スツールに手をかけています。昨日、思い立ったテーマです。今回の構造でつくるのは初めてです。そのため、確認したいいくつかがありました。

そのひとつは、座板と脚のなす角度です。これは脚の両端とホゾ穴に関係します。昨日、それを105°にします。この加工を、ボール盤で何とかします。本番ではピタリと決める必要があります。ジグを使うことになりそうです。

もう一つの確認事項は「楔(くさび)」についてです。これは、座板と脚との接合に用いるものです。実は、これまで、頭では理解していましたが経験したことが無かったのです。実際には、曖昧(あいまい)な部分がいくつかありました。

まず、クサビが挿し込まれる溝の幅と深さの程度です。これまでの知識では、溝幅は鋸(のこ)の刃の厚さ程度です。今回は、その知識に従います。深さは、ホゾが座板に埋まる分にします。

この加工を、スライド台付きの丸鋸(まるのこ)で行います。4ヶ所に切れ目を入れるだけです。瞬時に済みます。しかし、手間のかかるのはホゾの加工です。昨日の時点では、旋盤(せんばん)を使うつもりでした。

しかし、今日になって、鋸(のこぎり)、鉈(なた)、金槌(かなづち)に変更します。今回の加工作業で、最も時間を要した工程でした。しかし、これらのツールによって、木工の原点に戻った思いがします。極めて新鮮な時間でした。



座板の溝に4本の脚が嵌(はま)ることを確認した後、いよいよ本組みです。数種類のクサビ(楔)をつくりました。

その中で、脚を105°にカットした際に出た端材が最適のようでした。マサカリ(鉞)のようにゴツイのですが、玄能(げんのう)で叩いてやるとビシーッと決まります。

当初心配していた、クサビを打ち込む際のホゾの割れはありませんでした。逆に、細めのホゾであっても、クサビによってホゾが開き、全体がビシーッと固定されます。材がまだ乾燥していないことが理由だったのかも知れません。

これで確認したかったことは終えます。この後はストーブで燃やすことになります。しかし、今になって迷いが生じています。本来は、この時点で廃棄するものです。しかし、何となく、手をかけてみたくなります。

まず、ジグソーで脚の長さを切り揃えます。スタート地点では、余りにもアバウト過ぎたのです。この調整には、見た目もそうですが、座板の水平化とガタを無くする目的があります。更に、簡単な「面取り」もします。

座板には大きな歪(ゆが)みや割れがあります。また、全体に腐りがあります。脚材は、厚さも幅も異なっています。しかし、ここまでくれば、何となくバランスがとれているように見えます。また、和(なご)みが伝わってくるようです。不思議な次元です。


昨日の月は見事でした。徒然草ではありませんが、仮に、不満足があるとすれば、「隈(くま)」が無かったことのようです。

今日は「十六夜(いざよい)の月」です。この「いざよい」の「いざよう」は、「ためらう」の意味だそうです。藤村の「千曲川いざよふ波の・・・」と同じようです。今日の朝刊に載っています。

十五夜よりも遅れて出ることから命名されたのでしょう。今宵は、恥ずかしがり、躊躇して舞台に出た月を鑑賞することになります。

2013/09/20(金) 14:06