午前中は曇天でしたが、昼前から快晴になります。日中の気温は18~20℃ほどと爽やかな日です。

山積する課題の中から、今日は庭仕事を抽出します。とはいっても、メインは工房の「サクリ板」の取り付けです。この工房は4~5年につくったものです。その段階では、外の目に触れないことから、後回しにしてもよかったのです。

当時は、マサキやツバキの生垣によって囲まれていたからです。しかし、新しく建てた工房の屋根からの落雪で、今は、殆ど(ほとんど)の生垣は折れています。無残な様相を呈しています。

半平面にはサクリらしきものがあります。この、らしきもの、は、それまで塀(へい)であったものです。しかし、残りの半平面は、工房の内壁が露出しています。雨水に強いボードですが、カラフルなところにややドギツさがあったのです。

話は飛びますが、当地では、家の壁面に貼る板のことを「サクリ板」と表現しています。しかし、WEBで検索しても、なかなかヒットしない言葉です。或いは、「サクリ」は、奥州最北端だけに通用する言葉なのかも知れません。後刻確認することにします。

4~5年ぶりに工房に手をかけることにしました。以前建てた塀は頑丈につくっています。材料はカラマツ(落葉松)の半割りです。今回の残りの半平面の材料は「エンジュ(槐)」です。2~3日前に製材所からいただいてきた耳材です。当初は、工作用としていましたが、突然の変更です。


これまでのものには、エンジンオイルを塗っています。墨を塗ったような色彩です。気に入っていました。しかし、今回は妥協します。単に体力の事情によるものです。エンジンオイルは残っています。ある日、気力の充実したときに一気に仕上げるつもりです。

エンジュは床の間に使われる秀木です。作業中、何人の方が声をかけます。『見慣れない木ですね。何の木ですか。』と訊かれます。「エンジュです。」と答えると、皆、一様に不思議な顔をします。細工のおぼつか無さは、この材料で何とか弁解できそうでもあります。

重い木です。一人での作業は、まさしく筋力トレーニングです。10枚ほどの板を貼り付けるだけで2時間以上も続きます。しかし、即、生垣の剪定へと続きます。剪定というよりも、むしろ修復です。

ツールはチェンソーと庭樹用のバリカンです。河原から3mほどの高さです。梯子(はしご)に乗っての作業は、これもヘビーなトレーニングです。実は、このところデスクワークが多かったことで、驚くほど筋力が落ちているのです。

当然、作業時間の何倍もの時間は休息にあてられます。それでも、枝葉の後片づけは途中で妥協します。ゴミ袋10袋以上もあるようです。この作業は、助手が仕切ることになります。

昔であれば2時間で出来た内容に6時間も要する有様です。しかし、ここまでくれば、他の剪定(せんてい)もすべき、のようです。実は、10年以上も手をかけられていない木がたくさんあります。

ツツジやサツキは簡単ですが、花後の作業です。それも、花が終わってからしばらくの時間をとっています。早く剪定すると、二度目をしなければならなくなります。その時期には来年の花芽をつけています。遅く剪定すると翌年の花が極端に少なくなります。

問題はイチイ(一位)です。何年も抓(つ)めていないことで巨大化しています。イチイの枝は伸び易く、すぐに大きくなります。この伸びる枝を切り抓めて、全体を小さくしながら幹を太くしてやることが庭木の手入れのようです。


手入れの行き届かない鬱蒼(うっそう)とした庭であっても和みを演出してくれています。シダレイシ(枝垂れ石・糸ヒバ)、イチイ(一位)等の濃淡の緑に、カエデ(楓)の赤が映えています。

その健気さ(けなげさ)がイジラシイです。手を加えてやらざるを得ないところです。


作業中、来客があります。『そろそろ塗り頃です。』と、ペンキ屋さんのセールスです。そして、『塗るときに塗らなければ、屋根全体を貼りかえることになって、かえって経費が嵩(かさ)みます。』と、上手に迫られます。好青年でした。

築95年以上の住宅です。さもありなん、です。あちらこちらの修復にてんてこ舞いすることは当然のことなのです。


作業している近くでセミ(蝉)が啼いています。まだ啼き慣れていない感があります。地中から這い出した直後のようです。庭のセミを聞くのは今年初めてです。いつの間にか夏になったようです。

2013/06/08(土) 17:25