
早朝は久しぶりに真っ青な空です。今日、ソメイヨシノの開花宣言がありました。奥州最北端の当市と、お隣の弘前市です。見頃は5月2日とのことで。
「支援事情」・・・雅量
昨晩、食事会に参加しました。地元の割烹旅館です。I女史はいつもながらのI女史でした。
季節の旬をふんだんに味わいました。少々、ガンガンやり過ぎたようです。貴重な昨晩のことが曖昧(あいまい)になっています。
遠方からお出でになった皆さんです。皆さんが今回の被災の支援に関係しています。『まだ水道も電気も通っていない地区がたくさんあります。』、『毎日3000食のオニギリというのは大変な量のものです。』、『町長と私は、3月11日のスケジュールを変更しなければ、今はここに居ない筈です。』等々のリアルな情報をいただきます。
東京にお住まいのT氏は化粧品を提供しました。ご婦人の皆さんが大変喜んだそうです。おそらく、被災時当初は、支援物資としてこの化粧品を考えた人は居ない筈です。今になっては、的(まと)を得ていたことになります。流石の判断です。
工房KUOOBIは幼児用の「玩具(おもちゃ)」でした。これは、地元の夏祭り用に作り貯めしていたものです。これも当初は、適当かどうかを悩みました。
しかし、他に思い当たるものがなく、お届けしました。その2日後、東京の大手玩具店が提供に踏み切ったようです。最初に路を切り開くときにこそ意味がありそうです。二番煎じは誰でも可能なのです。
路を切り開くときには批判が伴います。その批判を甘んじて受ける雅量なしにはトップにはなるべきではないのです。復旧対策本部長はそのことを理解していないようです。
丁度今、参院予算委員会の中継中です。今になって一ヶ月前の無策ぶりがクローズアップされています。
話は飛びますが、T氏からは『青函トンネルの資金手当てが大変なことになっている。』の情報も発信されます。一般庶民の手の届かない裏で、さまざまな取引とともに将来の設計がなされているようです。
「工房事情」・・・簪ホゾ加工をテーマとした台をつくっているところです。昨日に引き続いて今日もコーナーの強化です。これまで上下2面のフレームを「平留め接ぎ(ひらどめはぎ)」にしていました。
これは直交する両者を45°にカットして斜めの木口(こぐち)を合わせる方法です。この45°の「平留め接ぎ」は、材料の木口(こぐち)を見せないことも狙ったもののようです。
これまで、その2面を支える4本の柱はホゾ加工、そして側面の幕板はダブテール組みをすることで上下の2面が外れないようにしています。しかし、念のため、この「平留め」に手を加えることにしました。
コーナーに溝をつくり、他の材で埋める方法です。これは差し込む材とフレームが接触する板面が多くなり、糊が強力に利くことになります。
木工の専門用語はよく解りませんが「引き込み留め接ぎ」または「雇いざね留接ぎ」といわれるようです。この「雇いざね」のことを「かんざし(簪)」ともいうようです。
額縁等、この方法で加工されたものとそうでないものとは顕著に異なる強度になるといわれます。しかし、刺し込む材の木口はまともに見えることになります。
その木口をあえて堂々と見せる考え方もあるようです。本体の材と異なる色の材を使っているものをよく見かけます。当初、本体の白っぽい青森ヒバに対してケヤキ(欅)等も考えました。しかし、適当なものがなく、同材に妥協しました。
この「カンザシ」を差し込む溝(みぞ)の加工に気を使います。手鋸(てのこ)やノミ(鑿)では綺麗に仕上がらない腕前です。今朝は、まず、JIG(治具)づくりからです。実は、先般、この原理のJIGをW工房から拝借してきています。単にそれを拡大コピーすれば良さそうです。
ツールをテーブルソーにしました。ルーターはデリケート過ぎるようなのです。刃の位置を少しずつ移動することで期待する幅の溝が一瞬でつくられます。
しかし、8箇所の加工です。定規(じょうぎ)にピタリとフィットしていなければ、予定外の場所に溝はつくられます。集中して数回繰り返すことは筋力トレーニングそのものです。
カンザシの厚さは溝の幅よりも紙一枚ほど厚くしたつもりです。糊を塗布して刺し込むとビシーッと嵌(はま)りこんでいきます。大きめカンザシにしました。食(は)み出た部分は後刻削除すれば良いだけです。
また、溝の深さに慎重になります。深すぎると、それと直交するホゾに瑕(きず)をつけることになります。遠慮することになりました。小さめのカンザシになりました。もう5mmほどは深くてもよかったようです。
8箇所にカンザシをつけてあらためて観察すると、やはりカンザシに見えることに気付きます。丁度、浮世絵の花魁(おいらん)の髪のようです。「かんざし留め接ぎ」の名前の由来を納得する瞬間です。
時間をかけ過ぎたむきはあるものの、漸(ようや)くゴールが見えてきています。次に当面する課題は「目違い」の修整です。その後、塗装です。これについてはまだ考え中です。
今日はストーブ無しの工房作業でした。暖かい所為か筋力トレーニングの結果か解りませんが、汗をびっしょりかきました。或いは、昨晩の「綿屋」の仕業(しわざ)のことも考えられます。
朝、「ふくべ」が届きました。栃木県からです。2~3年前にお願いしていたものが今になりました。
実は、一週間ほど前、I氏から、『ようやくそれらしいものが手に入りました。』の電話があったところでした。
梱包をとくと、制作にあたっての細かいメッセージが入っています。これもまた長期戦になりそうです。
2011/04/25(月)
16:43

「園芸事情」・・・錯誤
朝は明るかったものの、午後から曇天で時折の小雨です。今日は日曜日です。午前の早い時刻に友人がお出でになります。『山の様子を見に行きます。時間があれば一緒にどうですか。』、ということです。もう、そのような時季になっていたのか、と季節錯誤に苦笑します。
毎年ご案内していただいています。歩行が不得意な筆者が同行するときは、車から降りて4~5分の場所を探しておいてくれます。彼が一人のときには深い山に何時間も歩いて入るようです。残念ながら工房作業の最中でした。次回のお誘いを待つことにしました。
今日のテーマは、ワサビ(山葵)とアイヌネギの様子の確認です。下山後に寄ってくださいました。『まあまあのようです。』、と柔らかそうなワサビを持ってきてくれました。そして、『これは庭の隅に植えたらどうでしょうか。』、と太いアイヌネギもです。
早速地植えしました。実は、庭の一角がアイヌネギコーナーになっています。毎春この時季に数人の友人がもってきてくれたものを植えています。しかし、ワサビ、シドケと同じように、まだまだ収穫の段階ではなく、只管(ひたすら)増えるのを待ち続けています。いよいよ歩けなくなった頃には、庭の山菜を摘むことができそうです。

「工房事情」・・・鉞
台の組み立ての殆どを終えました。今日から仕上げ段階に入ります。そのひとつがコーナーの当て木です。実は、本体のフレームを「留め接ぎ(とめはぎ)」にしたときの端材が気になっていました。綺麗な?直角二等辺三角形です。
これを6面中の4面のコーナーに使うことにしました。尤(もっと)も、これ無しでもグラつくことのない頑丈なつくりにはなっているのですが、つい、その気になってしまいました。
その固定は、とりあえず接着剤に頼ることにしました。金物のビスは使いたくないところです。或いは、竹釘(たけくぎ)も考えているところです。各面のコーナー4箇所です。16箇所です。一応、クランプでしっかりと締め付けてやりました。多少?の目違いはありますが、最終段階で平面化させるつもりです。
次は、幕板(まくいた)?に遊びを表現することにしました。古い文机(ふづくえ)には大抵あるものです。植物の葉を図案化したものが多いようです。
考えていたのは、「鉞(まさかり)」、「琴柱(ことじ)」、「扇」、「桜花」、そして「桔梗(ききょう)の花」です。実は、「サンゴ」、「古銭」、「梅花」、「独楽(こま)」等も考えました。何となくウキウキする、昔から扱われている図案です。「鉞(まさかり)」は、昔、武士の武功を讃えるときに天子様が贈ったものときいています。「琴柱(ことじ)」は琴の弦を支えるフレットのようなものです。花も棄て難いところでした。
糸鋸盤の活躍です。当初、桜花の加工に自信がありませんでした。花弁(はなびら)の先端のV字の切れ込み部分です。しかし、アサリの大きい歯を使ったところ何とかなったようです。面取りに時間を要しました。
本体に組み込んでみると、やや不満足があります。多少のくどさがあります。一面に一個の図柄で十分だったようです。そして位置です。
これから食事会があります。T氏はじめ、宮城県の町長さん方がおみえになります。久しぶりの皆さんです。少しガンガンやりたいところです。
2011/04/24(日)
17:52

「園芸事情」・・・弱点
今日もぐずついています。ここ数日続いています。芽吹きが盛んです。いつの間にか八角蓮が5~6cmにもなっています。
衝動買いではないのですが、昨春、田舎の「道の駅」で求めました。フキ(蕗)、シドケ、 サンカヨウ(山荷葉)、ワサビ(山葵)、ギョウジャニンニク(行者大蒜)等と共通な因数がありそうなことから一鉢入手して、大きいイチイ(一位)の下に大切に植えました。
つい昨年植えてばかりです。衰えたというものの、その場所は記憶しています。毎日気をつけて観察してきました。しかし、そのようにして植えたものがたくさんあります。
何れも毎年出る宿根草です。それらが土の表面や枯れ草を破って出ているのですが、何がなんだか解らなくなっています。
勿論、1~2週間を経ることでその正体は明確になるのですが、芽吹いた瞬間からは成長を遂げた姿を想像し難いものです。まだまだ修行が足りないようです。
更に、植えた位置も曖昧になっています。毎年のことですが、記憶している場所と30cmも離れたところにニョキニョキと姿を見せるのです。
丁度、雪が降ったときと同じです。いつも見ているものを瞬間的に隠されると、そこにあったものが何であるかかが解らなくなる状態です。
街を歩いていてもそうです。いつも通っている道が突然空き地になっていることがあります。以前、そこにどのような建物があったかを思い出せないのです。老化現象のようではありますが、これは、人間の記憶力の弱点のようでもありそうです。
「工房事情」・・・梅木さん台の下ごしらえを昨日終えました。今日は愈々(いよいよ)、接着剤(糊)をつかっての組み立てです。勿論?接着剤なしでもガッシリと組まれてはいますが、念のためです。
仮組みしていたものを一旦解体します。糊(のり)を塗布した後では手の届き難い部分も出てきます。テーブールソー等で付着した潤滑油等を削除します。
糊づけの前に準備です。水を入れたバケツ、雑巾、皮剥ぎ(かわはぎ)、クランプ等を手元に置きます。雑巾と皮剥ぎは食(は)み出た糊の削除に使います。以前見たビデヲでは鑿(のみ)を使っていました。直角で先端が薄くなっていることで重宝します。
糊づけには、作業者を急(せ)き立てる力がありそうです。糊を塗布した後には即組み立てたくなるのです。しかし、その瞬間に落とし穴が待っています。
部材の前後左右上下の関係の勘違いです。これらの何れも同じ寸法であれば然程の問題はなさそうですが、誤って固定したときは悲惨です。
今回のようなホゾ組のときにはそれぞれが相関関係にあります。一旦固定したものの復元は困難です。組む前に何回も確認してからの本組みを励行しています。
勝負を分かつ一瞬です。仕方のない作業手順です。糊付け後はクランプでビシーッと締め付けます。仮組み段階とは全く違うフィットになります。
殆(ほとん)ど部材は直交関係にあります。クランプで締め付けることでそれぞれが直交関係になる筈です。しかし、四角形の対角線ほ計測すると数mmの誤差が発生しています。おそらく、クランプを締め付ける力の不均衡が作用していたようです。
不満足ながらも、主要フレームの固定を終えます。当初は完璧を目指したホゾ組みでしたが、いつの間にか不満足に妥協するプロセスを経ていることに気付きます。しかし、その不満足の殆どは、これからの微調整段階で解消できそうでもあります。
もはややり直しのきかない段階で矩尺(かねじゃく)をあててみます。ほぼ直角を呈しています。自己採点では76点あたりでしょうか。困ったのは格子組(こうしぐみ)です。数箇所のそれぞれが同一直線上にあることが不可欠の組み方です。仮組みの際には完璧であったものが糊付けの段階で妖(あや)しくなります。おそらくこれも他との相関関係によるものらしいです。
生じた隙間の処理は埋木(うめき)をすることになりそうです。因(ちな)みに、このようなダラシナイ加工をする、未熟な腕前を称して「梅木(埋木)さん」というようです。今回は、さしずめその「梅木さん」に甘んじることになります。達人のI氏から伝授された、木工世界の裏話です。
3月11日の皆さんに殉じて伸ばしたつもりの「髭(ひげ)」でした。既に1ヶ月半も経ています。だいぶ伸びています。多くの皆さんが『ご老人』と呼びます。K社長から昨晩も『ご老人さんはお出でですか。』の電話をいただきました。
話の内容は、単に、『灰はありますか。』です。ジャガイモを植える際に木灰(もくばい)を使うのだそうです。薪ストーブから排出されることを知っているようです。またまた面白いことをやるようです。困ったものです。
夜になって、頻(しき)な雨になっています。良い傾向です。
2011/04/23(土)
19:18

「園芸事情」・・・痛し痒し
今日も霧雨です。傘(かさ)の必要でない程度ですが風が強くザワザワした日です。雪から続く湿り気がシイタケ(椎茸)の発芽を促しています。
キノコの収穫時期は一般的には秋のイメージがありまます。しかし、この菌は春秋の、年2回収穫できる種類です。いつまでもキノコが発生するものではなく、通常は菌を植えてから4~5年が目安のようです。
春に植菌して翌年の秋にワンサカ出ます。現在芽を出しているのは、植えてから5~6年は経っているようです。近年はポツリポツリと出る程度です。
今春、やや重そうなものを残し、残りはストーブの薪(まき)用に処分しました。その処分を免れたホダ木です。
春に出るキノコも秋のものもキノコには変わりは無いのですが、最近は春のものを珍重しています。虫の出る前に収穫できるからです。特に、干しシイタケにするときには春に限るようです。昔、秋に収穫したものを干したことがあります。少し大変なことになりました。
冬を越した万年青(オモト)やワサビ(山葵)、そして春一番に出たキクザキイチゲ、ギョウジャニンニク、フクジュソウ等が、遅れて芽を出した蕗(フキ)に追い越されてしまいました。これから秋まではフキの葉の下に隠れて過ごすことになります。
実は、20年ほども前、このフキを庭の下草として採用しました。棄て難い濃い緑色に魅せられました。しかし、下草とはいうものの背丈が180cm以上にもなる種類です。痛し痒しの世界です。
いつの間にかオダマキ(苧環)は10cmほどにもなっています。ベニシダレ(紅枝垂紅葉)の芽も出始めています。秋のようなザワザワとした寒さの中ですが、確実に春は巡っていることになります。
「工房事情」・・・6/6面次第に得体の知れないものに成長してきています。台のような、椅子のようなものをつくっているところです。実は、先日、たくさんのガラスをいただきました。
折角のお心づかいです。今回の工房活動は、それを使って、身近に置くものをつくる試みです。
作業のスタート時点で決意したことがあります。釘(くぎ)を使わないで、全てを「ホゾ組み」、「ダブテール(蟻組み)」にすることです。技術修得のための研修課題のつもりでもありました。そして既成概念の無視と完璧な加工です。
とはいうものの、妥協の毎日が続いています。貧困な想像力、加工に耐えない未熟な技術の所為(せい)のようです。当初は1/10mmまでも几帳面に扱ったものが後半にはアバウトになってきます。
そのツケが組み立て時に出てくることは解っているのに、です。気合が少しずつ萎(な)えてくるのが切ないです。
つくりたいものをぼんやりイメージし、当面する課題をひとつひとつ解決していくことが目的です。四角い箱の6面中、今日はその最後の面です。既成概念の無視、とは豪語したものの、結果はありきたりの姿になりました。
本来は別の格子にするつもりでした。実は、中国や韓国の時代劇には見事な格子が登場します。その極一部分を具体化するつもりでした。
しかし、工房の棚(机)に積んでいる、以前つくった格子(こうし)が目に付いてしまいました。飛び込んで来た、というべきでしょうか。勿体無さもありますが、運命的でもありそうです。即、妥協です。気力の衰えも手伝ったようです。
しかし、フレームとの接合には気合が入ります。ホゾとホゾ孔がピタリとの一致することが最低限の不可欠の要素です。そして、強度の確保上、単純?な「ホゾ組み」と「ダブテール接ぎ」の併用です。後戻りのできない一発勝負の世界です。
勿論、最終的には接着剤を使います。しかし、仮組み段階のホゾ組みだけで、前後左右上下がキッチリと固定されなければ納得できないところです。簡単なパズルのようなものです。
何とか、面の6/6を終えました。そして仮組みしてみます。クランプを使った締め付けは未だです。多少?の隙間には目をつぶることにします。そして主人公のガラスをのせてみます。5/6の段階ではまだ多少のグラつきがありましたが、ビタリと固まっています。
載せたガラスを金槌(かなづち)でコンコン叩いてみます。勿論、恐る恐るにです。やはり、これまで知っていた普通のガラスとは違うようです。音自体が違うのです。或いは、75kgの体重にも耐えるのかも知れません。折を見て試してみるつもりです。これは砕けない種類のガラスです。仮に不幸な結果になったとしても、同じガラスが他に10枚ほどもあるのです。試す価値はありそうです。
尤(もっと)も、椅子として使うときには上下を逆にする設計です。甲板が7分板です。まだ試してはいませんが、平和な気分になる筈の椅子です。そのときのガラス面は下になることから外すことになります。この、少し?グジャグジャするところが、今回の不本意な設計のひとつです。
結局、パーツ数は32の部材、ホゾ加工箇所31、ダブテール加工箇所16です。合計47箇所の接(は)ぎになっていました。そのオス型とメス型です。いつの間にか94箇所の加工をしていました。時間をかけ過ぎたことも肯(うなず)けます。
しかし、思い出してみると、実際の作業時間は然程(さほど)ではなかったようです。単に考える時間だけが過ぎていた感があります。プロの皆さんは、おそらく半日ほどで完成する程度の作業量です。ま、こうなった以上は徹底的に鍛えてやりたいところです。
当面する課題は幕板(まくいた)?の図案です。鉋(かんな)をかけただけのストレートな形にはそれなりの清潔さがあります。しかし、自分で使うものです。ちょっとした遊び心も表現したいところです。
2011/04/22(金)
19:10

「園芸事情」・・・Even the hunter
早朝から終日ぐずついています。小雨よりも細かく弱いものです。半平太が濡れた雨も、或いはこの程度だったのかも知れません。
昨日は雪の洗礼を受けました。しかし、その前までは16℃~17℃もありました。その所為(せい)か、草花が一斉に、そして勢いよく芽吹いています。しかも、成長が驚くほどスピーディーです。
昨日まで気づかなかったアザミ(薊)もガツンと葉を茂らせています。工房のすぐ前です。毎春一度はいただいています。定番はオヒタシと味噌汁です。歯ざわりを楽しむためです。いつもは裏山で摘みます。そろそろ時季を迎えているのかも知れません。
庭のものはどこからか種が飛んできて育ったものです。毎夏2mほどにも茂ります。葉の棘(とげ)でチカチカすることで、庭からお入りになる皆さんが嫌がります。しかし、10年以上も見守ってきたものです。情が湧いてきているようです。
『窮鳥懐に入れば猟師も殺さず(きゅうちょうふところにいればりょうしもころさず)』に似ています。話は飛びますが、英訳では『Even the hunter will refrain from killing the bird that has flown to him for shelter.』となるそうです。
「工房事情」・・・残り1/6面台のようなものをつくり始めてから大分経っています。様々な誘惑が進捗にブレーキをかけています。
椅子兼用、簡単な入れ物兼用等にもしたいところです。基本的には頑丈さを優先させるべきです。しかし、美観も棄て難いところです。
更に、加工の仕方に拘(こだわ)りを持ちたいところでもあります。そして、研修も目的にしたいところです。しかし、あれやこれやの要素を最優先させることは、必ずしも矛盾では無さそうでもあります。方法はいくらでもありそうなのです。
昨日は「ダブテール(鳩の尻尾)」への挑戦でした。初めてする試みです。満足度は75%ほどでしょうか。まあまあです。気をよくして今日も「ダブテール」の研修です。この「ダブテール組み」加工の手順にはさまざまあるようです。
今回はオス型を最初に加工し、そのサイズに合わせてメスの幅を決める方法を採用しました。採用、とはいっても、他の選択肢は無かったのです。
これには加工する材の中点を明確にする必要が伴います。メスの幅は別の材でつくっておき、それを定規(じょうぎ)にしました。その際、中点が重要な役割をします。今日もルーターが大活躍です。そしてストッパーの固定にはクランプが欠かせないツールです。
いつの間にか、この「ダブテール接ぎ」を10箇所もしています。不思議なことは、最初が最も満足度が高く、繰り返す毎に隙間(すきま)が出てくることです。おそらく、集中力が鈍ってくるからのようです。当初の完璧主義がいつの間にか大雑把主義に傾いてくるようです。
しかし、今は仮組みです。ホゾを外すとすべてが分解できます。各パーツの手直しはいつでも可能です。ピタリとフィットしていない等の我慢し難い恥部の手当ては全体像を確認した後でもよさそうです。
設計図の伴わない工作とはいうものの、計算だけはすることになります。割り算が主です。昔は暗算で処理していた筈のものを今は紙と鉛筆に頼ります。しかも、同じ計算を2回も3回も繰り返しています。それでも間違うことがあります。鈍ったものです。
計算の結果を加工する材にコピーします。そのときの助っ人は「毛引き」です。昔、既にあることを忘れて同じものを再び買い求めました。まったく同じものが2丁あります。当時は無駄な買い物をした、と思っていました。
しかし、頻繁に使うようになった今はもう2丁は欲しいところです。4丁であれば4つの値を記憶しておくことができます。特に、物指し(ものさし)では計りきれない、中点までの距離の表現に力を発揮するようです。昔からの優れものです。
微調整はまだですが、結局、6面のうちの5面が完成したことになります。作業が進むにつれて、只管(ひたすら)、得体の知れないゴールに向かっている錯覚を覚えてきます。手本の無い、感性だけが頼りの気ままな創作活動です。・・・尤も、箱ごときに創作もへったくれも無いことは、先刻承知はしているつもりです。
敢(あえ)ての弁解は、他に存在していない作品を目指していることだけです。予想できる結果は、全くのトンチンカン(頓珍漢)か、すこぶる優秀か、の何れかのようです。その勝負は残り1/6面で決まりそうです。そのプログラムはこれから考えることになります。
夕刻、K社長がお出でになりました。さまざまな情報をいただきました。この3月前半まで続いていた製作作業に、そろそろ戻ることになりそうです。来週から春の連休が始まるのです。善しとすべきです。
2011/04/21(木)
18:43

「園芸事情」・・・鬩ぎ合い
早朝は真っ白の銀世界です。まさか、と思いました。しかし、やがてダラダラと融けていきます。9時~10時のころには屋根には無くなりました。
適度?な湿潤と温度差からか、庭の草花がヤンチャになっています。つい先般にご紹介したアイヌネギはボーボーと大きくなり、それを追いかけるようにフキ(蕗)が葉を出しています。
背丈(せたけ)の競い合いです。他よりも高ければ陽光を多く受け、低ければ他の葉陰に甘んじる厳しい鬩(せめ)ぎ合いです。
その鬩(せめ)ぎ合いに自信の無いものがいち早く芽を出すようです。雪解け直後は全く見えない緑でしたが、今は鬱陶(うっとう)しいほどの緑が出現してきています。
「工房事情」・・・ダブテールの試み箱というか、台というか、表現し難(にく)いものをつくっているところです。概(おおむ)ねのフレームは何とか終えています。今日は、強度を考えながらの作業です。
ダブテール(鳩の尻尾)を試すことにしました。和名では「蟻組み(ありぐみ)」というようです。嵌(は)めこんだ方向の直角方向に強い、ホゾ加工の一種です。昔からの憧(あこが)れのジャンルでした。しかし、この加工には極度の緻密さが要求されます。
おそらく、江戸の頃には鋸(のこ)と鑿(のみ)で行っていた筈です。神業の世界です。想像するだけでクラクラしてきます。しかし、現代にはルータービットがあります。深さを設定するだけでいとも簡単な作業になっているようです。
しかし、幅(はば)の設定はデリケートです。紙一枚の厚さの世界です。この加工を容易にするJIG(治具・定規のようなもの)があるそうです。見たことはありませんが、達人のI氏から、アキュレットガイドの存在を聞いています。
実は、近い将来、このダブテールにどっぷりと浸(つ)からなければならないようです。そのガイドは手元にはまだありませんが、今日はその時のためのリハーサルのようなものです。
加工の手順には諸説あるようです。オス型とメス型の何れを先に加工するか、です。今日はオス方を最初に決めることにしました。それに合わせてメス型の幅を決めることになります。最初に決めるオス型は問題無いのですが、これに合わせるメス型の幅の設定が大変です。端材(はざい)で何回も試すことになります。
これだ、と納得したスタート地点とゴール地点にストッパーを固定します。やがて、この加工は8本のフレームに施します。一旦そのポイントが確認できさえすれば、あとは無意識にできる筈です。
しかし、意外な落とし穴があるものです。加工材とビットの関係です。カットする面、そして上下前後の確認です。立体パズルのようなものです。もしも、別の面をカットしたときには、またまたフレームの作り直しからになります。
加工の方向と面を一旦は納得するものの、紫煙、コーヒー、庭の散策等に力をお借りすることになります。頭を冷やすためです。事実、再度確認し直すと間違っていることもあります。今日はリハーサルのリハーサルですが、ま、結果的には何とかなったようです。憧れのダブテールに少し近づいた感があります。
作業中、S氏がお出でになりました。津軽の造り酒屋のご主人です。『板粕(イタガス)がでました。』、とお持ちして下さいました。
これは「粕汁(かすじる)」に使う食材です。食材、というよりも調味料のようなものです。ジャガイモ、ダイコン、サケ(鮭)等の魚類、タカナ(高菜)等との相性が抜群です。津軽に伝えられる昔からのレシピです。
勿論、甘酒(あまざけ)にも適しています。京都の甘酒は、この板粕をメインにしているようです。それにショウガ(生姜)をのせるようです。
2011/04/20(水)
20:12