風雪の予報でしたが青空です。何となく儲かった気になります。セコいようですが、北国に住む多くの皆さんの心境であるようです。夏と違い、冬期間の予報の結果には、如何に鷹揚で伸びやかな性格の持ち主であっても、セコくなる傾向があります。

ここしばらくは、「第三回 北のまどろみ(微睡)」の準備に時間を費やしています。ポスターが完成したことで、昨日、今日は広報活動です。具体的には、市役所の担当部署、新聞社やテレビ局等の報道各社、近隣の学校、地元旅館ホテル等、また、駅舎や飲食店等の人の集まるところへのご挨拶です。

不思議なことがあります。各所にお邪魔すると、行く先々、どこでも歓迎してくれることです。よく理解できないでいますが、地元の文化の発信が、或(ある)いは、今の日本全国が進もうとする方向であることからなのかも知れません。


ある意味では、個人的な、しかも、拙い作品展です。それを、市をはじめ、旅館組合、観光協会、学校関係、友人知人等が体を張って応援してくれているのです。有難くも恐縮する友情と心遣いです。

しかし、同時に、背負うことになる責任の大きさに身震いもしてきます。或いは、この感覚が、社会を構成するための要素のひとつなのかも知れません。展示初日まで、残すところ3週間ほどです。気合の入るところです。

現在手をかけている課題は「筆皿」です。一度完成したものに、再度手をかけているところです。遊び心から、つい、加飾(かしょく)を試みることになったのです。ひとつには「ツバ(鍔)」をイメージしての「彫り」、他には「貝」を埋める「螺鈿(らでん)」です。

2~3日前に作業を始めます。意気揚々とスタートしたものの、その結果、大変な事態に陥ります。まず、「彫り」は、「鍔」には見えないようなのです。しかも、これからの手直しは無理のようです。


他方、「螺鈿」は、接着剤の「漆糊」がガクンと「痩せて」います。しかし、この手直しは可能のようです。痩せた部分を埋めさえすれば良さそうなのです。その場合は、チューブ糊の他に「砥の粉(とのこ)」も生漆(きうるし)に混ぜるつもりです。

前後しますが、今年の作品展のテーマに「若水桶(わかみずおけ)」があります。「若水」は、元旦に初めて汲む水のことです。同時に、一年の邪気を払うといわれています。「若水桶」は、その「若水」を入れる桶です。

樋口一葉(ひぐちいちよう)の和歌にもあります。『あらたまの年の若水くむ今朝はそぞろにもののうれしかりけり』です。本来の用途は水を入れるための容器です。しかし、その神聖さとお目出度さに肖(あやか)って、ワインのボトルや酒の肴(さかな)入れ、更には、花器としての使い方も考えています。

以前、来日したフランス?人が、日本の男子用小便器を求めたそうです。「アサガオ(朝顔)」です。その使途は花器であったそうです。自分の感性だけを根拠にする次元です。もはや、何でもありの世の中なのです。

2016/12/09(金) 16:04