昨朝早、屋根にあたるバラバラとした音に起きます。雹(ひょう)です。軒下にはドッサリとその名残です。まだ薄暗い中では雪に見えます。おそらくは果物を瑕つけた筈でした。心配です。しかし、土曜の早朝のことからか、記事にはなりませんでした。

突然に秋になっています。一旦そうなると市民権を持ちます。朝晩にはストーブを焚きます。そしていつの間にか楓(かえで)は紅葉し、多くの草花は黄葉し始めています。

1週間ほど前に出たキノコは盛りです。しかし、出回っているキノコはサモダシ(ナラタケ)、畑シメジ、スギナメコです。シイタケやナメコはこれからのようです。少し気になるところです。実は、我が狭庭のシイタケ、ナメコ、ヒラタケも鳴りを潜めているのです。気温的には適期を迎えている筈なのですが。


シイタケについて数人の友人に訊ねると、同じように『まだ出ていない。』と答えます。何が作用しているのか解かりませんが、或いは、長く続きすぎた残暑の所為なのかも知れません。

マツタケも同様のようです。噂では、昨年に続いて今秋も不作のようです。朝お見えになった友人のT氏が、『様子を見てきます。数本は何とかなる筈です。』、と出かけて行きます。季節の移ろいに一喜一憂しています。

午前中、学祭にお邪魔します。平面の2次元に表現されたものを3次元に変換するプログラムの説明を受けます。有効活用ができそうです。面白そうです。しかし、お邪魔した目的のメインテーマは蕎麦(ソバ)です。これまでソバには一向に不調法でしたが、前宣伝を聞いて楽しみにしていたのです。

勿論、新ソバです。新ソバの定義は、今年収穫したものですが、いつまでが「新」であるかの定義は12月までのものを指すのだそうです。それ以降は黒ずんでくるのだそうです。『新ソバは薄緑をしています。』との店主(先生)の説明を受けて改めて観察すると、確かにそのように見えます。今まで出会ったことのないソバです。

更に、食べ方を指導してくれます。『最初の一口はツユをつけないで味わってみてください。良いソバには香りがあるものです。』と語ります。言われた通りに試してみます。微かにですが、やはり香っています。そして美味しいです。ツユ無しで多くをいただきます。


ソバはK市のA地区で店主自身が育てたものです。日本のソバの殆んどが外国産の時代に、拘(こだわ)っているソバです。

その折に、「鬼平犯科帳では、ソバを肴に酒をいただくシーンがあります。それは江戸だけのことでしょうか。」と、つい、訊いてしまいます。すると、『日本酒やワインが合います。洋酒はあまり合わないようです。』、と答えます。ツウ(通)にはツウの世界があるものです。

ヤマブドウ(山ぶどう)が出ています。待ち望んでいた秋の恵みです。しかし、処理に時間を要します。単純な作業ですが、キノコ同様、山菜の多くは、収穫するよりも手間のかかるものです。

レシピは簡単です。水でよく洗い、ザル(笊)にとります。それを外に出して風にあてます。水分が飛んでから実をはずします。ザル一杯の処理に2時間を要します。果実酒のルールはショウチュウ(焼酎)を使わなければならないようです。しかし、味が全く異なります。少し悩んでいます。

2012/10/14(日) 17:29

(風知草だと思うのですが)風知草が咲いています。(風知草だと思うのですが)というのは、WEBで調べたものと花が違っているようなのです。しかし、我が家ではこれが風知草です。

庭石の間に1世紀以上住んでいると聞いています。刈っても、刈っても出てきます。「風知草」だとすれば、本来は「知風草(風を知る草)」と表しても良さそうです。

(風知草だと思うのですが)の謙虚な?表現の理由は、花の他にもあります。風知草は別名「裏葉」ともいわれます。普通の植物は、葉の表側に光沢があります。しかし、「風知草」の葉は裏側に艶があるのだそうです。

他方、我が狭庭のそれは、表面に艶があるのです。自信の無いこと頻り(しきり)です。何れにしても、ソロリとした風に敏感に反応はしています。一説には、英訳するとlove grassだそうです。ま、我が家のものも「風知草」ということにしておくつもりです。


午後、友人のO氏がお見えになります。『柿を使いませんか。』ということです。実は、近くの家を解体して整地した際、庭の隅の柿だけを残したのだそうです。理由は、実がたくさん生(な)っていることから、伐るには忍びなかったのだそうです。

さらに、木が勿体ないことから、工房KUROOBIに白羽の矢を立てたのだそうです。早速現場を見に行きます。自宅から歩いて2分ほどの近い場所です。

幹の太さは30~40cmと然程(さほど)でもないのですが、小さい実がワンサカ生っています。柿は硬い木です。工作に使えそうです。直径15cmほどの枝は、キノコの榾木(ほだぎ)としても活躍しそうです。



そして小枝は、工房の薪ストーブ用です。即、製材所のY氏に連絡します。『簡単です。』という答えが返ってきます。

他方、柿の実も再挑戦したかった課題でした。実は、昨秋、800個ほどに「渋抜き」を挑みました。見事に失敗しています。そのリベンジです。

一般的な柿の渋抜きには焼酎やワイン、若(も)しくはドライアイスを使います。しかし、昨年は「塩漬け」を試みたのです。その無謀ともいえるチャレンジは、半世紀以上も昔に経験した味に出会いたかったからです。それが見事に失敗です。

渋抜きは、水溶性を不溶性に変えることで成功すると聞いたことがあります。或いは、糠漬けと塩漬けを間違えたのかも知れません。もう一度試したい世界です。この昔の味について、多くのご婦人に訊いてみます。

ご婦人とはいっても昭和1ケタ台の、いわば生き字引といわれる皆さんです。しかし、それでも、その100%が知らない世界でした。勿論?名にし負うWEBも同様です。

『伐る作業には制限時間はありません。』とO氏が言っています。柿の収穫時期までには余裕があります。ある秋晴れの日、楽しみながら伐ることになります。春同様、秋には秋の課題が出現するものです。



2012/10/08(月) 17:54
ブランチが終わるころ、友人のT氏から電話です。キノコの専門家です。『出ています。行きましょう。』です。既にイクジは飽和状態です。躊躇します。

しかし、主語はサモダシでした。「もう出ているのか」と驚きます。「ヤチサモダシ」です。「ヤチ」は「谷地」です。当地では「湿地」の意味です。サモダシの中で最も味が良いとされる種類です。即、行動開始です。

現地に着くと、あちらこちらの倒木を中心に見渡す限りのサモダシです。出たばかりの綺麗なキノコです。花畑に似ています。採っても採っても、尽きることなく続いています。

最初は「石づき」を丁寧に削除しながら採っています。こうすれば後処理が簡単なのです。しかし、途中からは石づきのまま袋に入れます。とても間に合うものではないのです。はじめのうちは嬉々としていましたが、次第に飽きてきます。途中で『やめようか。』です。



帰宅後は、暗くなる迄、その拵え(こしらえ)です。しばらくはキノコ狩りには行く気は起らないようです。

暗くなって、H氏がお見えになります。F市の漆問屋の方です。2ヶ月に1回、さまざまなヒントを持参してくださいます。また、我が工房の作品も評価してくれます。

工房作業は遅々としていますが、あれやこれやに想いを馳せているものもあります。そのひとつに「色彩」のコントラストがあります。歌舞伎の緞帳で使われている黒、柿色、萌黄色の配色です。

今は「笑点」のイントロで目にしますが、身の回りには見かけることの少ないものです。その配色を作品に表現することを考えているところです。H氏にそのことをお訊ねします。すると、『透明な漆はありませんが、それ以外は何でもあります。』と、サンプルを見せてくれます。



『チューブ入りを送りましょう。』と言ってくれます。しばらくお休みしていた創作活動ですが、またまた意欲が湧いてきます。

朝晩、火が恋しくなっています。秋の気配しきりです。昨晩は囲炉裏(いろり)に炭を熾(おこ)します。
2012/10/07(日) 09:45
ほんの一部を残して稲刈りが終わっています。今年は「胴割れ」を起こした米が出ているそうです。長く続きすぎた残暑の所為のようです。寒くても厚くても作物はダイレクトに反応するのでしょう。

キノコも例外ではないようです。例年よりも1ヶ月以上も遅れて、ようやく姿を現しています。つい1~2日前からです。昨日、早朝に裏山に行ってみます。イクジの様子を見るためです。わずか30分の時間でしたが、発芽したての10円玉大を少々収穫してきます。


今日は日曜日です。すかさず、早朝から山に入ります。とはいっても、車で5~6分のところです。昨日出会った車は1台だけでしたが、今朝は10台以上です。

皆さんがキノコ情報をキャッチして集まってきているのです。しかし、山の中では人と出会うことはありません。

話は飛びますが、これまで、このイクジを当地オリジナルの言葉と思っていました。しかし、どうやらポピュラーなようです。字では「猪口」と書きます。「猪口」は「猪(いのしし)の口」ですが、小さい杯の「おチョコ」の意味があります。

「チョコまか」の「猪口」でもあるようです。これは、「目立たない小さい動き」の意味のようです。「へなチョコ」のチョコも「猪口」です。これを訓読みした「イクチ」が一般的にアミダケを表すようです。



楽しいキノコ狩りです。今日は昨日の5倍ほどの収穫です。しかし、特に山菜は、採った後処理に時間を要します。

キノコの場合は、付着した木の葉を取り、「石づき」を削除し、数回洗って水切りをします。

その過程を経て、漸く調理です。今回も佃煮にします。醤油、みりん、酒、そして砂糖等を調味料にして煮込みます。途中、アクを掬いとります。当然、タカのツメは入れます。冷(さ)めてから昆布を入れます。


美味極まりないご馳走です。この作業で、貴重な午前の時間を使い果たします。そして朝食と昼食を兼ねたブランチです。ブランチは日曜日ならではの贅沢です。
2012/10/07(日) 09:37

一昨日の地方紙朝刊に、イクジ(アミダケ)が店頭に出た、の記事が載っていました。無論、地域それぞれの条件があり、既に出ているところも、これからの場所もありそうです。

しかし、新聞記事に拍車をかけるように、数人の友人が『出た。』、『出た。』と教えてくれます。そうなると、矢も楯もたまらず、裏山を見ない訳にはいかなくなります。

話は飛びますが、この「矢も楯もたまらず」は、「矢で攻めても盾で防いでも、相手の攻撃を食い止めることが出来ない。」という意味のようです。布団に入っていても、キノコの生えている様子が頭を占領してしまいます。

結局、今日の早朝、裏山に出かけてみます。しかし、早朝とはいっても、5:30頃です。初夏の頃とは明けるのが2時間も遅くなっています。土曜日ですが今日はお勤めの日です。山に入る時間はせいぜい30分ほどだけです。沐浴前の様子見です。

やはり、新聞の情報どおりです。発芽したてのイクジがあちらこちらに見えています。傘の大きさは50円玉、100円玉、10円玉大です。理想的な大きさです。

成長し過ぎたものはビスケットや手のひら大にもなりますが、こうなると採ることはできないのです。拘(こだわ)る自称、専門家は、小指の爪の半分大だけを採るとしています。

見るだけのつもりでしが、目の前に見せつけられては採らざるを得なくなります。30分の時間としては結構な量になります。ハツタケはほんの数個だけです。イクジ同様、大きいものが見えないことから、これからが時期のようです。


沐浴後、数人の友人がお出でになります。収穫したイクジを披露しながら、一頻(ひとしき)りの講釈をします。

今朝、山で出会った車は1台だけです。その場所は、毎年イクジの採れるところです。明日と明後日は皆さんが裏山に入るようです。


今月末、「源氏物語」についての講演会が開催されます。テーマは「夕顔」です。10月21日の日曜日です。時間があったら是非お邪魔したいところです。

話はとびますが、「源氏物語」については一向に不調法です。しかし、昔、中学校の頃は試験勉強の必須であったようです。源氏物語⇔紫式部、枕草子⇔清少納言、そして、土佐日記⇔紀貫之と丸暗記したものです。

この中で、これまでの人生に喜びを与えてくれたのは、『春はあけぼの・・・』から始まる清少納言の枕草子です。特に、『いと寒きに 火など急ぎ熾(おこ)して 炭もて渡るも いとつきづきし 昼になりて ぬるくゆるびもていけば 火桶の火も 白き灰がちになりて わろし。』は傑作です。

いつも、「あの文章は、このようなことを表現しているのだ。」と思って感激しています。実は、一昨晩は座敷にストーブを点けます。朝晩、火が恋しくなっているのです。稀有の残暑でしたが、やはり秋は確実に巡ってきています。

この「夕顔」の講演会は当地の『古典を楽しむ会』が企画しています。幼少期に奥州最北端の当地で過ごした、東大名誉教授の鈴木日出男氏が担当です。

『心あてに それかとぞ見る 白露の 光添へたる 夕顔の花』の歌があります。「心あてに」は「あてずっぽうに」の意味のようです。そして「光添えたる」の「光」は光源氏のことです。どのような解説をしてくれるかが楽しみです。


またまた話は飛びますが、「心あてに」は、あまり歌に出てこない語句です。知っているのは、凡河内躬恒(おおこうちノみつね)がつくった『心あてに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花』です。「夕顔」では、ここまでの解説は無さそうに思いますが・・・。

この「源氏物語」の講演会にはK社長ご家族も参加するようです。現在、皆さんに声をかけているところです。

昨晩、「第六代ねぶた名人」の拝命祝賀会に参加します。その6人は、北川金三郎、北川啓三、佐藤伝蔵、鹿内一生、千葉作龍、北村隆です。名人の定義は、受賞回数、たずさわった年数、そして後継者の育成が要素になっています。

しかし、第六代名人にはその他の要素があります。それは作風です。彼自身が、『性格は作風に現れる。』と言っています。また、『これまでの伝統を受け継ぎながらも、いつも既成概念にとらわれない、他と異なる作品づくりに心がけている。』と言っています。

実際に、彼の作品は、次代を先取りする斬新(ざんしん)なものばかりです。そのことからか、ここ数年の評価は低いようです。しかし、その評価には政治的圧力も加わっている、の噂もあります。つい、ゴーギャンやピカソを思ってしまいます。名人というのは、そのようなものなのでしょう。

2012/10/06(土) 10:13
長く続いた残暑のあとにガクンと寒くなります。ここ何日もヤマセが続いています。ヤマセは山背とも東風とも表すようです。

東の太平洋から秋津島根(あきつしまね)の北部に吹き込む冷たい風です。秋津島根は日本の本州のことです。農作物に影響することから、当地の言葉でケガジとも呼ばれています。

今日は、最高気温23℃、最低が14℃~15℃です。この気温がキノコの発生条件のようです。当然ながら、昨晩お出でになった皆さんとの話題はキノコに終始します。皆さんが満を持しているのです。

『湿気のある場所には出ています。』、『卵ダケは見たが、それ以外は皆目見えない。』、『今年は雨が少な過ぎた。』、『去年に続いて今年もダメかも知れない。』、『いつもは時間差で出るハツタケ、サモダシ、ヘイタイキノコ、ヒラタケ、シメジ、アミダケ、マツタケ、ムキダケ等が一斉に出ることになるかも知れない。』、等々です。


しかし、今日の朝刊に『秋の便りようやく。地物キノコ店頭に』のタイトルで「イクジ(アミダケ)」が紹介されています。筆者の最も歓迎する美味のキノコです。1ヶ月遅れて便りが漸く届いたことになります。

その朝刊に見入っている中、T氏がお出でになります。昨晩お見えになった方です。『山に行ってきました。ホウキダケ(箒茸)を採ってきました。黄色系は食べない方が良いが、ピンク色系は大丈夫です。』と、袋一杯持ってきます。

経験の無いキノコは食べないに如かず、という言い伝えがあります。山で見るタマゴダケは毒キノコの風体です。しかし、食べると美味しいのです。ホウキダケにはたくさんの種類があり、素人には、食用と毒の識別は無理です。

カラー写真のキノコと本物とを比べても同一のものかどうかを識別できないものです。本物と写真とでは異なるのです。しかし、実際に山に生えているものを触った段階で、それを認識します。一旦認識すると、遠くからでも識別できるようになります。不思議な世界です。

これまで鳴りを潜めていたキノコの情報が一気に賑(にぎ)やかになります。しかし、我が狭庭のキノコはまだ姿を見せてはいません。出るのを躊躇しているのかも知れません。しかし、早晩には対面できそうです。

夕刻、『イクジが出た。』と言いながら友人のT氏がお見えになります。今朝の新聞は、やはり正確な情報だったようです。ここ一か月は忙しくなりそうです。

因みに、いただいたホウキダケの調理は断念することになりました。何となく自信を持てないでいるのです。



2012/10/04(木) 18:51