
「糸巻」づくりに時間を費やします。実は、仕上げの塗りに漆を使っています。その乾きが不満足な結果になっています。シワシワが発生しています。真っ青になります。
理由は、朱漆を厚く塗ったことです。今は漆の乾き易い季節です。その所為で、表面が内部よりも早く乾くのです。
このような結果にならないための方法は2つあります。ひとつは、もっと薄く塗ることです。もうひとつは、乾き難い漆を使うことです。
理屈は解っているのですが、つい、調子に乗って先を急いでしまうのです。その結果、貴重な時間を浪費することになります。急ぐのであれば、確かな手順を踏むに如くものはないことは、百も承知であるのにです。

油断したことが悔やまれます。このシワシワの対処方法を、専門家のH氏から聞いたことがあります。
答えは簡単でした。『削り取って、塗り直すことです。』というものです。ゾッとする解決方法です。組立後の作業には、手間と時間とともに、根性を要するのです。
しかし、時間はあります。気を取り直して作業開始です。テーマは、凹凸(おうとつ)を均(な)らし、平面化させることです。はじめに60番ほどの粗い目のサンダーを使います。
シワシワの出っ張り部分を削除すると、まだ生乾きの漆が出てきます。エプロンも手も真っ赤になります。
しかし、作業した分だけの結果が出るのがこの作業です。その変化に勇気づけられます。結局、只管(ひたすら)、延々の作業が続きます。やがて、自問します。実は、完璧な平面を求めていたものの、求める、完璧の次元を見失ってきているのです。
これは、休むべき、のシグナルと解釈します。一晩の時間を置いて、フレッシュな感性で判断すべきなのです。

明日の早朝、T旅館の仕事があります。玄関の円柱の塗りです。実は、先般、柿渋を塗り残した部分があったのです。
塗った部分は、赤く発色してきています。その結果、塗っていないところが目立ってきているのです。
この円柱は、工房KUROOBIが貼ったものです。正16角形で組み立てています。柿渋塗りの作業はそのご縁です。間もなく「大人の休日」が始まるようです。今回はK社長も気合が入っています。
作業の開始時刻は、沐浴後の6:00です。ほんの15分ほどで終える筈の作業内容です。
明日の朝はW氏の畑にお邪魔することにもなっています。木工、漆行、園芸、塗装等でハードスケジュールになりそうです。