数日続いた「雪の空」でした。今日は、昼ごろから青空です。「雪の空」が広辞苑に載っているかどうかは解かりませんが、吉丸一昌の「早春賦」の2番にあったようです。1月もあと1週間ほどです。言葉だけでも「春」を使いたいところです。


このところ、テレビを見る時間が多くなっています。昨日の朝は、片岡知恵蔵の「忠臣蔵」、今日の昼は、中村錦之助の「宮本武蔵」です。テレビのある部屋が工房の隣りです。気になって、つい見始めると、一瞬のうちに1時間も2時間も経過しています。必然的に、工房に関わる時間が短縮されます。

話は飛びますが、「宮本武蔵」の映画にはたくさんのバージョンがあるようです。今日は、錦之助の武蔵、小次郎は高倉健、監督内田吐夢の1961年の作品です。しかし、もっと昔につくられたものもあったようです。

傘寿近くになったK女史が、昔、『武蔵とお通の出会いの場面には小夜曲が流れていた。』と言ったことがあります。シューベルトのセレナーデです。少し信じられない世界ですが、想像の範囲ではマッチングしていそうです。


つまらないことですが、そのセレナーデが、今日、工房のラジヲに流れています。FMです。齢を重ねると、さまざまなことに、さまざまな想い出が纏(まと)わりついてきます。

それらの誘惑の中での、この「霰(あられ)組み」の誘惑です。この理屈は、つい一昨日、確認済みです。しかし、実は、いくつかの曖昧があったのです。

そのひとつはバリの対応です。これについては、ビットを少しだけ裏側の出口にあてておくことで解決します。しかし、手間がかかることから、数か所の加工に止まります。

もうひとつは、木目と直角にビットをあてたときの様子の確認です。実は、一般的な升(ます)等は、材を横に使っています。霰(あられ)の溝掘りは木目に沿っています。この方法は、割れにくく理に適(かな)っているようです。昔からのセオリー(theory)のようです。

しかし、この方法では、幅の広い材料が必要になります。そのため、逆を試すことにします。ビットを、木目と直角に当てる方法です。よくは解かりませんが、おそらく、常識的には邪道と思われるプログラムのようです。

これを、青森ヒバよりも硬い、といわれるエンジュ(槐)で試すことにします。ビットの蒙(こうむ)るストレスの大きさは相乗的なものになりそうです。しかし、実際に試してみなければ、その程度は理解できない世界です。逃せない機会です。


結論は、可能の範囲です。但(ただ)し、少しずつ、出しては引込め、引込めては出す、を繰り返す、丁度、腫物(はれもの)に触るような配慮が必要でした。そして、加工時間は、青森ヒバの5~6倍も要します。

刃を真面(まとも)に当てると煙(けむり)が出ます。その理由は、極めて安価なビットだから、のようです。だとすれば、或いは、もっと性能の良いビットに変えることで解決しそうです。

また、加工する材を固定する力も関係していそうです。やがてケヤキやナラも試したいところです。噂(うわさ)では鉄用のビットも存在しているそうです。W工房ではスパイラルビットを使っています。消費税の上がる前に入手するつもりです。

底板の取付けは明日の課題に残します。一般的な升では、底板は、単にベタッと貼り付けるだけです。おそらく、それが正攻法のようです。そのバージョンも試すつもりです。しかし、第1作目の十文字の嵌め込み式を、もう少し発展させることも考えています。

2014/01/23(木) 18:22