
寒いのか暑いのかよく解らなくなっています。丁度、必殺仕掛け人の「冬の花」の、『♪春と思えば夏が来て・・・』のようです。一輪ですが、庭のツツジ(躑躅)が開花いています。我が庭では最も遅く芽吹くケヤキ(欅)が始動し始めました。期待していた昨晩の雨は、降ったものの、ほんの少しでした。
相も変わらず工房作業に「血道をあげて」います。「血道をあげる」というのは、「無分別に道楽に狂う」という意味がありそうです。勿論、望むところではあります。
昨日に続いて今日のテーマも「木地調整」です。具体的にはマスキングテープを剥(はが)し、「埋め材」の不要部分の削除です。他に、接着剤の拭き残しも削除します。

実は、「拭き漆」の際に最も配慮すべき点が「糊(のり)の拭き残し」です。一般的に、作品づくりは、「木地師」と「塗師(ぬし)」の分業になっています。「塗師」が「拭き漆」で仕上げるときは、予(あらかじ)めその旨(むね)を「木地師」に伝えておきます。あとで付着した糊を取り除くのは大変な労力を要するからです。
我が工房では「木地師」兼「塗師」です。場合によれば伐採も製材も担当します。「拭き漆」にとって、「糊」の拭き残しはご法度であることは初めから解かっていたことです。解かっていてもこの有様です。原因は、作業を急いだことにあったようです。
永遠に続くのではないか、と思う作業です。しかし、いつの間にか予定した外枠(そとわく)の全て終えています。ひとつ作業することで、ひとつ解決するのがこの世界です。いつもながら不思議なメカニズムです。

次の作業は、上下の蓋(ふた)の木地調整です。明日は、再びマスキングテープ貼りからのスタートです。どの過程も結果と直結するものですが、この工程は、直接、「拭き漆」の出来塩梅(あんばい)に反映します。派手さの無い舞台裏の作業ですが、今が頑張りどころのようです。
上半身が痛くなっています。特に、両腕の三角筋がその存在を訴えています。然程(さほど)の筋力は使っていないのにこの体たらくは、普段の生活の軟弱さによるようです。もう少し荒っぽい体の使い方をすべきなのかも知れません。