
「園芸事情」・・・鬩ぎ合い
早朝は真っ白の銀世界です。まさか、と思いました。しかし、やがてダラダラと融けていきます。9時~10時のころには屋根には無くなりました。
適度?な湿潤と温度差からか、庭の草花がヤンチャになっています。つい先般にご紹介したアイヌネギはボーボーと大きくなり、それを追いかけるようにフキ(蕗)が葉を出しています。
背丈(せたけ)の競い合いです。他よりも高ければ陽光を多く受け、低ければ他の葉陰に甘んじる厳しい鬩(せめ)ぎ合いです。
その鬩(せめ)ぎ合いに自信の無いものがいち早く芽を出すようです。雪解け直後は全く見えない緑でしたが、今は鬱陶(うっとう)しいほどの緑が出現してきています。
「工房事情」・・・ダブテールの試み箱というか、台というか、表現し難(にく)いものをつくっているところです。概(おおむ)ねのフレームは何とか終えています。今日は、強度を考えながらの作業です。
ダブテール(鳩の尻尾)を試すことにしました。和名では「蟻組み(ありぐみ)」というようです。嵌(は)めこんだ方向の直角方向に強い、ホゾ加工の一種です。昔からの憧(あこが)れのジャンルでした。しかし、この加工には極度の緻密さが要求されます。
おそらく、江戸の頃には鋸(のこ)と鑿(のみ)で行っていた筈です。神業の世界です。想像するだけでクラクラしてきます。しかし、現代にはルータービットがあります。深さを設定するだけでいとも簡単な作業になっているようです。
しかし、幅(はば)の設定はデリケートです。紙一枚の厚さの世界です。この加工を容易にするJIG(治具・定規のようなもの)があるそうです。見たことはありませんが、達人のI氏から、アキュレットガイドの存在を聞いています。
実は、近い将来、このダブテールにどっぷりと浸(つ)からなければならないようです。そのガイドは手元にはまだありませんが、今日はその時のためのリハーサルのようなものです。
加工の手順には諸説あるようです。オス型とメス型の何れを先に加工するか、です。今日はオス方を最初に決めることにしました。それに合わせてメス型の幅を決めることになります。最初に決めるオス型は問題無いのですが、これに合わせるメス型の幅の設定が大変です。端材(はざい)で何回も試すことになります。
これだ、と納得したスタート地点とゴール地点にストッパーを固定します。やがて、この加工は8本のフレームに施します。一旦そのポイントが確認できさえすれば、あとは無意識にできる筈です。
しかし、意外な落とし穴があるものです。加工材とビットの関係です。カットする面、そして上下前後の確認です。立体パズルのようなものです。もしも、別の面をカットしたときには、またまたフレームの作り直しからになります。
加工の方向と面を一旦は納得するものの、紫煙、コーヒー、庭の散策等に力をお借りすることになります。頭を冷やすためです。事実、再度確認し直すと間違っていることもあります。今日はリハーサルのリハーサルですが、ま、結果的には何とかなったようです。憧れのダブテールに少し近づいた感があります。
作業中、S氏がお出でになりました。津軽の造り酒屋のご主人です。『板粕(イタガス)がでました。』、とお持ちして下さいました。
これは「粕汁(かすじる)」に使う食材です。食材、というよりも調味料のようなものです。ジャガイモ、ダイコン、サケ(鮭)等の魚類、タカナ(高菜)等との相性が抜群です。津軽に伝えられる昔からのレシピです。
勿論、甘酒(あまざけ)にも適しています。京都の甘酒は、この板粕をメインにしているようです。それにショウガ(生姜)をのせるようです。
2011/04/20(水)
20:12