
時ならぬ大雪をもたらした低気圧は既に北上し、今は釧路の沖です。当地区は、昼前から真っ青な空を見せたりしています。二枚腰を使った冬将軍も、そろそろ年貢の納め時のようです。
工房では「押し寿司器」づくりの大詰めです。今日は、底板と蓋(ふた)の組立です。「蟻組み・ダブテール」を使った接(は)ぎです。概ねの加工は昨日終えています。しかし、実際には、目に見えない舞台裏の手当てが必要です。
丁度、水鳥のようでもあります。如何に緩やかに、そして優雅に泳いでいるように見えても、見えない水の中で、必死に水を掻(か)いている、のに似ています。作品づくりには、このような、表面には見えない一手間が必要なのかも知れません。この配慮が、作品づくりの醍醐味なのかも知れません。

まず、「面取り」からです。本来?この工程は組立後のようです。しかし、組立後では天文学的に手間取ります。組立前にすることにします。「面取り鉋(かんな)」を使います。
これは、昔から伝わる極めて優秀なツールです。しかし、ホームセンターで、数百円で求めることのできるものです。注意点は、「逆目(さかめ)」にならないように、刃の進行方向を確認することです。

底板の加工は、蓋(ふた)よりもやや複雑です。考えた末、ルーターに頼ります。今回の全体のプログラムで最も工夫を要した工程です。しかし、実際の加工をするのは電力です。考えただけで、大抵のことは実現可能です。時代の恩恵を受けていることを感じます。
つくる数は13個ほどです。間もなくゴールです。しかし、個々には個々の事情を孕(はら)んでいます。自信を持って外に出せるのは、おそらく5~6個だけのようです。他方、完璧でない作品は、自分の手元に置かれることになります。