昼前、市内中央部に出かけます。そのときの気温は23℃~26℃です。予報では、昨日とは5℃も低くなる、ということでした。しかし、その気配は無かったようです。体を動かすとビッショリと汗をかきます。このところのシャツの着替えペースは1日3回ほどにもなっています。


庭は、ツツジ(躑躅)が変化を見せています。ツツジの花は、その色の違いによって咲く順番があるようです。昨日、一輪をつけた赤が、今日はもはやグジャグジャと咲いています。そして今日は朱色が一輪咲いています。薄紫が咲くのは間もなくです。


残念なのは白ツツジです。実は、幹の中心部に空洞ができ、今春、伐採してしまいます。白ツツジの咲き方は見事でした。バケツを叩いたような音を発するのです。勿論、実際には音は出さないのですが、花の咲き方を音で表現する文化が素晴らしいです。

記憶は曖昧になっていますが、富田常雄も「姿三四郎」の中で使っていたようです。矢野正五郎から『池の中に入っていろ。』と言われた三四郎が、杭(くい)につかまって頑固を示す場面があります。そのとき、「蓮(はす)の花がポンと音を立てて咲くのを見る。」とあったようです。

因(ちな)みに、この池は「三四郎池」とは違うようです。「三四郎池」は漱石の小説「三四郎」で、「美禰子(みねこ)」と「三四郎」が出会う東大の「心字池」です。この名前は、池の形が「心」の形に似ていることによるようです。何でもあり、の世界です。「美禰子(みねこ)」は、頻(しき)りに「Stray sheep」と発していた、三つ目の世界の、華美溢れる世界の女人です。

さて、実際には、花は音を立てないで開きます。しかし、文章的に似合うのが面白いです。白ツツジには「ガン」という音が似合います。一般的でない表現です。30年ほど前、Y女史が表現したのを聞きました。エッと思ったことを覚えています。

くどくなりますが、矢野正五郎は加納治五郎、姿三四郎は西郷四郎をモデルとして書かれたといわれています。加納治五郎は国内初のIOC委員で、戦争で実現できなかったものの、74年前?東京オリンピックの招致を成功させた方です。


また、柳宗悦は彼の甥(おい)にあたります。生活に即した民芸品をテーマとした「用の美」を唱えた美学者です。そして彼のご子息には芸術家が多く、「シュミエン(趣味)」で解説を担当した柳宗民もその一人です。柔道も園芸も工房も同一座標軸にあるのかも知れません。

お向かいさんから「姫木賊(ヒメトクサ)」をいただきます。普通のトクサ(木賊)は1m近くにもなるのですが、これはせいぜい10cmほどです。それでいて、それなりの節(ふし)はあるのです。丁度、ガリバーの世界に似ています。驚きます。増やしたくなります。本来のトクサのように、水の近くに配置するのが良さそうです。


工房では「押し寿司器づくり」に大わらわです。今日の相手も「漆」です。エプロンやジャンパーの袖口、そしてズボンは、既に漆でピカピカになっています。そして、独特の匂いにつき合わされます。それもまた、楽しからずや、です。

2014/05/15(木) 17:20