昨夕は「観桜会」でした。料亭の庭を臨む座敷を提供され、ライトアップされた満開の桜の下での夕食会になりました。参集範囲は地元に住む同級生の皆さんです。好い加減の年齢を迎えています。いつしか、『今日は、「花見を兼ねた生前葬」だ。』になってしまいます。

例年にない早い春の訪れです。主人公の桜もまたチラチラと散り始めています。良寛和尚の『散る桜 残る桜も 散る桜』のように、何時、何があっても不思議ではない、自然の営みの一端です。結局、この「観桜会」を今後、毎年行うことになります。

当初、「地べた」にシートを敷いての簡単な昼食会の予定でしたが、料亭のご配慮で豪華絢爛(けんらん)の「夕食会」になりました。酒は「冷えたビール」はじめ「田酒」、「オールドパー」、「ダルマ」等々です。

そして、「つまみ」は、「開始時刻に合わせて届いたホカホカのうな重」、「ステーキ」、「ちまき(粽)」、「トゲクリガニ」、「ホタテ(帆立)」、「ガサエビ(しゃこ)」等々、はては「エスカルゴ」等と多岐に及びます。勿論、好物の「胡麻(ご)せんべい」等は「言わずもがな」です。


さて、続けてきた演奏会プログラム原稿づくりの今日の課題は、前回の「タンゴ(4)」に続く「タンゴ(5)」です。いよいよ「ラ・クンパルシータ」の世界へのイントロ(intro)です。

タンゴの特徴のひとつはリズムのようです。基本は4ビートのようです。すべての曲には正しいビートがあるとされます。しかし、仮に、二人が同じ曲を聴きながら足踏みをするとき、一人がもう一人の速さの2倍で足踏みをすることもあります。どちらが正しく、どちらが間違いということではないようです。

ビートは基本的な時間の単位のことで「打点」です。それは基本的な時間の単位の始まりであり、時間の中の1点のことです。或いは、その1点から2つ目の点が完了するまでの時間的距離のことです。これは、1小節内に4つの拍を刻むリズムです。

タンゴでは、ベースやピアノそしてバンドネオン等が、スタッカートで「チャッ、チャッ、チャッ、チャッ」とリズムを刻みます。そして、4つの拍を刻む第一拍の「アウフタクト」に、深い「溜(た)め」をおきます。

前後しますが、「アウフタクト(Auftakt)」は「弱起」のことで、「第1拍以外から開始する」ことです。それに反映される第一拍と第三拍のスタッカートが「タンゴ」の魅力になります。

さて、「タンゴ」の代表曲といえば、やはり「ラ・クンパルシータ・La Cumparsita」といえそうです。ウルグアイのロドリゲス(Gerardo Matos Rodríguez)の17歳?の時の作品だそうです。彼は、モンテビデオの下町のタンゴバー「ベチョ(ロドリゲスの愛称)の家」のピアノ弾きだったそうです。因みに、その「ベチョの家」では、今でも毎週土日にはタンゴショーが開かれているそうです。一度、覗いてみたいところです。

「ラ・クンパルシータ」の初演は、1917年4月19日、モンテビデオのカフェ「ラ・ヒラルダ(La Giralda)」を会場に行われました。今から100年以上も前のことです。カーニバルの仮装行列のためにつくったとされるこの曲は、曲名もイタリア語の「Comparsa(仮装行列)」です。一晩で世界に知れ渡った、という逸話があります。

やがて、ラプラタ・タンゴを代表する曲として発信されます。他方、ウルグアイでは「タンゴの国歌」として愛されてきます。『毎日、世界中のどこかで必ず演奏されている曲』が、「ラ・クンパルシータ」の代名詞になります。
2023/04/15(土) 10:38