
今日は彼岸の中日です。朝刊に正岡子規の歌が紹介されています。『毎年よ彼岸の入りに寒いのは』です。降らないだろう、いや、降るかも知れない、と、ヤキモキさせられました。
結局、降ります。重い雪が15cmほどです。除雪は、沐浴前の5:30頃です。祭日も手伝って、この頃には車の往来が殆どなく、気が楽です。自宅前とご近所の20m~30mほどを綺麗にします。
朝食後、友人がお見えになります。彼もまたタイヤショベルを御すに必要な大型特殊免許を持つ方です。『こちらは少ないですね。』と言います。同地区でも少し離れたところでは40cmも降ったようです。例によって、あちらこちらにボランティア活動を押し付けたようです。S料亭の駐車場も綺麗にします。皆さんお元気の様子です。
工房では「押し寿司器」づくりの佳境を迎えています。愈々(いよいよ)底板と蓋(ふた)に手をかけます。底板には脚、そして蓋には把手(とって)がつく構造です。その接(は)ぎを「蟻組み(ありぐみ)」にします。別名「ダブテール」です。形が「ハト(dove)の尻尾(tail)」に似ていることで名づけられたようです。

脱線しますが、カクテルは「cocktail」で、「雄鶏の尻尾」のようです。これは、「酒+何か」です。「何か」が「ジュース」の場合も、「ジン+ドライ・ベルモット」のように「酒」のときもあるようです。「マティーニ」です。
一頃、ジンの風味とハンフリー・ボガードの雰囲気に誘われて凝(こ)ったことがあります。サムの「As Time Goes By」を思い出すと、即、ガクンと酔うカクテルでした。
話は戻りますが、今回の「ダブテール」は、本体の「霰組み(あられぐみ)」とともに、作品のメインテーマのようなものです。釘(くぎ)やビスで接ぎ合わせても、機能的には同じようなものです。しかし、敢えて、「霰」や「蟻」で組むのは、下世話とも思える台所用品に優雅さを持たせるための演出のつもりでもあります。
基本的には、オス(雄)とメス(雌)をつくって嵌め込むだけです。しかし、その難度は、天文学的な次元です。昔は、この「蟻組み」加工を鑿(のみ)や鋸(のこぎり)等でしていたようです。驚くばかりです。今は、専用のビットがあり、簡単になっています。とはいうものの、刃を当てる位置は極めてデリケートです。その値は、普通の紙の数分の一ほどの厚さです。

そのため、ルーターやトリマーを使ったとしても、定規の位置設定には薄い紙を使うことが多いです。今回はアジャスタブルフェンスを使います。定規の位置を、微(かす)かなレベルでコントロールできる優れものです。とはいうものの「現場合わせ」の必要な世界です。
仮組(かりぐみ)してみます。まあまあ、のレベルです。しかし、完成までには、まだまだ経なければならない工程があります。脚の不必要部分の削除と全体の面取りです。明日の作業の予定です。