『♪ 柱のキズは一昨年(おととし)の五月五日の背比(せいくら)べチマキ…』のように、5月5日に「粽(ちまき)」を戴きました。昔のあれこれが思い出される瞬間でした。奥州最北端の「桜祭り」が閉会しました。そのバトンを受けとるように、春の草花が咲き乱れています。即、「切り花」にして花瓶に活(い)け、書斎に置きます。
暖かくなると、アクティビティ(activity・能動的)になります。満を持しているあれこれの課題に追い立てられています。
本来は「畑づくり」を優先するタイミングです。しかし、このところの「花冷え」と「雨」です。結局は「工作室」に籠(こも)ります。
今回の課題は、「percussion(パーカッション・打楽器)づくり」です。このテーマは、一昨年から継続してきたものです。これは、ご年配の方々へのプレゼントのつもりです。
実は、地元のミニ演奏会を予定しているところです。その折、お出でになった全員が、「パーカッション」を手にして、演奏に参加していただく企てがあります。「打楽器」は、その「tool(ツール)」のつもりです。
今回は、その中の「Wood Blok(ウッドブロックス)づくり」の試みです。これは、「木魚」のような音を発する打楽器です。
勿論、これまでの人生のように、その作り方は「右も左」も解らない世界です。当初、イメージした作業内容は簡単な筈でした。しかし、事前に検討すべきあれこれがあります。
「設計」、「資材の検討」、「工具の検討」、「製材」、「鉋掛(かんなが)け」、「仕上げの仕方(しかた)」等です。
更には、それら遂行のための多岐に及ぶ選択肢も潜んでいます。何よりも、「工芸品」としたい「楽器」です。「簡単」、とはいうものの、長時間に及ぶ「コツコツ」とした手作業が要求されます。
準備した「工具」は「丸鋸(まるのこ)」、「ボール盤」、「自動鉋(プレナー)」、「角鑿(かくのみ)」、「ベルトサンダー」、「サンドペーパー」、「インパクトドライバー」、そして各種「ビット(bit)」等です。
しかし、それらの工具を使うのは久しぶりです。実際には、様々な支障を孕(はら)んでいました。
先ず、それぞれの工具の使い方を失念していることです。また、スライド部分の油分の固まりによる膠着(こうちゃく)、「チャック(締め付け具)」の見失い等です。
朝刊の「短歌欄」をみるのが楽しみのひとつです。県内数ヵ所の「結社」の作品が掲載されています。つい先日、次の歌が載っていました。
『冬日さす部屋に正座しひもときぬ 著者みちこさまの「ゆふすげ」を(石渡淑子・青森群山)』
この「ゆふすげ」は、筆者の書斎にもあります。出版と同時に、東京にお住まいの友人T君が届けてくれたのです。自身はこれまで、30回以上も読み繰り返しています。
多くの「歌詠み」に届き、「お手本」として読み継がれていることを知ります。今は91歳のみちこ様です。「シューベルトのセレナーデ」を再び聞きたい思いが募(つの)ってまいります。







