早朝は久しぶりに真っ青な空です。今日、ソメイヨシノの開花宣言がありました。奥州最北端の当市と、お隣の弘前市です。見頃は5月2日とのことで。

「支援事情」・・・雅量

昨晩、食事会に参加しました。地元の割烹旅館です。I女史はいつもながらのI女史でした。

季節の旬をふんだんに味わいました。少々、ガンガンやり過ぎたようです。貴重な昨晩のことが曖昧(あいまい)になっています。

遠方からお出でになった皆さんです。皆さんが今回の被災の支援に関係しています。『まだ水道も電気も通っていない地区がたくさんあります。』、『毎日3000食のオニギリというのは大変な量のものです。』、『町長と私は、3月11日のスケジュールを変更しなければ、今はここに居ない筈です。』等々のリアルな情報をいただきます。

東京にお住まいのT氏は化粧品を提供しました。ご婦人の皆さんが大変喜んだそうです。おそらく、被災時当初は、支援物資としてこの化粧品を考えた人は居ない筈です。今になっては、的(まと)を得ていたことになります。流石の判断です。

工房KUOOBIは幼児用の「玩具(おもちゃ)」でした。これは、地元の夏祭り用に作り貯めしていたものです。これも当初は、適当かどうかを悩みました。

しかし、他に思い当たるものがなく、お届けしました。その2日後、東京の大手玩具店が提供に踏み切ったようです。最初に路を切り開くときにこそ意味がありそうです。二番煎じは誰でも可能なのです。

路を切り開くときには批判が伴います。その批判を甘んじて受ける雅量なしにはトップにはなるべきではないのです。復旧対策本部長はそのことを理解していないようです。

丁度今、参院予算委員会の中継中です。今になって一ヶ月前の無策ぶりがクローズアップされています。

話は飛びますが、T氏からは『青函トンネルの資金手当てが大変なことになっている。』の情報も発信されます。一般庶民の手の届かない裏で、さまざまな取引とともに将来の設計がなされているようです。


「工房事情」・・・簪

ホゾ加工をテーマとした台をつくっているところです。昨日に引き続いて今日もコーナーの強化です。これまで上下2面のフレームを「平留め接ぎ(ひらどめはぎ)」にしていました。

これは直交する両者を45°にカットして斜めの木口(こぐち)を合わせる方法です。この45°の「平留め接ぎ」は、材料の木口(こぐち)を見せないことも狙ったもののようです。

これまで、その2面を支える4本の柱はホゾ加工、そして側面の幕板はダブテール組みをすることで上下の2面が外れないようにしています。しかし、念のため、この「平留め」に手を加えることにしました。

コーナーに溝をつくり、他の材で埋める方法です。これは差し込む材とフレームが接触する板面が多くなり、糊が強力に利くことになります。

木工の専門用語はよく解りませんが「引き込み留め接ぎ」または「雇いざね留接ぎ」といわれるようです。この「雇いざね」のことを「かんざし(簪)」ともいうようです。

額縁等、この方法で加工されたものとそうでないものとは顕著に異なる強度になるといわれます。しかし、刺し込む材の木口はまともに見えることになります。

その木口をあえて堂々と見せる考え方もあるようです。本体の材と異なる色の材を使っているものをよく見かけます。当初、本体の白っぽい青森ヒバに対してケヤキ(欅)等も考えました。しかし、適当なものがなく、同材に妥協しました。



この「カンザシ」を差し込む溝(みぞ)の加工に気を使います。手鋸(てのこ)やノミ(鑿)では綺麗に仕上がらない腕前です。

今朝は、まず、JIG(治具)づくりからです。実は、先般、この原理のJIGをW工房から拝借してきています。単にそれを拡大コピーすれば良さそうです。

ツールをテーブルソーにしました。ルーターはデリケート過ぎるようなのです。刃の位置を少しずつ移動することで期待する幅の溝が一瞬でつくられます。

しかし、8箇所の加工です。定規(じょうぎ)にピタリとフィットしていなければ、予定外の場所に溝はつくられます。集中して数回繰り返すことは筋力トレーニングそのものです。

カンザシの厚さは溝の幅よりも紙一枚ほど厚くしたつもりです。糊を塗布して刺し込むとビシーッと嵌(はま)りこんでいきます。大きめカンザシにしました。食(は)み出た部分は後刻削除すれば良いだけです。

また、溝の深さに慎重になります。深すぎると、それと直交するホゾに瑕(きず)をつけることになります。遠慮することになりました。小さめのカンザシになりました。もう5mmほどは深くてもよかったようです。

8箇所にカンザシをつけてあらためて観察すると、やはりカンザシに見えることに気付きます。丁度、浮世絵の花魁(おいらん)の髪のようです。「かんざし留め接ぎ」の名前の由来を納得する瞬間です。

時間をかけ過ぎたむきはあるものの、漸(ようや)くゴールが見えてきています。次に当面する課題は「目違い」の修整です。その後、塗装です。これについてはまだ考え中です。

今日はストーブ無しの工房作業でした。暖かい所為か筋力トレーニングの結果か解りませんが、汗をびっしょりかきました。或いは、昨晩の「綿屋」の仕業(しわざ)のことも考えられます。


朝、「ふくべ」が届きました。栃木県からです。2~3年前にお願いしていたものが今になりました。

実は、一週間ほど前、I氏から、『ようやくそれらしいものが手に入りました。』の電話があったところでした。

梱包をとくと、制作にあたっての細かいメッセージが入っています。これもまた長期戦になりそうです。

2011/04/25(月) 16:43