今日は紺碧の空です。海も山もキラキラ輝いていました。外出した昼の電光掲示板では13℃です。暖かく感じます。
昨日、建設会社のO社長から看板修復の依頼がありました。『緊急、ということでもありません。』、と言われてはいましたが、近くの小学校の金看板です。
子供たちの心情を思うと、鷹揚(おうよう)な対応は不謹慎のようです。朝一番の着手になりました。
トラックにバリバリとやられています。修復箇所は4箇所のようです。その中で最も気合を要するところが1箇所あります。この部分への対応を、壊れている部分を削除して、別の木で穴埋めすることにしました。
使ったツールはトリマーです。これには簡単な下準備が伴います。勇み足をしないように、です。枠(わく)となる板をクランプで固定するだけです。ストレートビットで縁(ふち)だけをなぞりました。中央部分は、鑿(のみ)を使う手作業です。しばらく研(と)いでいないことの反省をすることになりました。
それでも、平鑿を金槌(かなづち)でカーンと叩くと期待する部分が削除されます。彫刻のようなものです。平面の精度は手(指)の感触が教えてくれます。細工師になった錯覚をすることが嬉しいです。
埋め木は昨晩、仕度をしています。乾燥しているスギ(杉)材です。製材所のY社長に相談したところ、『これをどうぞ。サービスです。』、と、1間(いっけん)ものを選んでくださいました。使う長さはほんの1尺弱だったのですが・・・。
埋め材の高さ(厚さ)をやや大きくするのが一般的のようです。あとで鉋(かんな)やサンダー等で調整をした方が、出来が良くなるようです。
ホゾに対しての埋材の幅(大きさ)には配慮が必要です。ややきつめのピッタリが目標です。当然のことですが、埋材が小さければ隙間(すきま)が目立ちます。
逆に、大きい埋め木を無理やり嵌めこむと看板全体が割れる心配があります。10年間風雪に曝(さら)されたスギ板です。既に割れの入っているところもあります。気を使うところでした。しかし、この作業は意外に短時間に終えることができました。相当な気合が入っていたのかも知れません。
埋め木をしなくても良い割れには接着剤を活躍させました。勿論クランプで締めつけます。これらは看板の裏面です。あとで金具を取り付けることで強度には問題は無さそうです。
表面にも瑕(きず)があります。この対応には迷いました。瑕を切取って埋め木をすれば、その部分だけが目立ち過ぎるようです。結局、使ったのはスギの「大鋸屑(おがくず)」です。接着剤と捏(こ)ねて瑕に埋めるだけです。ま、何とかなったようです。
いつの間にか手が汚れています。初めのうちは木が綿化したものと思っていました。違っています。10年間に付着した汚れです。濡れ雑巾を使って、助手が1時間がかりで綺麗にしました。
これにも多少の技術が伴います。雑巾はすぐに真っ黒になります。いつも新しい部分で拭き取らなければ綺麗になった部分がまた黒くなるのです。
話は飛びますが、昔、祖父のお気に入りの灯篭がありました。銅製です。ある日、その灯篭の掃除を若い衆に言いつけました。祖父が中座している間に終わりました。
錆(さび)が落とされてピカピカになっていました。銅はその緑青(ろくしょう)を楽しむものです。普段温厚な祖父が激怒したそうです。母がいつもそのことに触れて笑いこけていました。
しかし、今回の看板は単なる汚れです。とはいうものの、beforeとはガラリと変化したことに驚く方も出てきそうです。忌憚の無い反応を探ることにします。
午後、O社長がお出でになりました。「出来ましたよ」、というと『もうですか』と驚きます。早速持ち帰りました。おそらく今晩あたり、校門にセットされることになりそうです。空白時間が1日で済むようです。
午後は糸鋸(いとのこ)を使う材の鉋(かんな)がけです。ヒバの微粉末を思いっきり吸ったようです。少しゼイゼイしています。中途半端な覚悟ですが、加工は明日からになりそうです。
実は、少しパワフル?なツールを考えていたところ、昨朝早く、達人のI氏から情報をいただきました。工具の調達方法についてです。WEBのアクセス先を教えてくださいました。
早速手配しました。ところが、一向に連絡がありませんでした。先ほど再度連絡をとったところ、当方のメールアドレスに脱字があったことが判明しました。
胡麻煎餅(ごませんべい)やタバコの灰等で、キーボードのUの字が反応しなかったようなのです。恥ずかしくも情けない話です。しかし、近いうちに届くことになりました。当面している課題が一歩解決されそうです。
昼前、いーちゃんから『3週間は逢えなくなります。』の電話がありました。東京にお住まいのT氏にも連絡したそうです。いまごろ闘っている筈です。ご成功をお祈りするだけです。
2010/11/18(木)
18:36