今日は雲一つない青空に恵まれます。紺碧の空でした。そして、ご近所の桜の花が風にのってやってきています。つい先日までの最高気温氷点下だったものが、今は、麗(うら)らかな中に散る桜花を見せています。不思議に思える自然の営みです。

しかし、その爛漫(らんまん)は、早晩、過酷な暑さを迎え、やがて厳寒を迎えることも告げていてもいるようです。その憂(うれ)いは、或いは、これからの人生が辿(たど)るルートの暗示のようでもあります。

そして、春爛漫(らんまん)は、遠方からの来客を齎(もたら)してくれました。「Y一家」のご来訪です。一年ぶりの再会です。フットワークの良い壮健な彼らは、首都圏の空気や情報を携(たずさ)えてやってきました。つい甘えて、PCの扱い方を教えていただきます。


一年ぶりの、そして貴重な「春」に誘われ、「物置」に籠(こも)ります。「物置」とはいうものの、極めて快い、「第二工作室」です。課題は、「ジャンベづくり」の続きです。今日は「胴体」への「蒔絵」です。そのintroduction(イントロ)です。

「図案」を「御所車(ごしょぐるま)」にしてみました。大きい絵です。位置関係の把握のために「カーボン紙」のお世話になります。一般的?に、「蒔絵(まきえ)」の手順は、まず、全体の様子を「生漆(きうるし)」で「なぞ」り、漆が乾ききる前に「金粉」を蒔(ま)きます。そして、全体が乾いた頃、再び「生漆」を塗って金粉を定着させます。今日は、その「下拵(したごしら)え」です。「金粉を蒔く」のは明日になります。

ついでに、「弁当箱」の補修にも手をかけます。昔つくった、愛用の「弁当箱」でした。その「漆」が「剥(は)げ」ていたのです。「塗もの」には往々にあるものです。その修正です。「漆」を使う時には、余った漆の有効活用のために、できるだけ、他に塗る対象を準備することを心がけています。「弁当箱」は、そのひとつでした。


外に出た機会に「種蒔き」にも及びます。「赤紫蘇(あかじそ)」と「青じそ」を蒔きます。倹(つま)しいながらも、「赤紫蘇」は梅干し等の「漬物」に、「青じそ」は天婦羅(てんぷら)や刺身(さしみ)の妻(つま)等で大活躍するのです。特に「青紫蘇の天婦羅」は、昭和天皇の大好物、と伺ったことがありました。


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2024/05/02(木) 17:07