朝晩はキリキリと冷えています。日中に融けた雪は、早朝にはバリバリと氷化しています。バリバリという音は、雪の降っていないとき、自動車のタイヤや靴で踏みつけられるときの音です。

午前中は道場にお邪魔します。某大学歯学部の学生さんもお出でになっていました。お医者さんの卵です。胸に日の丸をつけたK先生が、「背負い投げ」と「袖釣り込み腰」の解説をしてくれます。一方は手技、他方は腰技です。理に適った説明は見事でした。


工房では、「額立て」づくりの佳境を迎えています。昨日の仮組みに続く、糊(のり)をつけての本組みです。仮組みで確認はしているものの、この作業には意外な時間を要します。それは、ホゾを十分に挿し込むことと、食み出た糊の除去に要する時間です。

ホゾの挿し込みには「万力・バイス」の力を借ります。木槌(つち)や金槌よりも力があり、安定度が高いのです。そして、糊(のり)の拭き取りには、濡れ布と角鑿(のみ)を使います。

角鑿にはやや意外性があります。これまで、我が工房だけの世界と思っていました。しかし、先般、専門家が使っているのを見たことがあります。その瞬間、「我が意を得たり」と安堵したことを覚えています。


次に、面と面が出会う部分の確認です。具体的には、足と柱の接合部分です。同一平面にあることが、木工の基本原則のようです。外側はベルトサンダーで修正します。しかし、内側の、ある程度の段違いは妥協します。この段階で「勇み足」も明確になります。組み立て前におこなった「面取り」での「勇み足」です。

今回は10架の材料を準備しました。その中で、まあまあの合格点を得るのはほんの3~4架だけのようです。簡単そうな作業に思えましたが、結構、手ごわいものがありました。しかし、不満足な結果のものであっても可愛がることにします。額スタンドの他、スマホの休憩所としても良さそうです。

最終段階は塗装です。実は、使う塗料を決断できないでいました。今日は、あれこれの候補の中、「亜麻仁油(あまにゆ)」を使ってみます。本来は、端材でやるべきなのですが、即、本番にします。勿論、1架だけへの試みです。


塗料の世界は一向に不調法です。素肌のプラムの色は、焼く前のステーキに似ていますが、それが、「亜麻仁油」によってどのように変化するかを見届けたかったのです。

結果は、綺麗に変貌を遂げます。感激します。ビンク色が欅(けやき)に似た色に変化します。やや、赤味を帯びています。或いは、これが本来の持つ色なのかも知れません。この、色を生かすべきのようです。

「亜麻仁油」は、おそらく、椿(つばき)油、胡桃(くるみ)、或いはオリーブオイル等とも同質のようです。タップリと吸わせてストーブの近くに置きます。油は、ジワリジワリと木部に吸われていきます。時間を経た後、残った油を拭き取るだけです。扱い易いところも魅力です

2014/03/15(土) 19:37