昨日、一昨日の暖気でした。殆(ほとん)どの屋根の雪は無くなっていましたが、今朝の屋根には薄(うっす)らとした雪です。気温は再び下がっています。


このところの工房活動は試作です。「3D」や「霰(あられ)組み」等です。「3D」の一作目、2作目では、鮮やかなプログラムに感動します。他方、現在手掛けているものは、えらく手強(てごわ)いバージョンです。

しばらくの間を、気力の充電時間にあてていました。今日、組み立ての一歩を踏み出すことにします。まず、作業台の片づけです。スライド丸鋸や角鑿(かくのみ)、スコヤ、メジャー、筆記用具、鑿、筆、端材等の、天文学的な散らかり様です。それらを収納し、大鋸屑(おがくず)を掃(は)きます。

雰囲気が一変します。突然、やる気が増幅されます。いつものことですが不思議なメカニズムです。その理屈では、いつも綺麗にしておけば、いつもやる気満々の筈です。そのようにやれないところにドラマチック性がありそうです。


先般、3枚の菱形(ひしがた)で正六角形をつくっています。作業は、その正六角形の貼り合わせです。簡単に思える筈の作業です。しかし、実際には大変な作業です。実は、正六角形とはいうものの、微かな次元で、正しい六角形になっていないのです。

この理由として考えられるのは、塗布した糊(のり)の量の多少です。それが厚さに反映し、更には1辺の長さ違いとして表れるようなのです。また、貼り合わせた位置の不一致もありそうです。

作業は、それらの事情を確認し、その修正から始まります。ツールは優秀なベルトサンダーです。しかし、ゴールまでとなると、とてつもない時間を要しそうです。

今日は、「霰(あられ)組み」の後始末もします。つくっているのは、箱らしきものです。材は、エンジュと青森ヒバです。今日は、塗装です。極めて不得意な世界です。化学的な理屈に疎(うと)いこともありますが、それぞれの材との相性(あいしょう)に詳しくないのです。悩むところでした。

結局は、エンジュに「亜麻仁油(あまにゆ)」、ヒバは「木固めエース」になります。「亜麻仁油」は、アマの種を絞った植物油です。水溶性です。オリーブ、椿、胡桃のオイルと同じ種類のようです。アトピー対応として、最近になって見直されてきているようです。一度塗った後、数度、ウェスで拭き取ります。扱い易い塗料です。


他方、「木固めエース」はウレタン系の化学塗料です。食器用として認められている塗料です。

マニュアルでは数度の塗り重ねを薦(すす)めていてます。しかし、今回は1回だけにするつもりです。そして、明日、サンダーで撫(な)でるつもりです。これは、毛羽立ちの手当てと艶(つや)を消すためです。

ヒバは柔らかく傷つき易いです。そして、手脂等の汚れを吸収し易いです。その点、「木固めエース」は、漆(うるし)同様、乾くと硬化します。適していそうです。とはいうものの、昔いただいた「升酒(ますざけ)」には青森ヒバの香りがあったようです。無塗装だったのです。難しい塗装の世界です。

塗装したのは昼ごろです。その後、工房の薪(まき)ストーブ、座敷の石油ストーブの傍(そば)の、暖かい場所に置きます。ネバネバしていた「木固めエース」も、夕刻にはサラサラに乾いています。

材の違いによって、また、塗料の違いによって、全く異なる様相を呈しています。是非とは無縁の独自性に触れます。面白い世界です。

2014/01/27(月) 18:40

昨日、H市にお邪魔します。往路では4℃、復路は3℃です。高速道路の一部は微(かす)かに濡れていますが、殆どは乾いています。凍結していないのに『凍結注意』の表示です。

おそらく、凍っていようがいまいが、秋から初夏までの常設の看板のようです。注意を促す側は、気温の程度はどうであっても良いのです。仮に30℃もある真夏であっても、理屈としては間違った表示ではなさそうです。

他方、その表示を見る側は疑心暗鬼に陥ります。実際に凍結していないとき、また、凍結する筈のない気象条件での「凍結注意」の表示は、信用できない情報として映ります。

不幸なのは、本当に「凍結」の場合です。「また嘘の表示か。」と受け止めている中の事故ガ考えられます。法的にはよく解りませんが、高速道路の管理者側とすれば、1年中、「凍結注意」の看板を出すことで責任は免れる、の立ち位置のようです。


丁度イソップ物語の「狼と羊飼い・(少年)」のようです。社会正義的には詐欺行為のようです。日本最北端のJR同様、これが奥州最北端のレベルなのかも知れません。政治の恩恵の尺度のようにも思えます。


今日の工房作業は「霰(あられ)組み」の組立です。エンジュと青森ヒバの2バージョンです。時間を要したものの、愈々(いよいよ)、糊付けまで漕ぎ付いたことになります。内容は簡単です。ホゾを溝に嵌(は)め込むだけです。

しかし、いくつかの工夫を要します。ポイントは1作目で学習済です。この嵌め込みは普通の腕力では無理です。螺子(ねじ)式のクランプや、本格的なバイス(万力)に力を借ります。

何とかなりますが、ここでもトラブルの発生です。青森ヒバは予定通りですが、エンジュが問題です。不十分な乾燥のため、撓(たわ)んでいるのです。そのツケが、合わせ目の隙間に現れているのです。ま、或いは、妥協の範囲であるのかも知れませんが・・・。


今回の試みはオリジナルバージョンのつもりです。形は「升(ます)」のようですが、底は、青森ヒババージョンは円形の孔を穿(うが)ち、エンジュは格子(こうし)です。よく解りませんが、これが依頼主の希望のようです。

ま、須(すべか)らくは、使う側の裁量に従うものです。話は飛びますが、「朝顔(あさがお)」と言われている男子小便器があります。瀬戸物です。欧州のご婦人がこれを求めたそうです。生け花の花器として、です。所謂(いわゆる)「見立て」です。良き哉、です。

先日、2作目の2点は90点を戴ける筈と豪語したものの、流石(さすが)に90点には至らなかったようです。易経か何かに『昇竜に悔いあり。』の諺(ことわざ)があったようです。この程度で良しとすべきなのかも知れません。

2014/01/26(日) 15:13

屋根の雪が滑り落ちています。今日はやや暖気です。1週間ほど前に出た予報の通りです。しかし、暖気を味わった瞬間、昨日までの寒気を忘れています。この気温は明日までのようです。早晩、今日の青空と暖気もまた忘れてしまいそうです。


工房では「霰(あられ)組み」の練習です。今日は「底板」の取付けです。実は、今回は、一般的な升(ます)等のものではなく、「格子(こうし)」的なものを考えています。

まず、板材から棒状に加工します。丸鋸(まるのこ)を使います。そして、プレナーで鉋(かんな)がけです。ここまでは、殆(ほとん)ど問題の無い過程です。


しかし、次からが少し厄介です。それぞれのパーツは、お互いに相関関係にあります。組み立てるためには、適切な寸法の提供だけは最低限の条件です。今回の「格子」を嵌(は)め込む場合は、1mmの誤差は全くナンセンスの次元です。

そのため、加工箇所に印をつける「墨付け(すみつけ)」には気を使います。この「墨付け」には「白引き(白柿)」が適しています。

それは解かっているのですが、つい、鉛筆になってしまいます。必ず、というほど誤差の出るツールです。勿論、後で修正できるように配慮はします。

一般的に、修正可能は、長いものを短くする時だけです。洋服の仕立て屋さんも同じようです。裁断は一発勝負の世界です。間違って裁(た)った生地(きじ)の修正は無理のようです。勿論、和服の仕立てもそのようです。


一応の加工を終えます。低い満足度です。妥協に耐えられるか否かは、今晩から明日にかけて判断するつもりです。尤も、必要とする材料はほんの少しです。不満足であれば、即、作り直せば良いだけなのですが・・・。


IK氏から連絡があります。明日の大会のご案内です。開催地は津軽のH市です。K部長の最後の試合です。お邪魔するかどうかを考え中です。

2014/01/24(金) 19:07

数日続いた「雪の空」でした。今日は、昼ごろから青空です。「雪の空」が広辞苑に載っているかどうかは解かりませんが、吉丸一昌の「早春賦」の2番にあったようです。1月もあと1週間ほどです。言葉だけでも「春」を使いたいところです。


このところ、テレビを見る時間が多くなっています。昨日の朝は、片岡知恵蔵の「忠臣蔵」、今日の昼は、中村錦之助の「宮本武蔵」です。テレビのある部屋が工房の隣りです。気になって、つい見始めると、一瞬のうちに1時間も2時間も経過しています。必然的に、工房に関わる時間が短縮されます。

話は飛びますが、「宮本武蔵」の映画にはたくさんのバージョンがあるようです。今日は、錦之助の武蔵、小次郎は高倉健、監督内田吐夢の1961年の作品です。しかし、もっと昔につくられたものもあったようです。

傘寿近くになったK女史が、昔、『武蔵とお通の出会いの場面には小夜曲が流れていた。』と言ったことがあります。シューベルトのセレナーデです。少し信じられない世界ですが、想像の範囲ではマッチングしていそうです。


つまらないことですが、そのセレナーデが、今日、工房のラジヲに流れています。FMです。齢を重ねると、さまざまなことに、さまざまな想い出が纏(まと)わりついてきます。

それらの誘惑の中での、この「霰(あられ)組み」の誘惑です。この理屈は、つい一昨日、確認済みです。しかし、実は、いくつかの曖昧があったのです。

そのひとつはバリの対応です。これについては、ビットを少しだけ裏側の出口にあてておくことで解決します。しかし、手間がかかることから、数か所の加工に止まります。

もうひとつは、木目と直角にビットをあてたときの様子の確認です。実は、一般的な升(ます)等は、材を横に使っています。霰(あられ)の溝掘りは木目に沿っています。この方法は、割れにくく理に適(かな)っているようです。昔からのセオリー(theory)のようです。

しかし、この方法では、幅の広い材料が必要になります。そのため、逆を試すことにします。ビットを、木目と直角に当てる方法です。よくは解かりませんが、おそらく、常識的には邪道と思われるプログラムのようです。

これを、青森ヒバよりも硬い、といわれるエンジュ(槐)で試すことにします。ビットの蒙(こうむ)るストレスの大きさは相乗的なものになりそうです。しかし、実際に試してみなければ、その程度は理解できない世界です。逃せない機会です。


結論は、可能の範囲です。但(ただ)し、少しずつ、出しては引込め、引込めては出す、を繰り返す、丁度、腫物(はれもの)に触るような配慮が必要でした。そして、加工時間は、青森ヒバの5~6倍も要します。

刃を真面(まとも)に当てると煙(けむり)が出ます。その理由は、極めて安価なビットだから、のようです。だとすれば、或いは、もっと性能の良いビットに変えることで解決しそうです。

また、加工する材を固定する力も関係していそうです。やがてケヤキやナラも試したいところです。噂(うわさ)では鉄用のビットも存在しているそうです。W工房ではスパイラルビットを使っています。消費税の上がる前に入手するつもりです。

底板の取付けは明日の課題に残します。一般的な升では、底板は、単にベタッと貼り付けるだけです。おそらく、それが正攻法のようです。そのバージョンも試すつもりです。しかし、第1作目の十文字の嵌め込み式を、もう少し発展させることも考えています。

2014/01/23(木) 18:22

時折のチラリホラリした雪です。今日も除雪の対象にならないレベルです。皆さんとの挨拶は、『楽ですね。』です。雪片づけを担当している高齢者にとつては良い傾向です。


工房では「霰(あられ)組み」の勉強中です。昨日、大雑把な確認をします。感激します。今日は、もう一歩進むことにします。完成まで見届けることで、起こり得るかも知れないトラプルの確認が可能になりそうなのです。

まず、底板の取付けです。一般的な升(ます)等は、単に、底板を釘(くぎ)や糊(のり)で貼り付けるだけのようです。今回は、十文字の底板にします。ホゾを掘って嵌(は)め込む方法です。しかし、さまざまな事情から、少し手間取る結果になります。

全体のバランス上、裾(すそ)を1寸ほど短くします。ツールは丸鋸(まるのこ)です。作業時間はほぼ一瞬です。次は、糊をつけない仮組みです。結構な腕力を使います。

これが金属であれば、同サイズのホゾとホゾ孔は嵌(はま)らないのだそうです。木が軟らかいから嵌るのだそうです。


結局、バイス(万力)を頼ります。バイスには不思議な魅力があります。隙間をジワーッと埋めてくれます。ナイーブさは見事です。そして、静かにして極めて強力です。仮組みすることで、いくつかの不都合が明確になります。その都度の手直しです。

そして、愈々(いよいよ)糊付けです。ここでもトラブルの発生です。クランプで一方を締め付けると、他方に隙間が生じます。あちらこちらの角度で締め付けてやります。

それでも、一部、妥協が働きます。少し難しい世界です。その後、ベルトサンダーで、表面の目地合わせです。


初めて試みた「霰組み」でしたが、何とかゴールまで辿(たど)りつきます。その出来は、50点ほどです。

通知表の評定では「2」です。評価ではCです。困ったものです。反面、記憶しておくべき沢山のポイントがインプットされます。

その観点では大収穫です。評定では、まぎれの無い「5」です。2作目からは95点レベルになる筈です。


夕刻、T氏から連絡があります。生き馬の目を抜くといわれる首都圏で活躍されている方です。やはり、彼の見解には視野の広さが溢(あふ)れています。復興プログラムを期待したいところです。

2014/01/21(火) 18:39

除雪の必要のない朝です。ここ最近の最高気温は零下でした。今日は大寒ですが、最高気温は0°とのことです。この1~2℃は、氷点であるか否かに分かつ値です。極めて大きい意味を持ちます。


今日の工房活動は、作業ではなく学習です。先般、イントロダクションを迎えた「霰(あられ)組み」の確認です。説明はW氏から受けています。実は、鋸(のこぎり)と鑿(のみ)での加工はこれまでもありましたが、精度の高いものは初めてだったのです。

頭で考え、納得した後に刃を動かすのは、暗闇の中を手探りで進むようなものです。そして、往々にして、机上の理屈と実際の作業には思いがけない隔たりがあるものです。今日はその確認です。

実際にやってみると、納得するたくさんに出会います。そして、いくつかの勘違いもクローズアップされます。まず、材の使い方です。例えば、升(ます)等の箱をつくる際には、材を寝せて(横に)使うようなのです。縦(たて)に使うと、霰(あられ)部分が、木目の関係で欠け易(やす)くなるからです。


そのことで、材料の板幅は、つくりたい高さだけが必要になります。大きいものは、材料の調達が難しくなります。

次に、これまで、端(はし)となる部分の処理が曖昧でした。中途半端になることからオスとメスがマッチングしなくなるのでは、と想像していたのです。

しかし、実際に加工してみると、そのことは全く問題ではないことを知らされます。箱の上部から加工すれば良いだけなのです。1方を凸にし、他方を凹にしてスタートします。

そしてビットのパワーと材の硬さとのバランスの確認があります。実は、当初、軸12mm×刃12mmのビットを使うつもりでした。愛用のルータービットです。しかし、いつもの定位置のビットケースに入っていないのです。置き場所を失念したのです。急きょ手に入れたのがトリマー用の軸6mm×刃12mmだったのです。

そのような環境で、どれだけのストレスが生じるかを確認する必要がありました。実際にやってみなければ感じ取れない世界です。結果的には、さほどの問題は無さそうでした。

しかし、加工中、材のトラブルがあります。端(はし)の部分で欠ける傾向があるのです。実は、今回の材は「青森ヒバ」です。木目に平行に欠けやすい性質があるのです。


しかし、これについては、予(あらかじ)め、寸法に余裕を持たせておくことで解決できそうです。或いは、ケヤキやナラ等の硬い材であれば、欠けることは無さそうでもあります。

しかし、今日は、そのような枝葉末節ではなく、オスとメスの位置関係が期待に耐える精度であるかどうか、です。おそるおそる、加工した側面の4面を嵌(は)め込んでみます。結果は、期待以上の出来です。ビシーッとした関係です。

一旦組んでしまうと抜けなりそうです。今日は様子を見るだけにします。底板を格子(こうし)にするつもりです。それを取り付けながらの本組になります。

側面の両端8~9ヶ所ずつ、全部で60ヶ所ほどの加工箇所です。しかし、作業時間はほんの一瞬に感じられます。意外に簡単な作業でした。良い学習でした。


『冬ながらそらより花のちりくるはくものあなたははるにやあるらむ』清少納言の曽祖父がつくった歌だそうです。今日の朝刊に載っていました。

2014/01/20(月) 17:15