
ここ数日の最高気温は16~7℃と高いです。しかし、昨日の最高気温は4℃です。久しぶりに寒い日でした。とはいうものの、今朝は、3日前に1mもあった庭の雪が殆ど無くなっています。
1日で庭の事情は一変します。目の離せない季節です。雪の消えた後に、忽然と姿を現しているのはオモト(万年青)です。文字どおり、4ヶ月も雪に埋まっていても緑のままです。
平然と緑を演じているのは圧巻です。しかし、如何に万年青とはいえ、葉は毎年代謝します。春になると根本から新葉が出、やがて冬を越した古い葉と入れ替わるのです。
このところ、努めて工房に入っています。どうやら、木工作業は、精神のバランスを保つための重要な要素になっているようなのです。ここ数日、夜中も早朝も、舞い散る「青森ヒバ」の微粉末に塗(まみ)れています。
この時間帯の電動工具の音はご近所迷惑とは思うものの、簡単な作業や気になっている、あれやこれやのチェックや確認の時間には向いています。昨晩と今朝は、当面している「額」に手を掛けます。

一昨日、カンザシを挿しこんでいます。今日はその続きです。風鈴の削除です。・・・風鈴(ふうりん)という名前は、筆者が勝手に名づけたものです。フレームから食み出た部分のことです。
話は飛びますが、一般的な風鈴の意味は、囲碁の専門用語です。白黒両者の力量に顕著な差があるとき、黒は予(あらかじ)め4つの星、4つの辺、天元に石を置いてハンディをつけます。これが「置き碁」です。
それでも力量の差があるときには、更に三々に置きます。これが風鈴です。優雅な言葉です。昔、筆者も、風鈴をつけて指導をいただきました。
最初は4か所の風鈴から始まり、勝った次からは3個になります。1つずつハンディを軽くしていきます。3年ほど経った頃、対になり、そして白を持ち、受けに立ちます。置き碁から卒業したのは50年前です。
さて、この風鈴の削除には、数年前まで「手鋸(てのこ)」を使っていました。最近になって「スライド丸鋸(まるのこ)」を使えるようになっています。動力が電気のことから、作業は一瞬です。利器です。とはいうものの、切るべきでない位置に刃をあてても、一瞬にカットされます。少し緊張します。
カット後にあらためて挿し込み部分を見ると不満足な箇所があります。カンザシが、フレームに掘った溝にピタリとフィットしていないのです。やはり、です。この理由は、挿しこむカンザシの厚さと溝(みぞ)の幅の不一致のようです。

この段階での満足度は65%ほどです。強度は兎も角、見た目が宜しくないことから、数か所に手を加えることにします。
所謂、微調整です。作品づくりには、いつも、この微調整が伴います。いつの日か、微調整なしの一発勝負で、完璧な作品をつくるつもりでいます。
これで額の概ねは完成です。しかし、実際にはまだまだ作業は続きます。ダストカバー、裏板、トンボ、そして、スタンドづくりです。そして塗装です。塗装には、事前の悩む時間が伴います。折角の「青森ヒバ」です。何とか、その特殊性を表現したいと思うからです。
単なる「額」を1ヶ月以上の時間を要して作ることにはそれなりの意味がありそうです。しかし、100円ショップで簡単に手に入ることを考えると、疑問を持たれなくもない世界です。
実は、次の課題が出現していもます。テーマは「椅子」です。これは昔から抱き続けてきた憧(あこが)れの課題です。ま、今回の「額」は、最後までやり通すことにします。