
今日の気候は昨日と同じようです。朝の一瞬は青空ですが、間もなく雪吹になります。昼前に外出したときの気温は、マイナス4℃~マイナス7℃です。低い気温ですが、舗道は濡れて、凍っていないように見えます。
今日も工房活動を楽しみます。昨日思い立った「押し寿司器」をつくることにします。つくり方は簡単ですが、見た目にインパクトを思わせたいところです。各パーツの接(は)ぎを、「霰組み(あられぐみ)」と「蟻組み(ありぐみ)」にします。
「霰組み(あられぐみ)」はこれまでつくってきた「枡(ます)」のバージョンです。お菓子の「霰(あられ)」に由来した名前です。
他方、「蟻組み(ありぐみ)」は、文字通り、「蟻(あり)」の頭部の形に由来しているようです。別名、「ダブテール(dove-tail)・鳩の尻尾」です。何れも、加工に要する時間は一瞬です。しかし、刃の位置や高さ設定に時間を要します。

この接ぎ方に拘(こだわ)る理由のひとつは、釘(くぎ)を使わないで済むことにあります。更に、敢えて、糊(のり)すらも使う必要も無さそうです。その点では、究極の組木(くみき)とも言えそうです。
「霰組み(あられぐみ)」に際してのビットの調整の加減は、前回の「枡(ます)」とほぼ同様です。他方、「蟻組み(ありぐみ)」の場合は、高さと、オスの幅の設定に気を遣います。普通の紙の厚さ1枚の誤差が不満足な結果に至ることになります。本来はメジャーに頼るべきなのでしょうが、我が工房では、試行錯誤の現場合わせでの処理に委ねています。
感性に至るまでにはデリケートな加工過程があります。そして、細部の微調整も必要です。しかし、何とか、期待した「押し寿司器」が完成します。話は飛びますが、この構造は、丁度、ご飯を盛る仏具に似ているようです。盛槽(せいそう)というようです。或いは、昔からの有職故実的なものには一貫性があるのかも知れません。

槽にはオケ(桶)という意味がありそうです。子供の頃、つくったことのあるものです。出来た円柱状のご飯を、昔は「ホボキサマ」と言っていたようです。勿論、現代に通じる言葉かどうかは不明です。
悩みが少しあります。接着剤を使うか否かです。しかし、今の気持ちでは、使わない割合が高そうです。その作りであれば、完全な自然素材でつくられたツールということになります。良き哉、の次元なのです。