朝からの雨が終日続いています。昼前に外出します。その時の気温は15℃です。寒いほどです。


朝は文鎮(ぶんちん・ペーパーウェイト)づくりの続きです。突然の文鎮づくりですが、実は、つい先般、筆箱と筆置きをつくったばかりです。その流れでその気になったものです。木の中に鉛を仕込むだけの簡単なつくりです。

鉈(なた)でカットしたままの形ですが、大雑把な加工は終えています。デザインは迷うところです。実は、昨年、プロがつくったペーパーウェイトを手に入れました。小さいものですがカットが緻密です。ダイヤのカットに似ています。幾何学模様を基本にしています。

しかし、今回はできるだけ自然の形やラインにしたいところです。そして不等辺をクローズアップしたいところです。所謂(いわゆる)和(なご)みと大らかさの演出のつもりです。というよりも、幾何学模様の加工に自信のないことがその理由でもあります。

しかし、この自然の単純さの表現が難しいです。無理につくるとなると、どうしてもセコくなる傾向があるのです。センスの無さを見せ付けられる瞬間です。厳しい世界です。


底だけは平面にします。これには丸鋸(まるのこ)を使います。その他はディスクグラインダーで削ります。出っ張っている節(ふし)はそのまま残します。

簡単なアクセントをつけてみます。部分的に白い表皮を削ることで黒白の斑点(はんてん)ができます。これはエンジュを加工するときの基本技のようです。大抵の床柱等はこの模様を有効活用しています。

2個のうちの1個はこの斑(まだら)が入ります。少し様子を窺(うかが)うことにします。実は、塗装に漆を考えています。将来、この黒白がどのような結果になるかがよく解からないのです。

エンジュの断面の縞(しま)は顕著です。多くの樹木がそのようですが、特にエンジュは夏目(夏に成長する部分)と冬目が綺麗なコントラストを演じています。この特徴は生かすべきのようです。できるだけ薄く塗るつもりです。


残念ながら、固執(こしつ)した合わせ目が微(かす)かに確認できます。それでも妥協の範囲なのかも知れません。納得した時点でまとまった数をつくることになりそうです。その折には様々な形を試すことになる筈です。


台風15号が北上しています。3.11の被災地が心配です。大雨による不都合が無いことを祈っているところです。

当地の今は雨に風が伴ってきています。明朝には太平洋に抜けるようですが、米やリンゴが心配です。大半はこれからが収穫時期です。恙無い(つつがない)ことを願うばかりです。

2011/09/21(水) 17:31

早朝からシトシトと降り続いていた雨が夕刻になって上がります。今日も寒いほどです。焚(た)きっぱなしではないものの、薪ストーブのお世話になります。燃料は鉋屑(かんなくず)と端木です。

午前中は注文品の部材づくりです。来週からは今までのような悠長(ゆうちょう)な工房活動は出来なくなります。2000個ほどは下拵え(したごしらえ)をしておきたいところです。

今日はその一部です。鉋がけ、面取り、そしてカット等です。単調な作業ですが昼過ぎまでかかります。勿論、助手が参加してのことです。


午後は気分転換です。文鎮(ぶんちん)をつくることにします。ペーパーウェイトです。以前、W工房の作品をいただきましたが、実際につくるのは初めてです。

作り方は簡単のようです。適当な木を2つに割り、中を穿(うが)って鉛(なまり)を流します。それを合わせるだけです。

しかし、実際につくるとなると判断に迷うところがあります。まず、どのように木を分割するかです。鋸(のこ)を使うと、鋸の厚さ分が削除されます。2片を合わせたとき、その空白分が不自然になります。



以前から考えていたことは単にバリッと割ることです。しかし、使いたい材質は硬い木です。ひ弱な力では無理です。結局、鉈(なた)を使いたくなります。試してみなければ結果の曖昧な世界です。

最初に選んだ材はプラムです。昨日の端材を使います。見事に失敗です。目が細かく波打ち過ぎているのです。デリケート過ぎることで、両者の合わせが大事になります。

次に試したのはエンジュです。木偏に鬼と書きます。床の間や炉縁に使われる秀木です。目に沿ってパカンと割れます。しかも、その割れ口がキザキザです。合わせてみるとピタッと吸い付きます。ほぼ理想的です。とりあえず2個をつくることにします。

割った両側に溝を穿ちます。鉛を流す空間です。ボール盤で乱暴に掘ります。邪道とは思うものの、合わせることで見えなくなることからです。また、今日はほんの試しのつもりでもあります。

鉛の扱いは子供時代に経験済みです。缶詰(かんづめ)の缶に入れてストーブの中に入れるだけです。5~6分で溶けます。それをトングで挟(はさ)んで4箇所の溝に流し込みます。注意点は溢(あふ)れさせないことです。


多く流した鉛は盛り上がります。両者がピタリと合わないときには余分なものを削り落とします。鑿(のみ)を使いました。流した鉛は長い時間(5~6分)は熱いです。

古い話ですが、何となく、黒澤明の「隠し砦の三悪人」を思い出します。それは兎も角、両者の合わせを確認後、いよいよ接着です。一旦接着したものの復元は殆(ほとん)ど無理です。

納得した時点でクランプでギリッと締め付けます。この類(たぐい)の作業は十分な時間をかけて楽しみながらすべきのようです。

今回は試行の1回目です。ポイントの確認だけのつもりです。デザインもそうですが全体の磨きが後先になりました。とりあえず、完成まで導くつもりです。


知人から栗が届きます。地元のものです。季節を迎えていたのです。栗は自然に落ちたイガグリを開いて収穫するようです。問題は木に生っている全てが一瞬に落ちないことです。

数日置いては無理のようです。虫が入ったり、リス(栗鼠)や小動物の餌(えさ)になってしまうのだそうです。さらに熊も好物のようです。

実は、目の前に栗林があります。O社長の山です。少しずつでも毎日収穫してやるのが正解のようです。

2011/09/20(火) 18:55

火の気の欲しい涼しさ、というか寒さです。一昨日の暑さが嘘(うそ)のようです。一昨日から降り続いていた雨は断続的になっています。

朝早く友人がお出でになります。開口一番『イクジが出ているぞ。行こうか。』です。半信半疑ながらも待ちに待ったキノコです。即、行動開始です。目的地は車で7~8分の裏山です。

やはり出ています。まだ大豆大、50円玉大、大きくても10円玉大です。出たばかりのようです。せいぜいこの大きさまでがコリコリ感があります。また、自称キノコ採りのプライドをくすぐる大きさです。結構な量を収穫します。

イクジは松林に生えます。そしてハツタケも同じ場所です。しかし、今のハツタケはやや大きくなり過ぎています。崩れているものもあります。

一説ではハツタケのハツは「初」というようです。他のキノコよりも先んじて出ることからのようです。このハツタケを必死に探す人も、見つけても踏みつけて歩く人もいます。好き好きが明確に分かれるキノコです。

おそらく、独特の風味の所為(せい)のようです。また、食感にもありそうです。好物とする側にはサクサク感ですが、不得意とする人にはモサモサ感に受け止められているようです。

因みに、筆者は、ジューッと鉄板でバター焼きです。5~6枚もあればグラグラするほど日本酒がすすみます。

当然のように、昼食は「キノコ汁」です。しかし、イクジとハツタケでは単調過ぎます。冷凍庫からナメコ、ムキダケ、ヒラタケ、シイタケ等を出します。

これは生のまま冷凍保存しているものです。凍ったまま鍋に入れます。単に糸コン、ゴボウ、ブタ肉、油揚げ等を入れた醤油味です。それぞれの風味がそのまま残っています。少し不思議な世界です。

話は飛びますが、昔から伝えられているイクジの貯蔵方法は「塩漬け」です。茹(ゆ)でて塩に漬けるだけの簡単なものです。食べるときに「塩抜き」をして調理します。コリコリの食感はそのままです。

優秀な方法ですが、惜しむらくは風味が失われることが難点です。しかし、今は事情が違っています。冷凍庫に加えて更に「真空パック」です。数千年も続く常識には柔軟性を持たせるべきのようです。

結局、残ったイクジとハツタケは「佃煮(つくだに)」にします。鍋に酒を入れて火にかけます。アルコールを飛ばした後、醤油、ミリン、ナンバ(南蛮)、ダシ等を入れます。沸騰(ふっとう)した後にキノコを入れます。


キノコからは意外なほどの量の水分が出ます。少し煮詰めます。それを火から下ろして冷(さ)まします。頃合を見計らって「納豆昆布(ナットコンブ)」を入れるだけです。一般的なレシピのようです。

尤も、本来の我が家のものは違っています。これにラクヨウ(落葉)を加えるのです。これは落葉松の下に必ず生える、根元が太い黄色いキノコです。ヌルめきのある菌です。傘の開く前のものが理想的です。

理想は理想として、今日は初日です。満喫すること頻(しき)りです。マッチ棒の先大のものがグジャグジャ見えています。これからが本番のようです。

キノコ狩りには足腰の筋力トレーニングが付随します。当面は明後日あたりが2回目のトレーニングになりそうです。


明日は今日よりも寒くなるそうです。一昨日とは15℃~16℃も低い気温です。顕著過ぎる変化です。しかし、この低い気温が本来なのかも知れません。既に稲刈りが始まっています。

2011/09/19(月) 19:08

昨日の昼過ぎからの雨が、夜も朝も昼も夕刻も降り続いています。おそらく、今晩もそのようです。

家の前の小川の水量が増しています。いつもの水面は河原から20cmほども下ですが、今は河原も水で覆(おお)われています。どしゃ降りではないダラダラとした雨でこのような状況です。やはり、降り続いている時間が長いようです。

その雨の中、庭に出てみます。プランターのオクラが花をつけています。植えたのは今年が初めてです。当初はやつれて育たないと思っていたのがいつの間にか元気になっています。不思議な生態です。

オクラ同様に元気なのがピーマンです。オクラの花は豪華絢爛(けんらん)ですが、ピーマンは別の魅力があります。野菜の花はなかなかに捨て難い世界です。



今日は製材の真似事です。というよりも、実際の製材は既に終えています。実は、昨年、K社長の庭のプラムを伐(き)りました。結構な太さの幹であったことで製材所のY社長に1寸の厚さにスライスしていただきました。

この1年、それを工房内で乾燥させていました。数枚は「暴れ」ています。グンニャリと捩(ね)じれています。それよりも困ったのは「アマ・腐り」が入っていることです。伐採前からのものです。しかし、全てが侵(おか)されているというものではありません。

まず、丸鋸(まるのこ)で大雑把にカットします。勿論、そのラインは暴れの吸収を考えてです。その後テーブルソーで両端の幅を調整します。これも大雑把です。しかし、非常に硬い木です。迫力のあるテーブルソーであっても相当なストレスを感じています。


それをプレナー(自動カンナ)に通します。更にテーブルソーで木端面(こばめん)の直角を出します。回りくどいようですが、丁度、手押しカンナの代用のようなものです。そして更に木端面をプレナーで整えます。

ということで、とりあえず2片の板材の完成です。木目の明確でないピンク色をしています。ステーキ用の肉に似ています。多少の事情はあるものの、これはこれで活躍の場面がありそうです。


作業中は流石(さすが)に汗をかきます。しかし、昨日よりも相当に涼しい日です。明日は更にガクンと涼しくなるそうです。
2011/09/18(日) 17:24

午前中の雨模様が午後には本当に雨になります。このところ晴れと雨が交互にやってきています。ま、良い傾向です。

友人との会話には必ず裏山の情報交換が入ります。実は、例年の今頃は既に時期を迎えているキノコの姿が、今年に限って見えないからです。

その大きい理由は2つあるようです。ひとつは春から夏にかけて殆(ほとん)ど雨が無かったことです。菌が増殖する時期に土がパサパサ乾燥していたことです。

そしてもうひとつは今もって続いている残暑です。昨日は30℃もあったようです。9月の半ば過ぎとしてはいつもとは違うようです。

例年の今頃はマツタケとイクジ(アミダケ)です。そしてサモダシ(ボリボリ)やシメジと続く流れです。この時間差で出ることが理想的のようです。


しかし、まだイクジが出ていないことから、あるいは、イクジとサモダシが同時に出ることが考えられます。

仮に同時進行であれば、キノコ取りを専門にしている方は忙しくなります。それぞれの生えている場所が違うことから、体が2つ欲しくなるのです。


今日も朝から木工三昧(ざんまい)です。涼しいとはいうものの、工房では汗びっしょりになります。しかし、爽(さわ)やかです。

今日のメインテーマは下拵え(したごしらえ)です。両木口を切り落とし、カンナ(プレナー)に通します。そして面取りしてカットです。カンナがけ以外は椅子に座っての作業です。立ち姿勢のカンナがけは休み休みになります。

いつものように、「面取り」で糸のような鉋屑(かんなくず)が出ます。その形状が面白いです。実は、これまで出たものをまとめています。大分たまっています。そろそろ「不精枕(ぶしょうまくら)」でもつくってみたいところです。


昼前、いっちゃんをお訪ねします。久し振りにお会いします。皆さんお元気でした。お母様からも勇気付けられます。実は、間もなく二足の草鞋(わらじ)を履くことになります。それを応援して下さいます。有難いことです。

明日からの気温はこれまでよりもガクンと下がるようです。くどいようですが、只管(ひたすら)山の恵みの回復を願うばかりです。

2011/09/17(土) 09:14

暑いです。おそらく、今年最後の暑さのようです。今日から3連休、3連勤、3連休です。旅館やホテルへの納品に遅滞をさせたくないところです。今日は終日の木工活動です。三昧です。

話は飛びますが、今朝の地方紙に文科省がまとめた2010年度国語にかんする世論調査が載っています。その中に、「姑息(こそく)」、「情けは人のためならず」、「号泣」、「雨模様」等があります。

「情けは人のためならず」は、クイズ番組でよく扱われることがあります。しかし、木工三昧(ざんまい)の「三昧」も解かり難(にく)い言葉のようです。

本来の意味は「集中する、没頭する」のようですが、どうしても放蕩(ほうとう)三昧、遊興三昧等のジャンルに使われることが多いことからなのでしょうか。


さて、今日の木工三昧の結果は、大小合わせて400~500点ほどに達しています。その中に「ヒバチップ」があります。これは香木として財布や名刺入れ等に忍ばせることを目的として考えたものです。

先日、サンプルをつくったところ好評をいただきました。つい、その気になります。しかし、デザインについてまだ模索中です。もうしばらくはサンプルとして発信するつもりでいます。


ここ暫らく続いた「漆塗」の本来のテーマは「弁当箱」と「筆箱」でした。しかし、余った漆でさまざまな小物にも及んでいます。グイ呑み、箸、ティースプーン、筆置き等です。この中の箸とティースプーンの木地はH氏から譲られたものです。


箸は組み立て用のエコバシです。そして素材は、箸(はし)が紅檀、ティースプーンはヒメツバキ(山茶花・さざんか)です。

木地のつくりは素晴らしく優秀です。しかし、木目が明確でないことから拭漆(ふきうるし)が適当かどうかを確認したいところでした。

結果的には、ドラマチック性の無いおとなしい作品に仕上がるようです。この世界が一般的な常識のようです。制作を続けるかどうかは少し考えることになりそうです。

いつものように、皆さんに貰っていただいて評価を頂戴するつもりでいます。

2011/09/16(金) 22:13