
お盆です。今日もお休みをいただきます。お休みの日と、お勤めの日とでは、お休みの日が早起きになる傾向があります。今日は、やはり、早く起床します。
このことにはいくつかの心理が働いているようです。お勤めの日は、日中の体調に気を使います。夜更かしもそうですが、早起きは仕事に支障をきたすことを本能的に恐れるからのようです。
他方、お休みの日は、仮に、日中眠くなったとしても、いつでも仮眠ができます。無鉄砲な起床就寝が許されるのです。特に、今日は暑くなりそうです。明けるとともに木工活動を貪(むさぼ)ります。まずは、「マグカップ」づくりの続きです。
単なるお酒をいただくための器です。今回は、自分の楽しみのための試作品です。桶をつくることにします。昨日、仮組(かりぐみ)を終え、タガ(タガ)を回し、その隙間に埋め剤を施しています。
実は、何度か同じような作品を手掛けています。これまではその隙間を「漆」で埋めていました。しかし、満足するまで埋まるには1ヶ月以上の時間を要します。漆を厚く使うとき、乾燥すると表面にシワシワが発生します。

更に、肝心の内部はいつまでも硬化しない傾向があります。業界用語では「膿(う)む」、というようです。埋めては削除することを何回も繰り返した経験があります。
しかし、今回使ったのは速乾性の埋剤です。昨日の今朝ですが、ガチンガチンに硬化しています。逆に、その余分を削除することもまた厄介です。
人力でする気力は無く、電動工具に頼ります。インパクトドライバーです。先端にサンドペーパーを装着することで、満足するだけの活躍をしてくれます。久しぶりに木肌と会います。
この段階で微調整をすることにします。全体がやや傾いて見えるのです。これまではアバウトなバランスも歓迎していました。しかし、同居人が『少し傾いていますね。』、とクローズアップしてくれるのです。その訴えに抗しきれず、手直しすることにします。
まず、底板を基準にしてメジャーを当てます。やはり、0.5mmほどの狂いがあります。人間の目はその違いを見分けるのです。優秀なものです。手直し作業は簡単です。桶の上と下にサンダーをかけるだけです。1~2秒で終えます。
そして塗りに入ります。正確には今日で2回目の塗りです。1回目に塗ったものの殆どは削り取られています。木肌は見えていますが、浸み込んで内部に残っている漆があります。全く無駄ではないことになります。
午後、「漆風呂」を覗いてみます。艶(つや)が無くボソボソ感があります。サンダーの瑕の所為(せい)のようです。しかし、この塗りは、これから5~6回も繰り返されることになります。ま、何とかなる筈です。

悩んでいることがあります。色使いです。実は、昔、津軽のT酒造店からいただいた「角樽(つのだる)」を思い出しています。祝樽です。曖昧な記憶になっていますが、黒と朱漆を使っていたようなのです。
その昔の思い出を大事にしたくなります。今のところ、桶の内部と外側は黒漆にし、タガを朱にしたらどうか、と考えているところです。黒漆の樽に注ぐ冷酒です。ガラスや陶器の器では味わえない世界が待っていそうです。
次に悩むのは「把っ手(とって)」です。ヒント探しのために、昼前、小一時間ほどのホームセンターに行ってみます。薄いステンの板が使えそうです。これに木を貼りあわせる方法です。
しかし、その期待度は然程ではないものです。まずは、小枝に挑戦することにします。庭にある変哲も無いものです。やってみて不満足であれば、またやり直せば良いだけなのです。想像することと思いつき、そして試行錯誤だけが木工の醍醐味であるのかも知れません。