大雪の予報でしたが殆ど降りませんでした。ここ最近はブルの出動無しです。時折、真っ青な空が見えています。出かけた午後の気温はプラス1℃でした。

外出の目的は、ポリカの購入です。工房の屋根にポリカの波板を使っていいますが、母屋根から落下する氷のために割れが入っています。ほんの少しの瑕(きず)ですが、ポタリポタリと水滴が落ちてきます。水は少しの隙間も見逃すことが無いようです。正直なものです。

工房KUROOBIとしては簡単な作業で修復できる筈です。近くのホームセンターから4枚求め、屋根に上がって修理です。これまでのポリカの上に重ねて打ち付けるだけです。その場所には雪は乗っていなく、作業条件は快適です。やはり、10分ほどで補修完了です。


折角の日曜日です。今日も工房作業を楽しみます。昨日手を付けた「額」づくりの続行です。昨日、直径10cmほどのエンジュの枝を十文字に縦割りしています。今日は、ダストカバーや裏板を納める溝加工からスタートします。

太さの異なる材ですが、この溝だけは正確な長方形にしたいところです。ツールはテーブルソーでもよさそうですが、ルーターにします。帯鋸(おびのこ)があたった2面を定規にして溝をつくります。少し緊張します。微調整は後でも可能です。ま、何とかなったようです。

この段階では、まだ材の表面には全く手がかかっていなく、ある程度、期待する状態に全体を削り取る必要があります。膨大な量の埃(木の微粉末)が生まれます。昨日、掃除したばかりです。工房内を埃だらけにする訳にはいきません。作業場所を庭の四阿(あずまや)に移します。


ツールはディスクグラインダーです。このグラインダーは結構な重量です。本来は両手でしっかりと持って作業するツールです。

しかし、そのためには材を固定する必要があります。この準備が非常に億劫です。最近は、左手に材を、右手にグラインダーを持っています。結構な筋力トレーニングです。

木の表面の削りは彫刻のようなものです。決まったパターンは無く、センスの世界です。最も不得意とする分野です。一般的に、丁寧にやった結果はチマチマしたものになります。まさか、と思うほどの大胆さが魅力となることが多いです。勿論、緻密さもまた要する世界のようです。

2013/01/27(日) 18:44
早朝はマイナス7~8℃もあったようです。沐浴の帰路、試しにタオルを広げてみます。30秒ほどでバリバリになります。日中は、晴れ、時々雪吹、最高気温はマイナス2℃です。

今日はお休みをいただきます。当然のように、朝から工房に籠ります。薪ストーブをガンガン焚き、まず掃除です。端木を整頓し、作業台と床に沈殿した大鋸屑(おがくず)掃きます。楽しみながらの作業は時間の経過を忘れさせます。2時間も要しています。

掃除後の工房に座ってお茶をいただくと、ムラムラと創作意欲が高揚してきます。いつものことですが、不思議な条件反射です。あれやこれやと作りたいものが浮かんできます。その中から、現在必要なものを選択します。


結局、額になります。実は、先般、つくった額が気に入っています。材料は、ケヤキ(欅)の端木(はぎ・はなぎ?)です。拙い出来ですが、不思議な和み(なごみ)を演出するのです。第二作目に挑むことにします。

迷ったのは材料です。悩んだ末、エンジュ(槐)にします。実は、一昨年の夏、山道の拡張工事の際に、Y社長と二人で100本近い木を伐りました。その中に太いエンジュがありました。これはその枝です。直径10cmほどの細い枝を1mほどの長さにして薪小屋(まきごや)で乾燥させていたものです。

これを1/4に縦割りにして額のフレームにするつもりです。しかし、この作業は、我が工房KUROOBIでは少し難しいです。製材所のY社長にお願いすることにします。『曲がっています。どの帯鋸(おびのこ)を使おうか。これにしましょう。』と、即、対応してくれます。


『エンジュの細工には木の表面を使うと面白いです。』と言います。エンジュは、表皮側が白く、中は煎ったコーヒー色をしています。この特徴を有効活用する、という意味のようです。

帯鋸にあてるために、2つに縦割りしたものを曲がっている箇所でカットします。そして1/4に縦挽きします。わずか2本が16片になります。これを額に仕立てることになります。太さに違いはあるものの何とかなる筈です。

エンジュ(槐)は木偏に鬼と書きます。少し怖い名前です。しかし、延寿と表現している方もいます。愛でたい写真用としては良しとするところです。勿論、仕上がりの結果によらざるを得ないのですが・・・。


2013/01/26(土) 16:14
今日は日曜日です。車で1時間ほどの県東に出かけます。路面の雪は残っていますが、その近辺は融けて水になっています。東に向かうにつれて雪は無くなり、やがて皆無になります。気温は氷点前後のようです。やはり、昨日の予報どおりです。

目的は研修会への参加です。そのプログラムの中にリースづくりがあります。ドライフラワーを編集して、それをリンゴの枝で編んだリングにセットする工程です。

まず驚いたのがカラフルな色です。つい、「この花はどのようにつくるのですか。」、と聞いてしまいます。訊かれた先生は不思議な顔をします。頭の中がフル回転します。そして恥ずかしくなります。

先生は、『単に花を乾燥しておくだけです。直射日光の当たらない風通しの良い場所に吊るしておくだけです。』と答えます。実は、あまりにも綺麗な色のことから、薬品を使っているのではないか、と考えていたのです。

先生には当たり前のことですが、つくった経験の無い者にとっては未知の世界なのです。何にでもあてはまる理屈のようです。


次に感じたのは、配色もそうですが、高低と角度のとり方です。ドライフラワーとはいうものの、生花を活けるのに似ています。

大げさのようですが、「主枝」や「客枝」の配慮等、世阿弥(ぜあみ)の世界です。そして、これらの材料はすべて自家製です。感激します。

また、壁に掛けられている絵の額が桜の枝でつくられています。実は、つい先般、我が工房でも額を作りました。見入ってしまいます。またまた感激します。

やはり、作品づくりには、他の作品と出会うことが大切な要素のようです。我が工房のように、単なる試行錯誤の連続だけでは、どうしても限界があることを学びます。




今日の工房作業はお休みです。しかし、漆風呂に休んでいる作品を確認します。「茶筒」と「応量器」です。3回ほどの拭漆にしては、色と艶はまあまあのようです。しかし、「茶筒」は木目が粗くワイルドです。

拭漆は、最低6回はくり返すのが一般的といわれています。続行するか否かは、時間と相談することになります。


2月4日は立春です。一日一日、春を待つことにします。

2013/01/20(日) 18:24
今日も寒いです。吹雪の中に、一瞬、青空が見えます。少し暖かく感じます。今までの気温よりも1~2℃でも高ければ暖かく感じるのです。本能的に体が感じる取るデリケートな能力のようです。

極地では、『今日は暖かい。マイナス40℃だ。昨日はマイナス50℃だった。』という会話があるそうです。マイナス40℃で暖かいとなるのです。奥州最北端とはレベルは全く異なるものの、ほんの少し理解できる気もします。

今日の課題は狭庭の除雪です。実は、明日の気温が氷点前後と高くなる予報です。暖気になると雪は融けて氷になります。また、重くもなります。心配なのは四阿(あずまや)の屋根です。1m以上も乗っかっています。

庭にはブルドーザーが入れないことから手作業になります。意を決しての雪片づけです。庭の除雪作業には、どこから手をつけるかに迷います。胸元まで積もっています。工房の戸を開けて、少しずつ足場を固めて庭に出ます。


雪は比較的柔らかいです。不用意に、密度の低い部分に体重を載せると腰まで埋まります。これは気温の低い日が続いていたからです。暖気と寒気が交互にやってくると、雪は硬い層になります。

話は飛びますが、昔、カナダの山岳地帯に行ったことがあります。広い雪原の小さい斜面で、ガイドさんが、『飛び込んでみませんか。』と言います。その雪が硬そうに思えたので臆します。

ヒビっていると、ガイドさんが見本を見せます。体を大の字にして飛び込みます。結果は、粉雪を舞い散らせて30~40cmほど沈みます。勿論、顔も雪で真っ白です。おそらく、氷点以上にならないことから、柔らかい状態を保っているのでしょう。

除雪は掃除のようなものです。1mを片づけると確実に1mが削除されます。単純ですが不思議な理屈です。何とか、薪小屋までの通路は確保します。

一汗かいた後は工房作業です。先日、バインダーの塗り直しをします。秘かに期待していたものの、結果は、今回も失敗です。シワシワになっている部分もあります。何よりも、表面に気泡が出ています。イメージと違うことから、再びやり直すことにします。

まず、サンダーで全体を滑らかにします。その後、拭漆用の黒の生漆(きうるし)を塗ります。エンドレスゲームのようなものです。しかし、今回の目的は、試してみることにあります。望むところなのです。


ここまできたついでに「螺鈿(らでん)」を貼り付けることにします。絵柄を「丁子」にします。クローブです。昔は貴重であった薬の一種です。日本では宝物のひとつとして扱われていたようです。

漆の上に貝を貼り付けて、その上を漆で覆います。乾いた後に貝の部分にサンダーをかけて貝を露出させます。最後は、その上に薄く漆をかけるようです。これまで何回か試したことがあります。ま、何とかなる筈です。

2013/01/19(土) 17:30
奥州最北端ではここ数日降っていませんが、東京では雪のようです。慣れないことから大変なようです。

ここ数日は漆塗りに終始しています。同じ作品に繰り返し塗っています。塗って拭き取り、乾燥させるだけです。しかし、この作業を数回繰り返すことで、ある程度の結果が得られます。これまで数百点にチャレンジしています。将来を夢見ながらコツコツとする単純作業です。

しかし、今回は、赤、緑、黒の3色の「拭漆」を試しています。結果は45点です。ペン皿はある程度期待どおりです。しかし、バインダーが見事に失敗です。この原因は、マスキングテープを使ったことによります。

剥(は)いだ後、マスキングテープの縁(ふち)の糊が微かに残るのです。当初、それを無視して、3~4回の「拭漆」を続けました。しかし、今になって修正を余儀なくさせられます。潔(いさぎよ)さの無い醜さが目に付くのです。

今日、そのやり直しを決意します。方法は、一度乾いた漆を削り取ることから始めます。小刀で削(そ)いだ後、サンダーをかけます。無残な姿になります。この、一度塗った漆を削り取る作業に、昔は重大な決意が伴ったものです。


しかし、何回か経験することで、このやり直しが慣れてきています。丁度、50m走のとき、途中でスタートラインの方に方向変換して、再び、ゴールを目指して走り直す心境に似ています。全てを失う、ということではないのです。

当初、全てを「拭漆」にするつもりでした。しかし、今回は、朱と緑を「拭漆」ではなく、「厚塗り」にしてみます。塗り直しは表紙の表側の2面です。内部の「拭漆」は健在です。ヒバの年輪は楽しむことができるのです。

しかし、この「厚塗り」にも良い想い出は少ないです。漆の「厚塗り」には「シワシワ」が伴うことが多いのです。これは、漆は、表面と内部では乾燥の速度が異なるからです。その時間差がシワシワをつくります。

その解決策として、乾燥の速度を遅れさせる方法があります。乾燥し難い環境で、内部と外部の乾燥速度を一致させる方法です。話は飛びますが、漆塗りの醍醐味は、そのシワシワを生じる一歩手前の厚さで塗ることとされているようです。

やや厚く塗った漆の表面は鏡のようで。綺麗です。これは、木地に多少の凹凸があっても、その凹部分に漆が集まるからです。しかし、心配です。シワシワが出るか出ないかは2~3日後に判明することになります。ま、不満足な結果であれば、またまたやり直せばいいだけのことです。


他方、同時進行していた「茶筒(ちゃづつ)」は順調な仕上がりを見せています。これは、金属を使っていない、木だけでつくられています。

茶筒に金属を使うのは湿気を防ぐためのようです。しかし、木だけでも、「身と蓋(ふた)」がピタリとフィットすることで、この湿気は遮断でる筈なのです。

木地の段階では「身と蓋(ふた)」には微かな遊びがあります。それが、漆をかける度ごとに、その遊びが少しずつ少なくなってきています。紙よりも薄い膜の漆でも、それが重さなることで自己主張してくるのです。

やがて、身に蓋をそっと乗せるだけで、蓋自身の重さでスーッと沈むようになる筈です。デリケートな挽物(ひきもの)です。

2013/01/14(月) 15:46
昨日今朝と雪は無く、やや暖気です。少し気が楽です。しかし、早朝は除雪です。道路に面した屋根の落雪が山になっています。歩行者のことを思うとドキッとします。暖気は暖気で気を使います。


今日も朝から工房に籠ります。昨日塗った漆がサラリと乾いています。漆風呂の置き場所を変えたことが功を奏したようです。

他方、1週間前に塗った「額のスタンド」は、まだ十分に乾いていません。話は飛びますが、一説に、漆の乾きには2つの見方があるようです。乾き難い条件で、長時間を使って乾かすものと、乾き易い条件で乾かす方法です。

時間をかけてジワリジワリと乾燥させることによって、乾いた結果が堅牢になる、という噂があるのです。

しかし、乾きに拗(こじ)れたものは、一度それらを削除して、改めて塗り直してやる、というのが一般的のようです。いずれにしても、時間を要し過ぎる方法は、よほどの余裕が必要です。

まず、細かい凸部をサンダーで削除します。全体をザッとサンダーで撫でるだけです。2回目からはテレピン油を使わないことにします。粘度の高い漆です。塗った後、しばらく時間を置いて拭き取ります。

拭漆(ふきうるし)の魅力のひとつは、年輪等の木地が見えることです。厚く塗ると、木地の正体が隠れてしまいます。しかし、如何に拭漆とはいっても、1回目の漆は、十分に木部に浸透させる必要があります。


漆は、時間の経過で透明化する傾向があります。最初はやや黒く思えても、やがてそれが深みを演出します。

そして、この拭漆を数回繰り返すことで艶(つや)が出てきます。その回数は、最低5~6回と言われています。デリケートで時間を要する世界です。しかし、仕上がったものには見応えがあります。

今日は、トレイの他に、「応量器」、ペン皿、「額立て」、「茶筒」等にも塗ります。「応量器」は2回目の筈でしたが、予想以上の艶が出ています。ケヤキの特性のようです。ほんのサンプルとしてつくったものが、いつの間にか手が込んできています。

塗りを待っている木地(きじ)がたくさんあります。丁寧な作業にするつもりです。


2013/01/13(日) 13:00