
今日の奥州最北端は首都圏と同じ気温の9℃です。朝の天気予報でこの様子を、「首都圏では真冬並み」と表現しています。しかし、奥州最北端は真っ青な空と陽気に恵まれ、麗らかな春そのものです。同じ気温で受け止め方が異なるのが不思議です。
同じように、マイナス40℃を暖かく感じることもあるそうです。北極圏に近い地域では、『昨日はマイナス50℃だった。今日は暖かい。』と、マイナス40℃を評価することがあるのだそうです。
毎年この頃になると、今は無き(今年13回忌)母が『ようやく忍苦の冬が終わり・・・』と、大きな声で唱えていました。半世紀も昔の、筆者がまだ子供の頃です。母ならずとも、誰にとっても、この奥州最北端の春はそれほどの歓迎すべき歓びです。この台詞(せりふ)は、シェークスピアの「リチャード3世」の出だしです。
話しは飛びますが、先月、イングランドで、このリチャード3世の遺骨が見つかりました。コロンブスがアメリカ大陸を発見する少し前に埋葬されたものです。DNA鑑定の結果とはいうものの、駐車場から掘り返した遺骨を、ほぼリチャード3世のものと断定しています。「ほぼ断定」の意味はよく解かりませんが、その真偽は後期高齢者には理解できない世界です。

またまた話は飛びますが、トランプゲームの中にも「リチャード3世」があります。津軽では「5人カン」といわれています。「絵っことり(絵獲り)」です。
2人のカンと3人のムカンの2チームで対戦します。1世目のカンには、ジョーカーとクラブ(三つ葉)のAの札を持っている人がなります。他の3人がムカンです。
カンのチームが8枚以上の絵札を獲ると勝ちになり、2世目に続く権利を持ちます。1世目のヤクはクラブ(三つ葉)ですが、2世目はカンの2人が決めます。1人が他方に見せる情報は3枚です。それをもとに、見せられた側がヤクを決めます。3世まで続くと一区切りになります。
我が家でも、正月になると家族全員で遊んだゲームでした。だれもが知っている常識的な遊びです。と思っていました。しかし、首都圏の人に、「5人カンをやろう。」と言ったところ、皆さんが不思議な顔をします。「リチャード3世をやろう。」と言っても通じません。驚きます。
後になって解かったことですが、どうやら、この「リチャード3世」は奥州最北端だけのゲームだったようです。当地では今でもポピュラーで、正月になるとあちらこちらで大会があります。デリケートな駆け引きがあり、奥の深い面白さがあります。大の大人が熱中する遊びです。
4人でやる「ダマリカン(黙りカン)」もあります。この場合の1世目はジョーカーとグラフのQの札を持った人がカンになります。場合によれば、スペードのQのときもあります。5人カンはスタート時点で誰がカンであるかを明確にしますが、ダマリカンでは内緒にしてスタートします。
話しは戻りますが、遺骨が発見されたことから、地元をはじめ、ネット上で「リチャード3世フィーバー」が巻き起こっています。このギスギスした時代です。奥州最北端も、このフィーバーに便乗し、悠久のロマンに浸りたいところです。

話しは戻りますが、『ようやく忍苦の冬が終わり・・・』は、シェークスピアの原文では、『Now is the winter of our discontent Made glorious summer by this sun of York』のようです。
この和訳を、「やっと忍苦の冬も去り、このとおり天日もヨークの味方、あたり一面、夏の気に溢れている。」としているようです。素人にはとても訳せない世界です。
またまた話は飛びますが、シェークスピアは(Shakespeare)です。これは、(シェークス・ピア)ではなく、(シェーク・スピア)(Shake)+(speare)となります。
その根拠は、(Shakes)も(peare)も英単語には無いことからです。結局、Shakespeareは、「槍(speare)を振り回す(shake)」という意味になりそうです。
夕刻、麗(うら)らかな春の装いに誘われて海岸に行ってみます。やはり、ノタリノタリとした海です。他方、我が狭庭の残雪は、部分的には1mほどもあります。しかし、雪の融け去った木の根元には、既にバッケ(蕗の薹)が開きかかっています。
忙しい年度末に託(かこつ)けてしばらく休んでいた日記です。その反動でしょうか、つい、長話になってしまいました。乞う、ご容赦、です。