それに対して、他方は直角方向に力が働きます。簡単な理屈ですが、多くの失敗を経てようやく到達した次元です。この状態で明日を待つことになります。
午後、たくさんの栗を持ってK社長がお出でになります。『これはホタル湖から収穫したものです。栗が落ち始めています。畑にも行ってみましょう。』、ということでワイフと3人で出かけます。スペースの都合上、写真の掲載は明日の日記になりますが、グジャグジャ生っています。
そして落ちる時期を迎えたものがあちらこちらに落ちています。しかし、栗拾い、というものは意外にも多くの時間を要するものです。10分ほどの予測でしたが1時間も経っています。霧雨の中でしたが、一瞬に過ぎた1時間でした。
サモダシが出ています。近くに流れる小川にはニナ貝やメダカが繁殖しています。来年の初夏にはホタル狩りを楽しめそうです。まさしく、志功が表現した『海も 山も 温泉も』です。
今日と明日がY学園の学園祭です。事情が許せば、明日お邪魔したいところです。
明日、明後日の最低気温はわずか7℃だそうです。また、愈々二足の草鞋(わらじ)を履くことにまります。少し気合が入ります。
2011/10/01(土)
19:45

早朝から愚図っていた空です。シトシト程度ですが、やはり降り出します。山や庭には良い傾向のようです。
今日もハードスケジュールです。朝から請け負っている作品づくりです。その後、製材所からヒバ板をいただいてきます。友人が使う建材です。
先般2坪届けましたが不足したようです。更に2坪追加することになりました。冬を前にサクリ板を貼り替えるのだそうです。
あちらこちらで越冬の仕度です。我が家も除雪の準備です。実は、先日、タイヤショベルの油漏れを発見します。油圧系統のゴムの劣化です。10年も使い続けている愛車です。然(さ)もありなん、です。ついでにエンジンオイルの交換等もしていただきます。
同じ作業内容であっても、作業環境によって全く能率が違います。厳寒と豪雪を迎える前にやっておくことがたくさんあります。いつも洟水(はなみず)を啜りながらやっていた「雪囲い(かこい)」にも、今年は早く手をつけるつもりです。
昨日、新しいPCを求めます。これで10台以上の更新になります。ワード、エクセルが搭載されています。しかし、アクセスが入っていないのが不思議です。今は、一般的に使われないデーターベースなのかも知れません。フラッシュメモリーが驚くほど安価になっています。8GBが1,000円ほどです。以前使った3.5インチのフロッピーディスクの8,000倍近くの記憶能力があります。5インチ時代のことを思うと夢のようです。
時代の変遷はソフトの解説書にも窺えます。昔のソフトには恐ろしいほど分厚い本がついていたものです。それが次第に消滅していることに気付きます。マイクロソフトと謂えども今はディスクだけのようです。
昨日、Y氏に聞いてみます。PCに詳しい方です。『今は本は使わない時代です。ネットで十分なのです。』、『逆に、ネットに繋がっていないPCは役に立たない、ということです。』と解説します。
言われてみて納得します。何年か前までは辞書に頼る毎日でした。やがて電子手帳になります。それが今はネットで検索している有様です。今更ながら身の回りに辞書が無くなっていることに気付きます。世の中がガラガラと変化しているのです。竜宮城から戻った浦島太郎の心境です。
しかし、外の様子に触れなければ気付かないで済んだ筈のことです。これまで毎日続けてきた工房生活には無縁なだけに、時代錯誤に陥ります。
30年ほど前のことを思い出します。奥州最北端の普通の事務所はまだPCが存在していなかった頃です。勿論、PCにどのような力があるのかも解からない頃のことです。
どうしてもPCに会いたくなり、風呂敷を持って土曜の夜行に乗り「PC98」を買いに行ったことがあります。
そのころはソフトもまだ黎明期(れいめいき)です。表計算ではセルの位置を手打ちしていました。それでもあの時の驚きと感激は今でも鮮明に残っています。
それが今は8GBのフラッシュメモリーです。恐れ入ること頻(しき)りです。
2011/09/30(金)
19:14

やかな晴天です。先般の台風来、続いています。雨が欲しいところでもあります。今日も午後からの外出です。
工房活動は午前中の短い時間です。ペーパーウェイトをつくっているところです。エンジュの内部に鉛を入れて重量を多くする方法です。基本のつくりは終えています。現在の段階は装飾と塗装です。
装飾に「螺鈿(らでん)」を使います。その基本的な準備も終えています。今日は「嵌入(かんにゅう)」です。これは彫った木地に象であるアワビ貝を嵌め込む作業です。
その接着剤を漆を主体にします。当初、「糊漆(のりうるし)」のつもりでした。しかし、「刻苧(こくそ)」にします。糊漆は漆と糊を混ぜた接着剤です。「刻苧」はその他に木の粉を混ぜるようです。今回は更に「砥の粉(とのこ)」も混ぜます。
話は飛びますが、接着剤や充填剤(パテ)として使うものにはさまざまあるようです。「麦漆(むぎうるし)」は麦粉+生漆です。錆漆(さびうるし)」は砥の粉+生漆です。金継ぎの他、銀継ぎ、銅継ぎの錆漆には珪藻(けいそう)土を混ぜるようです。是非挑戦したい課題です。
木地彫りの段階で深く彫り過ぎたところがあります。接着剤を、漆+チューブ糊+砥の粉+木粉、としたのは、貝との間の空間を埋めるための配慮のつもりです。尤も、今回の(?も)、それぞれの調合の割合はアバウトです。それ以前に、この方法自体にも明確な根拠が無いのです。
単に接着剤を置いて貝を嵌めるだけですが、実際にはヤンチャな作業になります。あちらこちらに「刻苧」が付着します。基本的にはできるだけ盛り上げるようにしました。
これにも根拠は無いのですが、後刻の修正が可能なことからです。余分な部分は、乾わいた時点で削ることができる筈なのです。
とはいうものの、これまでの経験ではカチンと「刻苧」が固まるには1ヶ月以上は要したようです。おそらく、茶碗等の「金継ぎ(かなつぎ)」にも結構な時間がかかるようです。そのこと自体に大ロマンが潜んでいることになりそうです。
※今日の「刻苧(こくそ)」、「錆漆(さびうるし)」、「麦漆(むぎうるし)」等の定義は自信の無いものです。これまで聞きかじった内容をまとめたに過ぎないものです。頓珍漢(とんちんかん)の際にはご容赦いただきたいと存じます。
2011/09/29(木)
20:18

穏やかな秋晴です。今日も午後に外出します。請け負っている作品があることから工房活動は朝の早い時刻からです。相手がいることで、どうしても作らなければならないものです。ここ2~3年の日課になっています。
並行して文鎮(ぶんちん)づくりです。これはほんの試作のつもりです。失敗したとしても遅れても問題のない課題です。しかし、ムラムラと制作意欲が湧いてきます。
「螺鈿(らでん)」の練習も兼ねています。「象嵌(ぞうがん)」の材料は「アワビ(鮑)」です。昨日、嵌め込む貝をカットしています。「扇」、「鉞(まさかり)」、「鍔(つば)」です。拙い(つたない)出来ではあるものの、懐かしさとともに不思議な面白味が感じられます。
伝統的文様の「有職(ゆうそく)」であるからなのでしょう。今日は「琴柱(ことじ)」に挑戦します。これは琴の弦の支えです。ギターではフレットにあたります。この「琴柱」もまた昔から伝えられている文化のひとつです。しかし、これを見て「琴柱」と理解する方は殆どいない筈です。それでもテーマとして採り上げたいところです。
その脚はカーブを描いています。これに刀貝を使うことにします。アワビ貝には、それぞれの部位に名前がついています。縁の最も硬い部分が刀貝です。その脇が耳貝、それ以外を破貝というようです。琴柱の脚にはカーブしている刀貝が適当のようでした。
気力の衰えているときには途方もなく難しい作業に思えるものの、睡眠をとった朝はいとも簡単に出来るのが不思議です。丁寧な出来ではないものの、5~6分ほどでできるものです。
さて、この後の手順について考えるところです。貝を埋める嵌入(かんにゅう)と、塗りのどちらを先に手をつけるか、です。結局、全体の塗りを優先させます。それは、嵌入に使う「糊漆(のりうるし)」の乾きに時間がかかることからです。嵌入後にも微修正は必要です。その後、更に全体の塗りをするつもりです。
現在手がけている文鎮は8個です。今回の6個には1回目の拭漆(ふきうるし)です。そして2個は既に5~6回を繰り返しています。大分艶(つや)が出てきていますがまだまだです。
拭漆の回数は好みによって違っても良さそうです。100回繰り返した、という豪傑もいます。また、1回で終えた、という方もいます。先般お会いした若い木工家はケヤキ(欅)の作品に1回だけの拭漆をしています。結構、味わいのある作品です。
2011/09/28(水)
11:55

穏やかな晴天です。午後の用事のため、午前中の工房活動です。日課となっている作品づくりと並行してペーパーウェイトづくりをすすめることにします。
おこがましくも「螺鈿(らでん)」に挑戦しているところです。これは「象嵌(ぞうがん)」の一種のようです。象嵌というのは「象(かたち)」を「嵌(はめる)」の意味です。その嵌める象に貝を使うことが「螺鈿」のようです。
今回使う貝は「アワビ(鮑)」です。できるだけ平面部分を抽出します。プロの皆さんの舞台裏はよく解かりませんが、このカットにグラインダーを使っています。これで何とかなるものです。
まず、貝をそれらしい形に切り取ります。今回の図案を「扇」、「鉞(まさかり)」、「鍔(つば)」にします。細かい作業になります。
特に鍔は1cm四方弱です。当然のようにアバウトな形に仕上がります。ま、今回は(?も)試作のつもりです。妥協すること夥(おびただ)しいです。
次に、切り抜いた貝を埋める溝を木地に彫ります。専門用語では「木地彫り」です。本来は、この溝に貝がピタリと嵌(はま)るのが原則のようです。この形どりには針を使うのが一般的のようです。木地に貝をあててその輪郭を針で瑕(きず)をつける方法です。やや貝の内側をなぞります。毛描(毛引き)です。先端の丸い鉛筆ではどうしても輪郭の外側がなぞられるからです。
その描いた線を参考に彫刻刀で彫ります。切り込み、片切り、掘り下げ等です。何回も貝を当てながら彫ります。凹凸に対応することに時間を要します。
しかし、実際に仕上がる溝は大きくなります。どうしても、残さなければならない部分も削除する傾向があるからです。汗顔すること頻(しき)りです。
とはいうものの、後刻の調整で何とかなる筈(はず)です。「糊漆(のりうるし)」で目地を埋めることができます。話は飛びますが、「糊漆」というのは一種の接着剤です。
糊と漆を混ぜたものです。以前つくったときの糊は「続飯(そくい)」です。これはご飯粒を練ったものです。
しかし、専門家のH氏から『市販の薄い糊(チューブ糊)で良いです。』とコーチされています。今回はそれを試すつもりです。何とか、ですがこれで「嵌入(かんにゅう)」の下拵え(したごしらえ)を終えたことになります。
「嵌入」というのは溝に貝を「嵌(はめ) 入れる」ことです。勿論、wordで変換できない言葉です。一般的でない、知る人ぞ知る言葉です。その言葉を使うとき、何となく職人になった錯覚に陥るほどです。さて、「扇」と「鉞(まさかり)」はそれらしく見えます。しかし、「鍔(つば)」が少し苦しいです。文鎮(ぶんちん)に「刀の鍔」の図案です。それに加えて拙(つたな)い加工です。一般的には理解されないことが考えられます。
しかし、この訳の解からない「象嵌(ぞうがん)」もまた面白そうです。このままの状態で前進するつもりでいます。
今日は専門用語が多くなったようです。特に「続飯」に至っては逆立ちしても解からない言葉です。しかし、一旦解かってしまえば納得できるのが不思議です。
ご飯を「続ける」ということは、一粒ずつをくっつけて「餅(もち)」のようにすることに思いつくのです。象嵌の起源は中国大陸にあるようです。多分にその影響が考えられるところです。しかし、それらの内容は誰もが理解できる次元のものです。
何十世紀も受け継がれてきた文化です。嘲笑に甘んじながらも是非挑戦したいところです。
2011/09/27(火)
18:20