
昼前から降り続いています。このところの雨量は結構ある筈ですが、家の前の小川は、水深10cmほどです。気温は低く、厚手のトレーナーを着こまないと寒いほどです。
今日の工房作業には、考える時間を多くとりました。今日は、刃をあてる作業です。材の1角を切り取る作業です。深さや奥行に結論を出せないでいたのです。その値が額全体の雰囲気に反映するからです。
一旦、作業が始まってしまえば、途中からの変更は難しいのです。最初の決断には勇気が必要です。慎重にならざるを得ない世界です。悩んだのは、アクリルや裏板の収まる溝の深さです。浅くすると、絵自体がフレームの奥になります。
そのことで、額が主張し過ぎるようなのです。先日つくったサンプルよりも深くするつもりでした。しかし、一旦深くしたものは元に戻せないのですが、浅くした場合は、後で手直しはできます。

その誘惑が耳元で囁きます。丁度、魔王のように、です。北欧デンマークの物語をゲーテが翻訳し、シューベルトが曲をつけたと言われている「魔王」です。昔見た、暗闇の森で誘惑される場面を思い出します。
結局、手加減します。方針が決まりさえすれば、あとの作業は、然程考える必要の無い単純作業です。やや不満足はあるものの、全ての加工を終えます。ツールは、轟音を発する、ゴツい昇降盤です。切り口は醜いのですが、テーブルが広く、安定感があるのです。
この作業のポイントは、材を、如何に定規にピタリとあて続けて送るか、です。しかも、回転する鋸(のこぎり)が相手です。ぼんやりとした精神状態ではすべきでない工程です。充実した気力で、冴えた頭脳で、そして生き生きと作業したいところです。
コーナーの切り取りを無事終えます。その結果、切り取られたものが細い角材になって残ります。これはこれで活躍の場面が出てきます。あれこれの小さい細工には不可欠の材料なのです。

次は、フレーム全体のデザインの加工です。取り敢えず「坊主面ビット」を試してみます。
勿論、サンプルをつかって、です。大きめのRを使ってみます。正面が平べったい感があります。それでも、清潔感はありそうです。
ある専門家が、『板画(版画)の額はゴチャゴチャしたデコレーションでないのが良い。』と言っていました。本番については、今晩、あらためて考えることにします。