いつの間にか、朝夕は「ひんやり」としています。流石(さすが)に10月です。つい、平安中期の歌人、能因法師の、『都をば霞と共に立ちしかど秋風ぞ吹く白河の関(春に都を旅立ったが、白河(福島)に着いたら、もう、秋になっていた。??)』を思い出します。
そして、つい、つまらない、計算をしようとします。人が歩く速度は分速(1分間で歩く距離)80mといわれています。時速では4800m(約5km)のようです。1日8時間歩くとすれば、その距離は40kmとなりそうです。そして、京都福島間の距離は800kmです。
それらを前提にして京都福島間の移動時間を計算しようとしてみます。結論は、20日を要することになりそうです。それは、約一ヶ月弱です。しかし、一ヶ月弱といえば、霞の春4月1日に出発したとしても、白河着は4月中の筈です。「秋風が吹く」には早過ぎるようです。仮に、1日の行脚(あんぎゃ)時間が8時間ではなく、2時間としても、4月1日の出発で白河着は6月中になりそうです。
或いは、能因法師の歩くペースは、一日1時間ほどであったのかも知れません。歌をつくりながらの優雅な「遊山」だったことになります。尤も、「春霞と秋風」の間が、単に物理的距離ではなく、精神的的、イメージ距離であったことも考えられます。・・・少し、クラクラしてきました。
何(いず)れにしても、つい先般、春を迎えたばかりと思っていました。そして、今は、夏の最中(さなか)のl筈だったのです。それが、いつの間にか「秋の声」が聞こえてきます。まさしく、 「必殺」の、『春とおもえば 夏が来て夏とおもえば 秋が来て所詮(しょせん)最後は 寒い冬』です。
この残暑と、雨の予報に触発され、昨日、「秋野菜?の仕掛け」に挑みます。因みに、蒔いた種と生産地は、「小蕪(こかぶ)(イタリア産)」、「雪白体菜(ゆきしろたいさい)(アメリカ産)」、「サラダ蕪(日本産)」、「北京紅芯大根(イタリア産)」、「チンゲン菜(ニュージランド産)」等です。
「植え方」は、袋裏の解説書に従い、「サラダかぶ」、「北京紅芯大根」、「雪白体菜」は、数十センチの「株間」をとりました。そして、「小かぶ」、「チンゲン菜」、「雪白体菜」等は「筋蒔(すじまき)」にします。
しかし、今は暑いものの、北の当地では、間もなく除雪の時期です。収穫まで見届けることはできないかも知れません。それでも、これからの毎日、生長を見守る機会に恵まれました。そして、予報どおり、今はシトシトとした雨です。良き哉、です。
春に「挿し木」をした菊が花をつけています。しかし、思惑とは違う色の「白色」でした。少し困っています。とはいうものの、結果を待望して植えた菊です。有効活用を考えているところです。