
昨晩から今朝にかけての積雪はほんの1~2cmです。ツルンツルンに凍った上に積もったものです。そして日中の気温はプラス1~2°と穏やかです。道路の除雪は小休止の日になります。
しかし、あちらこちらで屋根の雪下ろしをしています。85歳の老婦人が屋根の上にいるのには驚きます。雪下ろしには後始末が伴います。落下した雪の処理です。大抵は川や海に捨てに行きます。大変な労力です。
昔の一般説に、『冬は運動不足になりがちです。』があったようです。それは雪の無い地区を舞台とした論法です。しかし、奥州最北端では冬こそが運動過多となります。噂では3週間ほどで立春です。信じ難いところですが信じたいところです。
一昨日からの3連休の大半は工房に籠ります。「桶(おけ)」づくりです。昨日は久しぶりにルーターにご出馬願います。幅広の木端(こば)の調整のためです。大分煮詰まってきました。
また、本番前のリハーサルをします。実は、本来の材は青森ヒバの厚手です。余りにも優秀過ぎることから、ビビるのです。リハーサルに使うのは薄いバラ板です。ほぼトラブルなく作業は進みます。
それには、「仮に失敗しても替わりの材はある。やり直せば良いだけです。」の心理が作用していそうです。その伸び伸びした精神状態が成功に導いたようです。この成功は、ある意味では人が持つ優れた部分のようです。しかし、反面、誰もが背負っている弱点とも言える宿命でもありそうです。

今日は本番です。リハーサルで納得している工程です。しかし、緊張します。角度や寸法等の確認は何回も確認しますが、納得してからも確認する有様です。本番にはそのような精神状態が伴うものです。
丁度、楽器演奏に似ています。部屋に籠って一人で演奏するときに完璧にできるのが、いざ人前では勝手が違うのです。不思議です。また、筆で新聞紙に書くときにはまあまあの出来になるものが、一枚だけの真っ白い紙に書くときには事情が違ってくるのに似ています。
結局は稽古不足のようです。特に書の上達は、『如何に多くの紙を使ったかが上達の程度を決めます。』、と、書道のM先生に教わったことがあります。半世紀ほども昔のことです。今、工房活動の中で思い当っています。
同じような類(たぐい)がたくさんあります。例えば、普段着慣れない晴れ着を着ると必ず汚します。しかし、いつも綺麗な着物で生活している人は殆ど汚さないものです。
残念ながら、伸びやかな作品作りには、稽古もそうですが、傲慢(ごうまん)さに似た度胸のようなものが、その要素とされるのかも知れません。
今日は底板を嵌める溝を掘ります。伝統的な作り方とは違う方法です。底板の厚さは決まっています。その厚さに合わせて溝幅を加工します。期待する幅は、やや力を加えて嵌るようにしたいところです。溝幅が狭く、嵌(はま)らなければ意味はなく、緩過ぎても役に立たない世界です。
また、この溝には側面のテーパーの角度も反映させます。この加工のツールは丸鋸盤です。丸鋸を逆さにして台の上から刃を出したものです。刃の位置は固定され、加工材をスライドさせるものです。

この溝掘りにはルーターが一般的のようです。しかし10mmほどの深さです。勿論?刃の高さを少しずつ変化させるものの、荷が勝ちすぎるようでもあります。パワフルな丸鋸に頼ります。
丸鋸の刃の厚さは結構あります。材を少しずつ移動させることで刃の厚さ分だけ削除されます。一片の加工には10回弱の回数、刃をあてます。単調な作業です。
十二角形の側面です。その2個分です。24枚を加工します。緊張の連続です。実は、鋭利な刃が回転しています。不用意に触れるだけで材に瑕(きず)がつきます。特に、加工し終わった瞬間が要注意です。刃の回転が止まったことを確認してから加工材を取り上げます。
夕刻、K社長がお出でになります。桶の進捗(しんちょく)状況をご覧いただきます。『高さがあり過ぎませんか。』、と心配してくれます。実は、最終的な高さの決定は未だです。参考になります。
そしておまけです。『12日から大人の休日が始まります。大丈夫ですか?』、です。実は、県外のお客様に出す「青森ヒバの箸置き」の心配です。明日からはお勤めです。或いは、夜間の工房活動も考えることになりそうです。