生暖かい風です。日中の気温は高いものの、湿度もまた高いようです。それでも、久しぶりの青空です。


「肩もみ器」に手をかけています。これは、幼児の玩具でもあります。下拵(したごしら)えは数か月前に終えています。完成までは、デザインの加工、「車輪づくり」、そして組立て等です。

これまで数種類をつくっています。しかし、今回のテーマを、新たにいくつか設定します。まず、如何に手に馴染む形にするか、です。持ち難(にく)ければイライラします。以前よりも、小型化をはかります。

次に、デザインに和(なご)みを演出させたいところです。理想的には、何らかの理屈が欲しいところです。小鳥や動物等を抽象化したものです。しかし、リアル過ぎれば、野暮(やぼ)ったくなる傾向があります。難しいところです。

今回は、「シンデレラの馬車」のイメージです。魔法使いがカボチャ(南瓜)からつくった「馬車」です。記憶は曖昧ですが、畑から採ったカボチャを叩いて黄金の馬車に変えたようです。

その馬車を牽(ひ)いたのは、ハツカネズミが変身した6頭の白馬です。その「シンデレラの馬車」は、本体のコックピット (cockpit)よりも車輪の方が大きかった記憶がありますが・・・。


兎も角、訳が解からなくても、見る側の想像力で、『何かに見える。』という次元を演出することが目的です。そのことが、1つのオブジェとしての役割も演出してくれる筈なのです。

今日は、「車輪づくり」の予定でした。これまで、市販の丸棒を使っていました。しかし、何かが変なのです。市販の丸棒の殆どは「青森ヒバ」ではつくられていないのです。

また、木工旋盤で削っても何となく、理に反しているようなのです。結局、「枝」を使うことを考えます。これは、「青森ヒバ」の伐採の際に出たものです。製材所では不要のものです。

この枝を、数年前、伐採現場から持ってきています。枝の皮を剥(は)ぎ、2~3年は自然乾燥されています。当初は、「笛(ふえ)」の材料に考えていたものです。それを使ってみます。

サンダーを使って丁寧に剥(む)き直します。それをスライド丸鋸(まるのこ)でカットしてみます。驚きます。わずか500玉大の枝の木口に40~60本の年輪です。1mmの間に数本もあります。これだけでもじっと眺めていたくなります。

因みに、山から伐採するものは、150~400年も経ったものです。優秀な「青森ヒバ」を育てるには、日当たりの良くない環境で育てます。「間伐」というものの無い世界です。その結果、年輪の密度の濃いものができます。

結局、「シンデレラの馬車」とはいえ、この車輪を使うのが勿体(もったい)なくなります。その瞬間、作業は中止です。


製材所のY社長にお訊きすると、『これは「青森ヒバ」固有のものです。』、『杉であれば10年もすればこの太さになります。』と教えてくれます。

そして、『青森ヒバは、外側のアマは腐るが、芯は腐らないものです。』、『まだまだ沢山あります。是非使ってください。』と勧められます。

枝の木口は、概して丸いものです。しかし、実際には正確な円形ではなく、多少の歪(ゆが)みがあります。おそらく、日当たりの加減のようです。しかし、この、自然の持つ完璧な円でないところにこそ、本来?の「和み」がありそうです。

拙(つたな)い想像力から、「箸置き」を作りたくなりました。また、ストラップも面白そうです。

日中と明け方の気温差で体調を崩しています。やや熱っぽく、気力が衰えています。ま、「シンデレラ」を思いだしながら、作業を1日休むことで回復しそうです。

2013/07/30(火) 14:46