
今日も寒いです。吹雪の中に、一瞬、青空が見えます。少し暖かく感じます。今までの気温よりも1~2℃でも高ければ暖かく感じるのです。本能的に体が感じる取るデリケートな能力のようです。
極地では、『今日は暖かい。マイナス40℃だ。昨日はマイナス50℃だった。』という会話があるそうです。マイナス40℃で暖かいとなるのです。奥州最北端とはレベルは全く異なるものの、ほんの少し理解できる気もします。
今日の課題は狭庭の除雪です。実は、明日の気温が氷点前後と高くなる予報です。暖気になると雪は融けて氷になります。また、重くもなります。心配なのは四阿(あずまや)の屋根です。1m以上も乗っかっています。
庭にはブルドーザーが入れないことから手作業になります。意を決しての雪片づけです。庭の除雪作業には、どこから手をつけるかに迷います。胸元まで積もっています。工房の戸を開けて、少しずつ足場を固めて庭に出ます。

雪は比較的柔らかいです。不用意に、密度の低い部分に体重を載せると腰まで埋まります。これは気温の低い日が続いていたからです。暖気と寒気が交互にやってくると、雪は硬い層になります。
話は飛びますが、昔、カナダの山岳地帯に行ったことがあります。広い雪原の小さい斜面で、ガイドさんが、『飛び込んでみませんか。』と言います。その雪が硬そうに思えたので臆します。
ヒビっていると、ガイドさんが見本を見せます。体を大の字にして飛び込みます。結果は、粉雪を舞い散らせて30~40cmほど沈みます。勿論、顔も雪で真っ白です。おそらく、氷点以上にならないことから、柔らかい状態を保っているのでしょう。
除雪は掃除のようなものです。1mを片づけると確実に1mが削除されます。単純ですが不思議な理屈です。何とか、薪小屋までの通路は確保します。
一汗かいた後は工房作業です。先日、バインダーの塗り直しをします。秘かに期待していたものの、結果は、今回も失敗です。シワシワになっている部分もあります。何よりも、表面に気泡が出ています。イメージと違うことから、再びやり直すことにします。
まず、サンダーで全体を滑らかにします。その後、拭漆用の黒の生漆(きうるし)を塗ります。エンドレスゲームのようなものです。しかし、今回の目的は、試してみることにあります。望むところなのです。

ここまできたついでに「螺鈿(らでん)」を貼り付けることにします。絵柄を「丁子」にします。クローブです。昔は貴重であった薬の一種です。日本では宝物のひとつとして扱われていたようです。
漆の上に貝を貼り付けて、その上を漆で覆います。乾いた後に貝の部分にサンダーをかけて貝を露出させます。最後は、その上に薄く漆をかけるようです。これまで何回か試したことがあります。ま、何とかなる筈です。