朝の一時、フレークの大きいボタボタした雪です。やや気温の高いとき特有の、暖かさの伝わるような雪です。しかし、それはほんの一時(いっとき)の間です。その数時間後の昼に「大雪注意報」が出ます。結局は降りませんでした。


今日は、昨日手をかけた「霰(あられ)組み」の後始末です。塗装に関わる手直し、そして全体に関わる根本的な状況確認です。

青森ヒバに塗った「木固めエース」は既にサラサラしています。乾いています。しかし、例によって、木肌が毛羽立っています。サンダーでそれを整えます。このサンダーがけは「漆」のときもそうです。一般的な工程のようです。まだシンナーの匂いは残っていますが、間もなく蒸散する筈です。黄金色の色彩を放っています。

他方、「亜麻仁油(あまにゆ)」を塗ったエンジュの方も乾いています。材の本来?の色彩が綺麗です。しかし、部分的にオイルの弾かれている箇所があります。付着した糊(のり)の拭き取り忘れです。この対応は簡単です。サンダーで削って再び塗るだけです。即、綺麗になります。


しかし、いくつかの疑問が生じています。それも根本的なものです。まず、「あられ組み」の方向です。

上手く表現できませんが、接ぎ方に決まりがあるのか、無いのか、です。あるとすれば、右回りか左回りか、です。何でも知っているWEBにはどちらの方向も載っていますが、少し不安です。

そして、本当?の「升(ます)」の基本が曖昧(あいまい)です。今回は、謂わば「鉢カバー」のようなものです。組立には木工用接着剤を使っています。しかし、日本酒を注(つ)ぐ「升」となれば話は違ってきます。塗装もそうですが、接着剤のついた器で日本酒をいただくには勇気が必要です。

今回、青森ヒバに塗った「木固めエース」は食器用とされています。しかし、接着剤にはその表示がされていないのです。他に考えられる接着剤としてハ「漆」や「膠(にかわ)」が考えられます。

以前、「漆」の力を試したことがあります。貼り付けてから壊す方法でした。確かに接着力はあります。しかし、とても現代の接着剤の力ほどではありませんでした。

話は飛びますが、今世紀、最大の進化を遂げたものの代表が接着剤だそうです。如何に接着力のある漆とはいうものの、現代の接着力とは比較にはならないレベルです。


残された選択肢は、接着剤を使わない方法です。側面の「あられ(霰)」部分は問題無さそうです。課題は底板の貼り付けです。昔は、木材同士の接着に、飯粒(めしつぶ)を捏(こ)ねたものを使っていたそうです。それも良さそうです。

しかし、水分を含んだときの衛生面が気になります。現時点で考えられるのはステンレスビスです。おそらく、誰も試みていない筈の次元です。

ビスには、材のお互いを引っ張り合わせる力があります。形としてはやや露骨で単刀直入のむきはありますが、理論的には面白そうなのです。

また、水分を吸った木は膨張する傾向があります。まだ試してはいませんが、或いは、酒は洩(も)らないのかも知れません。仮に洩ったとしても、皿(さら)が受けてくれます。

抑々(そもそも)、木製の升(ます)に水や酒を入れるのは一般的ではなく、使ったとしても一時的なものです。という考え方があります。消耗品としての使い方です。毎日使うには無理があるようです。

とはいうものの、仄(ほの)かな青森ヒバの香りを聞きながら戴く酒は魅力的です。試す価値はありそうです。つくるとすれば、20~30個がよさそうです。

勿論、材は、抗菌力に富む青森ヒバです。大きさは1.5合あたりが良さそうです。内容量270立方cmノ器です。

2014/01/28(火) 17:22

昨日、一昨日の暖気でした。殆(ほとん)どの屋根の雪は無くなっていましたが、今朝の屋根には薄(うっす)らとした雪です。気温は再び下がっています。


このところの工房活動は試作です。「3D」や「霰(あられ)組み」等です。「3D」の一作目、2作目では、鮮やかなプログラムに感動します。他方、現在手掛けているものは、えらく手強(てごわ)いバージョンです。

しばらくの間を、気力の充電時間にあてていました。今日、組み立ての一歩を踏み出すことにします。まず、作業台の片づけです。スライド丸鋸や角鑿(かくのみ)、スコヤ、メジャー、筆記用具、鑿、筆、端材等の、天文学的な散らかり様です。それらを収納し、大鋸屑(おがくず)を掃(は)きます。

雰囲気が一変します。突然、やる気が増幅されます。いつものことですが不思議なメカニズムです。その理屈では、いつも綺麗にしておけば、いつもやる気満々の筈です。そのようにやれないところにドラマチック性がありそうです。


先般、3枚の菱形(ひしがた)で正六角形をつくっています。作業は、その正六角形の貼り合わせです。簡単に思える筈の作業です。しかし、実際には大変な作業です。実は、正六角形とはいうものの、微かな次元で、正しい六角形になっていないのです。

この理由として考えられるのは、塗布した糊(のり)の量の多少です。それが厚さに反映し、更には1辺の長さ違いとして表れるようなのです。また、貼り合わせた位置の不一致もありそうです。

作業は、それらの事情を確認し、その修正から始まります。ツールは優秀なベルトサンダーです。しかし、ゴールまでとなると、とてつもない時間を要しそうです。

今日は、「霰(あられ)組み」の後始末もします。つくっているのは、箱らしきものです。材は、エンジュと青森ヒバです。今日は、塗装です。極めて不得意な世界です。化学的な理屈に疎(うと)いこともありますが、それぞれの材との相性(あいしょう)に詳しくないのです。悩むところでした。

結局は、エンジュに「亜麻仁油(あまにゆ)」、ヒバは「木固めエース」になります。「亜麻仁油」は、アマの種を絞った植物油です。水溶性です。オリーブ、椿、胡桃のオイルと同じ種類のようです。アトピー対応として、最近になって見直されてきているようです。一度塗った後、数度、ウェスで拭き取ります。扱い易い塗料です。


他方、「木固めエース」はウレタン系の化学塗料です。食器用として認められている塗料です。

マニュアルでは数度の塗り重ねを薦(すす)めていてます。しかし、今回は1回だけにするつもりです。そして、明日、サンダーで撫(な)でるつもりです。これは、毛羽立ちの手当てと艶(つや)を消すためです。

ヒバは柔らかく傷つき易いです。そして、手脂等の汚れを吸収し易いです。その点、「木固めエース」は、漆(うるし)同様、乾くと硬化します。適していそうです。とはいうものの、昔いただいた「升酒(ますざけ)」には青森ヒバの香りがあったようです。無塗装だったのです。難しい塗装の世界です。

塗装したのは昼ごろです。その後、工房の薪(まき)ストーブ、座敷の石油ストーブの傍(そば)の、暖かい場所に置きます。ネバネバしていた「木固めエース」も、夕刻にはサラサラに乾いています。

材の違いによって、また、塗料の違いによって、全く異なる様相を呈しています。是非とは無縁の独自性に触れます。面白い世界です。

2014/01/27(月) 18:40

昨日、H市にお邪魔します。往路では4℃、復路は3℃です。高速道路の一部は微(かす)かに濡れていますが、殆どは乾いています。凍結していないのに『凍結注意』の表示です。

おそらく、凍っていようがいまいが、秋から初夏までの常設の看板のようです。注意を促す側は、気温の程度はどうであっても良いのです。仮に30℃もある真夏であっても、理屈としては間違った表示ではなさそうです。

他方、その表示を見る側は疑心暗鬼に陥ります。実際に凍結していないとき、また、凍結する筈のない気象条件での「凍結注意」の表示は、信用できない情報として映ります。

不幸なのは、本当に「凍結」の場合です。「また嘘の表示か。」と受け止めている中の事故ガ考えられます。法的にはよく解りませんが、高速道路の管理者側とすれば、1年中、「凍結注意」の看板を出すことで責任は免れる、の立ち位置のようです。


丁度イソップ物語の「狼と羊飼い・(少年)」のようです。社会正義的には詐欺行為のようです。日本最北端のJR同様、これが奥州最北端のレベルなのかも知れません。政治の恩恵の尺度のようにも思えます。


今日の工房作業は「霰(あられ)組み」の組立です。エンジュと青森ヒバの2バージョンです。時間を要したものの、愈々(いよいよ)、糊付けまで漕ぎ付いたことになります。内容は簡単です。ホゾを溝に嵌(は)め込むだけです。

しかし、いくつかの工夫を要します。ポイントは1作目で学習済です。この嵌め込みは普通の腕力では無理です。螺子(ねじ)式のクランプや、本格的なバイス(万力)に力を借ります。

何とかなりますが、ここでもトラブルの発生です。青森ヒバは予定通りですが、エンジュが問題です。不十分な乾燥のため、撓(たわ)んでいるのです。そのツケが、合わせ目の隙間に現れているのです。ま、或いは、妥協の範囲であるのかも知れませんが・・・。


今回の試みはオリジナルバージョンのつもりです。形は「升(ます)」のようですが、底は、青森ヒババージョンは円形の孔を穿(うが)ち、エンジュは格子(こうし)です。よく解りませんが、これが依頼主の希望のようです。

ま、須(すべか)らくは、使う側の裁量に従うものです。話は飛びますが、「朝顔(あさがお)」と言われている男子小便器があります。瀬戸物です。欧州のご婦人がこれを求めたそうです。生け花の花器として、です。所謂(いわゆる)「見立て」です。良き哉、です。

先日、2作目の2点は90点を戴ける筈と豪語したものの、流石(さすが)に90点には至らなかったようです。易経か何かに『昇竜に悔いあり。』の諺(ことわざ)があったようです。この程度で良しとすべきなのかも知れません。

2014/01/26(日) 15:13

屋根の雪が滑り落ちています。今日はやや暖気です。1週間ほど前に出た予報の通りです。しかし、暖気を味わった瞬間、昨日までの寒気を忘れています。この気温は明日までのようです。早晩、今日の青空と暖気もまた忘れてしまいそうです。


工房では「霰(あられ)組み」の練習です。今日は「底板」の取付けです。実は、今回は、一般的な升(ます)等のものではなく、「格子(こうし)」的なものを考えています。

まず、板材から棒状に加工します。丸鋸(まるのこ)を使います。そして、プレナーで鉋(かんな)がけです。ここまでは、殆(ほとん)ど問題の無い過程です。


しかし、次からが少し厄介です。それぞれのパーツは、お互いに相関関係にあります。組み立てるためには、適切な寸法の提供だけは最低限の条件です。今回の「格子」を嵌(は)め込む場合は、1mmの誤差は全くナンセンスの次元です。

そのため、加工箇所に印をつける「墨付け(すみつけ)」には気を使います。この「墨付け」には「白引き(白柿)」が適しています。

それは解かっているのですが、つい、鉛筆になってしまいます。必ず、というほど誤差の出るツールです。勿論、後で修正できるように配慮はします。

一般的に、修正可能は、長いものを短くする時だけです。洋服の仕立て屋さんも同じようです。裁断は一発勝負の世界です。間違って裁(た)った生地(きじ)の修正は無理のようです。勿論、和服の仕立てもそのようです。


一応の加工を終えます。低い満足度です。妥協に耐えられるか否かは、今晩から明日にかけて判断するつもりです。尤も、必要とする材料はほんの少しです。不満足であれば、即、作り直せば良いだけなのですが・・・。


IK氏から連絡があります。明日の大会のご案内です。開催地は津軽のH市です。K部長の最後の試合です。お邪魔するかどうかを考え中です。

2014/01/24(金) 19:07

数日続いた「雪の空」でした。今日は、昼ごろから青空です。「雪の空」が広辞苑に載っているかどうかは解かりませんが、吉丸一昌の「早春賦」の2番にあったようです。1月もあと1週間ほどです。言葉だけでも「春」を使いたいところです。


このところ、テレビを見る時間が多くなっています。昨日の朝は、片岡知恵蔵の「忠臣蔵」、今日の昼は、中村錦之助の「宮本武蔵」です。テレビのある部屋が工房の隣りです。気になって、つい見始めると、一瞬のうちに1時間も2時間も経過しています。必然的に、工房に関わる時間が短縮されます。

話は飛びますが、「宮本武蔵」の映画にはたくさんのバージョンがあるようです。今日は、錦之助の武蔵、小次郎は高倉健、監督内田吐夢の1961年の作品です。しかし、もっと昔につくられたものもあったようです。

傘寿近くになったK女史が、昔、『武蔵とお通の出会いの場面には小夜曲が流れていた。』と言ったことがあります。シューベルトのセレナーデです。少し信じられない世界ですが、想像の範囲ではマッチングしていそうです。


つまらないことですが、そのセレナーデが、今日、工房のラジヲに流れています。FMです。齢を重ねると、さまざまなことに、さまざまな想い出が纏(まと)わりついてきます。

それらの誘惑の中での、この「霰(あられ)組み」の誘惑です。この理屈は、つい一昨日、確認済みです。しかし、実は、いくつかの曖昧があったのです。

そのひとつはバリの対応です。これについては、ビットを少しだけ裏側の出口にあてておくことで解決します。しかし、手間がかかることから、数か所の加工に止まります。

もうひとつは、木目と直角にビットをあてたときの様子の確認です。実は、一般的な升(ます)等は、材を横に使っています。霰(あられ)の溝掘りは木目に沿っています。この方法は、割れにくく理に適(かな)っているようです。昔からのセオリー(theory)のようです。

しかし、この方法では、幅の広い材料が必要になります。そのため、逆を試すことにします。ビットを、木目と直角に当てる方法です。よくは解かりませんが、おそらく、常識的には邪道と思われるプログラムのようです。

これを、青森ヒバよりも硬い、といわれるエンジュ(槐)で試すことにします。ビットの蒙(こうむ)るストレスの大きさは相乗的なものになりそうです。しかし、実際に試してみなければ、その程度は理解できない世界です。逃せない機会です。


結論は、可能の範囲です。但(ただ)し、少しずつ、出しては引込め、引込めては出す、を繰り返す、丁度、腫物(はれもの)に触るような配慮が必要でした。そして、加工時間は、青森ヒバの5~6倍も要します。

刃を真面(まとも)に当てると煙(けむり)が出ます。その理由は、極めて安価なビットだから、のようです。だとすれば、或いは、もっと性能の良いビットに変えることで解決しそうです。

また、加工する材を固定する力も関係していそうです。やがてケヤキやナラも試したいところです。噂(うわさ)では鉄用のビットも存在しているそうです。W工房ではスパイラルビットを使っています。消費税の上がる前に入手するつもりです。

底板の取付けは明日の課題に残します。一般的な升では、底板は、単にベタッと貼り付けるだけです。おそらく、それが正攻法のようです。そのバージョンも試すつもりです。しかし、第1作目の十文字の嵌め込み式を、もう少し発展させることも考えています。

2014/01/23(木) 18:22

時折のチラリホラリした雪です。今日も除雪の対象にならないレベルです。皆さんとの挨拶は、『楽ですね。』です。雪片づけを担当している高齢者にとつては良い傾向です。


工房では「霰(あられ)組み」の勉強中です。昨日、大雑把な確認をします。感激します。今日は、もう一歩進むことにします。完成まで見届けることで、起こり得るかも知れないトラプルの確認が可能になりそうなのです。

まず、底板の取付けです。一般的な升(ます)等は、単に、底板を釘(くぎ)や糊(のり)で貼り付けるだけのようです。今回は、十文字の底板にします。ホゾを掘って嵌(は)め込む方法です。しかし、さまざまな事情から、少し手間取る結果になります。

全体のバランス上、裾(すそ)を1寸ほど短くします。ツールは丸鋸(まるのこ)です。作業時間はほぼ一瞬です。次は、糊をつけない仮組みです。結構な腕力を使います。

これが金属であれば、同サイズのホゾとホゾ孔は嵌(はま)らないのだそうです。木が軟らかいから嵌るのだそうです。


結局、バイス(万力)を頼ります。バイスには不思議な魅力があります。隙間をジワーッと埋めてくれます。ナイーブさは見事です。そして、静かにして極めて強力です。仮組みすることで、いくつかの不都合が明確になります。その都度の手直しです。

そして、愈々(いよいよ)糊付けです。ここでもトラブルの発生です。クランプで一方を締め付けると、他方に隙間が生じます。あちらこちらの角度で締め付けてやります。

それでも、一部、妥協が働きます。少し難しい世界です。その後、ベルトサンダーで、表面の目地合わせです。


初めて試みた「霰組み」でしたが、何とかゴールまで辿(たど)りつきます。その出来は、50点ほどです。

通知表の評定では「2」です。評価ではCです。困ったものです。反面、記憶しておくべき沢山のポイントがインプットされます。

その観点では大収穫です。評定では、まぎれの無い「5」です。2作目からは95点レベルになる筈です。


夕刻、T氏から連絡があります。生き馬の目を抜くといわれる首都圏で活躍されている方です。やはり、彼の見解には視野の広さが溢(あふ)れています。復興プログラムを期待したいところです。

2014/01/21(火) 18:39