早朝は降っていましたが、日中は持ちこたえます。昨日の予報では『バケツをひっくり返したような雨になる。』ということでした。或いは、これから夜半にかけてになるのかも知れません。


昨日から「椅子」をつくっています。小学校で馴染んだ記憶のある木の椅子です。しかし、数十年前から「パイプ椅子」が本流となり、今の時代では殆どお目にかかることが無くなったバージョンです。

「雑木(ぞうき)」を使い、釘(くぎ)を打ちつけたものです。しかし、今となっては、強烈なノスタルジアに襲われる椅子です。今回は、その憧れと、昔探しの工房活動です。

しかし、実際に再現してみると、その高度な技と洗練されたセンスに、あらためて驚かされています。特に、「ホゾ組み」が見事です。また、贅肉(ぜいにく)を極度に落とし、要所を的確にとらえているのです。

今更ながら、見事なつくりであることを思い知らされています。


昔、これと同じことを「リンゴ箱」で感じます。まず、幅(はば)の異なる側面の板を使いながら、いつの間にか帳尻(ちょうじり)を合わせていることです。

そして、薄い板に食(は)み出すことなく打ち付けている釘(くぎ)です。何よりも、持ち易く頑丈です。

子供の頃、これを真似て箱をつくったことがあります。とても不可能な次元でした。それ以来、「リンゴ箱」を見ると、畏敬(いけい)の念を抱きます。それを作った職人に対するものです。

さて、今日の「椅子づくり」は、愈々(いよいよ)組立てです。その前に、「面取り(稜角の鈍角化)」、デザイン調整、ホゾの深さ調整等です。組立て後でも可能なのですが、時間的な効率が良くないのです。

デザイン調整は、まず、椅子の2つの頂点を丸くすることです。期待するカーブのラインを予(あらかじ)め描き、粗(あら)いベルトサンダーにあてることで、ほぼ一瞬に削ることができます。

そして、「座板のカーブ」にも仕掛けをします。座板の載る桟(さん)にカーブをつけることで、そのカーブが座板に反映します。

実は、小学校で使った椅子にはこのカーブが無かったようです。当時はまだ膝(ひざ)から踵(かかと)までが短かった所為か、何となく落ち着かなかった記憶が残っています。いつも、滑(すべ)り落ちる遊びをしていたようです。

何とか組み立てを終えます。しかし、いつもと同じように、不満足に陥ります。1本の脚が1mmほど浮いています。4つの脚が同一平面上に収まっていないのです。おそらく、ホゾ接(は)ぎの微かな不具合(ふぐあい)の所為(せい)のようです。


それぞれのコーナーの角度(90°)を確認し、石のテーブルの上にガツンとぶつけて修正します。

優秀な「リンゴ箱」を思い出すと少し悲しくなります。しかし、多くの皆さんは、この方法で解決しているようです。

座板の打ち付けは明日にするつもりです。しかし、幅は固定しておきます。3組の材料中、2組だけ組み立てます。残りの1組は次回の折の参考資料です。これで、数か月前につくった1脚と合わせて3脚です。

自己採点では、まだまだ外に出すに至っていないレベルです。この難しいところが、木工作業の魅力です。

2013/07/26(金) 17:58

夜中降った雨が、断続的に昼まで続きます。気温は25℃~26℃と、やや高いです。作業のし易い日です。

今日は椅子づくりです。材料は数か月前に準備しています。4脚分です。その中の1脚を先般つくりました。因みに、その満足度は60%ほどでした。

その後、今日まで、待機を余儀なくさせられていました。その理由のひとつは「ホゾ掘り」に伴う怪我です。怪我の内容は「関節炎」です。

鑿(のみ)と金槌(かなづち)で穿(うが)つだけの単純作業です。しかし、ホゾの数が多く、長時間続けたことが原因だったよわうです。


1週間は寝返りも打てない状況です。何とか回復したのは10日後だったようです。

老いを痛感させられます。衰えを補うため、「角鑿(かくのみ)」を入手します。今日は、そのリベンジです。

残り3脚です。大雑把な「墨付け」は終えています。まず、その精度を高める作業からです。何よりも材の中心の確認です。これには「毛引」を使います。昔からのツールです。極めて優秀です。この中心が角鑿のドリルの刃先になります。

そして、いよいよ「ホゾ掘り」です。先般、軟らかい「青森ヒバ」で試運転しています。「ミズナラ」は今回が初めてです。意外に掘り易いです。驚くほど短時間に終えます。さほど力を使わなかったことで、痛みに襲われることは無さそうです。


次はボゾの加工です。厚さは、角鑿の8mmです。スライド丸鋸(まるのこ)が活躍します。

3脚分のパーツ数は87です。その中の54片にホゾとホゾ穴が関係します。簡単、とはいうものの、結構な時間を費やします。

この「ミズナラ」はT氏からいただいたものです。ややアマ(腐り)は入っています。しかんし、接(は)ぎがキッチリとできれば、1脚はお届けしたいと考えています。

仮に、今回も不満足な結果であれば、別の作品をお届けせざるを得ないことになります。

2013/07/25(木) 18:36

昨日の雨は上がり、今日は、時折の青空です。雨、曇り、快晴は、それぞれに普通の現象です。しかし、それらが変化した瞬間は劇的です。

展示会に「花台」を出品します。「糸巻き」をデザイン化したものです。やや?執拗(しつよう)のむきはあるものの、その「糸巻き」のミニ版をつくってみます。所謂(いわゆる)ストラップのようなものです。

パーツの数を8片にします。それらを、相決り(あいじゃくり)とホゾ接ぎで組立てます。小片の加工は、想像以上の精度が要求されます。同じ0.1mmであっても、8mm中と400mm中の0.1mmとでは、50倍の違いです。

しかし、今回の目的は、単に全体の雰囲気の確認です。そして、作業の難易の見届けです。細かいことには気を使わないでゴールを目指すことにします。


小さい材です。加工には、それなりの工夫が伴います。4本の柱のホゾ孔はドリルを使った丸孔にします。

その理由は、4mmの四角い孔を穿つ根気を持ち合わせていないことがあります。しかし、やがて十文字に組み立てたホゾが入ることから、丸孔でも問題は無いと判断します。

ホゾとホゾ孔の寸法を厳しくします。その結果、非力な力では挿し込むことができなくなります。バイス(万力)を使います。この次元の寸法は、ほぼ、薄い紙の厚さの差が問題になるものです。

各パーツを組み立てると、これまで内緒にしていた姿を現します。それも、一瞬に、です。何とか、構造はイメージした結果になります。蛇足、とは思うものの、更にそれに手をかけてみます。「糸巻き」らしく、柱を削ってみたくなります。やや、意外な結果になります。

フィニッシュは塗装です。最近使っている「木固めエース」は、仕上げが難しいです。今回は「亜麻仁油(あまにゆ)」にします。手垢(てあか)は気になりますが、感触が良いのです。木に触れている、という気にさせてくれるのです。


話は飛びますが、ストラップ(strap)の本来の意味は「紐(ひも)」のようです。

しかし、携帯電話の普及に伴って、それらに取り付ける「アクセサリー」の意味も生まれてきます。

使い方は異なるようですが、日本の着物と帯の時代にも、このストラップがありました。「根付(ねつけ)」です。やはり、歴史は繰り返すのかも知れません。


いつの間にか、「車百合」が咲いています。「車」の語源は、花が車輪の「輻(や)・スポーク?」に似ているからといわれています。このところの「車輪づくり」を思い出します。


2013/07/23(火) 14:41

昼から雨です。予定していなかった天候です。実は、今朝、庭の水遣りを真剣にやったのです。気温は20℃~21℃です。土用、という様子ではないようです。

昼、市民美術館にお邪魔します。明日から開催される展示会の準備です。正式な名前はよく解りませんが、ご年配の皆さん方がつくった、作品の展示会です。名前のよく解らないまま、筆者も出品することになったのです。

話は飛びますが、この「正式な名前」を確認するためにWEBで検索してみます。検索能力の拙さもあるようですが、結果は、やはり、やや(?)がっかりします。

会場の場所、使用料、会館時間、使用ルール等は載っていますが、いつ、どのようなジャンルの展示がなされるかの、その予定表をどうしても探すことができなかったのです。

またまた話は飛びますが、参議院選が終わりました。当県の投票率は、全国最下位だったようです。いくつかの理由を想像してみます。

まず、いつもは盛んな選挙カーを見る機会がありませんでした。過疎地の当地です。さもありなんです。その背景には、インターネット活動もあったのかも知れません。

また、日本全国で、政治の恩恵に最もあずかっていない県が当県、といわれています。この投票率は、誰が議員さんになっても、結果が同じだ、ということを、厭というほど、市民が知りつくしていることの現れのようでもありそうです。


とはいうものの、今の時代です。せめて市民美術館には、その予定を、一般人が簡単に調べことが可能なサービスを期待したいところです。

しかし、今日、準備に集まったのは100人以上もいます。年齢層は70歳前後です。ご婦人が多いです。政治のサービスレベルに反して、実際には、市民の皆さんの熱い情熱と高い文化レベルを感じさせてくれるのです。

作品のジャンルは、絵画、書、ビーズ、パッチワーク、人形、盆栽等と多彩です。この展示会出品を目標に、多くの時間をかけてつくった作品が殆どです。木工作品は、筆者だけのようです。多少の恥ずかしさがあります。これは、関係者共通の感覚のようです。

しかし、展示の仕方について、『これをこちらにして、ここをこうすれば、作品が目立ちますよ。』と、ニコニコしながら教えてくれます。初めてお会いするご婦人でした。勇気づけられます。感激します。

今年出品したのは、ペン皿、手拭き皿、花台、そして、車輪バージョンのストラップや鉢置き等です。当初、全体の雰囲気の中では「場違い」ではないか、と思っていましたが、彼女等からのエールで少し落ち着きます。


夕刻、「糸巻き」のミニ版づくりの模索をしてみます。ストラップ大です。作品づくりの難易は、その、つくる大きさに関係するようです。

大き過ぎても、小さすぎても難しいのです。今回のテーマは小さいものです。電動工具の鋭利な刃に気を使います。また、正確な寸法に神経質になります。

今回はサンプルづくりです。しかし、単に結果を出すのではなく、如何に効率的作業でつくるか、が本来の目的のひとつです。

その点では、今回は、結構、レベルが高いようです。明日、気持ちをリセットして、再挑戦したいところです。

2013/07/22(月) 19:07

早朝は寒く、薪ストーブを焚きます。しかし、日中は暑くなります。寒暖の差が大きい日です。

今日はハードスケジュールです。しかし、その間隙を縫って、工房に入ります。一昨日スタートした試作の後始末です。つくっているのは、6角形の「車輪」(のつもり)です。昨日の段階では、端々のデリケートなカットに不具合があっています。

今日は、その処理をします。欠落した部分を別材で埋めることにします。「漆塗り」にも、木地の荒れているときの「木地調整」の工程があります。このときの「埋材(うめざい)」を、漆のときには「コクソ」といったようです。

今回の「コクソ」は、青森ヒバのパウダーと木工用接着剤を捏(こ)ね合わせたものです。

本体と、補強材として埋め込んだエンジュとの隙間に丁寧(?)に押し込んでやります。コクソを余分に盛り上げたとしても、やがてベルトサンダーが削除してくれます。あまり神経質にならないようにします。


エンディングは「塗り」です。塗料を何にするかを大分迷いました。結局、「木固めエース」にします。

熱に強く、ヒバとエンジュの色の対比を楽しむためです。しかし、この「塗り」に、結構な時間を要します。

「木固めエース」の乾燥には結構な時間を要します。更に、3回以上を塗り重ねるようです。短時間でゴールに至るのは難しいです。またまた、明日への課題を残すことになります。

2013/07/21(日) 18:36

先週に続いて、今日もM市の武道館にお邪魔します。太平洋側はヤマセ(東風)です。18℃ほどです。背広の上着を脱ぐことはできませんでした。

M市までのルートは、これまで50回以上も辿っています。しかし、ポツリポツリと事情が変化しています。いつも曲がり角にあったコンビニの場所が変わっています。

そして、市内に入る前に一時停止していた線路が無くなっています。今日も、浦島太郎を思い出します。

やや遅い朝食後出かけて、午後4:00頃帰宅します。今日は、早朝と夕刻の工房作業です。テーマは、「車輪づくり」です。実は、先般、途中までつくって理解したつもりのものです。しかし、実際に、最後までつくってみなければ、何となく不安だったのです。

今回のツールの主人公は「角鑿(かくのみ)」です。「青森ヒバ」は、木目方向には強靭ですが、木目の左右に対してはパカーンと割れる性質を持っています。ギリギリの加工で、この「角鑿」がどれほどの鋭利さを発揮するかを確認したかったのです。


「車輪」とはいっても、実際には、そのイメージを如何にデザイン化するかがテーマです。

そのため、一応の、それらしさは表現したいところです。そして、工具の使い方の稽古のためもあります。

ホゾ孔加工に「角鑿」を使うことにします。しかし、定規(じょうぎ)にピタリと添えるためには「ジグ(jig)冶具」があれば有効のようです。120°に開く補助具をつくってみます。今朝、糊付けをして、夕刻使ってみます。なかなか調子が良いです。

ホゾ孔は、表裏2面から穿(うが)ちます。一方の出口と他方の入り口との一致が不可欠です。そのため、正確(?)な「墨付け(位置表示)」をしたつもりです。しかし、木口近くが欠けてしまいます。ま、やはり、というところです。後の工程で何とかするつもりです。

次は、「カンザシ(簪)」です。挿し込み口の加工にも、同様のjigが活躍します。ツールは丸鋸(テーブルソー)です。気をつけるのは、刃の位置です。いつも、意外な場所に溝がほられるのです。しかし、今回は、何とかなったようです。


カンザシの材を「エンジュ(延寿)」にします。刃の厚さは2mmです。カンザシの厚さを2mm強にします。

その2mm強のカンザシをスライド丸鋸でカットします。その寸法は、勘(かん)で測ります。いつもやっていることです。何とかなるものです。

1つの頂点に2つのカンザシを挿し込みます。構造の強化とともに、華やかさが生まれるようです。

青森ヒバの淡黄色に対して、黒のエンジュです。そのコントラストを楽しみたいところです。そのためには、まず細工の正確さが要求されます。その視点では、現在の自己採点で60点ほどです。

或いは、明後日、鉢台として使われるものです。フィニッシュは丁寧にしたいところです。やや執拗(しつよう)とも思える「車輪づくり」です。しかも、作業の簡単なものです。しかし、実際には、結構、奥の深いものです。

2013/07/20(土) 19:59