
午後、外出したときの気温は6℃です。結構寒くなっています。そして、今日も、晴れたり雨になったり、曇ったり、です。あちらこちらでは雪囲いがすすんでいます。
工房では今日も「ロッキング座椅子」づくりです。初めての試みです。このことが事前の心構えに大きく反映します。それは、どうせ様子をみるだけだ、失敗しても当然である、という甘えです。もうひとつは、失敗した際の落胆への警戒です。
作り始めてから既に5日も経っています。今日は、完成させることにします。まず、要所の強度の補強です。ホゾ組みしていることで問題は無さそうですが、念のためです。特に、背もたれと座面(弓形)との交点は、どんなに頑丈であっても頑丈過ぎることのない要所です。

結局、ビスを揉(も)むことにします。釘(くぎ)ではなくビス(ネジ)ですが、所謂(いわゆる)「忍び釘」です。この「忍ばす」の意味は、「釘を斜めに打つ」ことのようです。
しかし、これには、釘の頭を露骨に表面に出ない配慮も含まれているようです。今回は、更に、あとで木栓(もくせん)もできるようにしています。
話は飛びますが、同じような言葉に「隠し釘」があります。これは。「斜め」に打つとは限らない「忍び釘」?、のようです。非常に文学的な表現です。そして奥ゆかしくデリケートな表現です。
そして背板の取付けです。今回は、薄手の青森ヒバを使います。実は、本体に使っているプラムはあるのですが少し惜しい気がしていたのです。本番のときに使いたいところです。この背板も簡単なビス留めにします。
これで概ねの完成です。即、座ってみます。全体的には、安定度が高く予想以上の出来です。しかし、細部にいくつかの反省もあります。まず、座板と背板は、もっと長い方が良さそうです。座板は膝関節あたりまにし、背板には頭をもたせたいところです。
弓の弧は、後方に偏(かたよ)り難い形になったようです。或いは、ストッパーについて、何らかの工夫があっても良さそうです。あれやこれやの手直しヶ箇所はあるものの、それらの殆(ほと)んどは解決できそうです。
粗(あら)探しのため、早速今日から使うことします。

午後は簡単な研修です。実は、依頼されている「額」があります。そろそろ手をかけてやりたいところです。結構、大きなものです。フレームの材は「青森ヒバ」です。先般、数回の「拭漆(ふきうるし)」をかけています。
いよいよコーナーの処理です。実は、これまでつくった額の多くは「留め」に「簪(かんざし)」を挿しています。今回の額は大きいことから少し厄介です。先般、同じ木工仲間のI氏が『「留め形相欠き接ぎ」はどうか。』と言っていたことを思い出します。
正面からは、両者を45°ずつ削除した「留め接ぎ」に見えるのですが、実際には、厚さの半分ずつ削除して、糊の接着面を大きくした接(は)ぎ方です。これは「ロッキング座椅子」とは違って失敗のゆるされない一発勝負です。
簡単な理屈ですが3次元の立体です。衰えた頭で明確にイメージし難くなっています。しかし、実際につくってみると簡単に出来るものです。スライド丸鋸(まるのこ)だけで済みます。残る憂いは、カット(欠き取る)する場所の確認だけのようです。