次は、いよいよ額全体のフレームの仕立てです。コーナーは今回も「留め(とめ)」にします。コーナーで出会う両者をそれぞれ45°にして、合わせて直角にする方法です。

この加工のツールは、スライド丸鋸(まるのこ)です。カットに要する時間はほぼ一瞬です。しかし、裁縫と同じく、基本的な条件が伴います。正確な45°もそうですが、向かい合う辺の長さが等しいことです。気を使います。


4片を合わせると、突然それらしくなります。大変身です。しかし、まだ帯鋸の目が残っています。全体にサンダーをかけます。この段階で、エンジュがその風貌を表します。エンジュは「床の間」に使われることが多いです。軟らかそうで硬く、磨くことで艶が出る不思議な材です。

次に、帳尻を合わせる作業に入ります。4片の厚さの違いは組立後でも修正できそうですが、窓の内縁(うちへり)はこの段階で調整した方が良さそうです。ストレートビットを長くして内縁にあててやります。

きっちり寸法の揃った材でつくるのと違って、結構な手間がかかります。ともすると、多少の矛盾が見え隠れします。それは、100円コーナーではもっと優秀な額が扱われているからです。

しかし、この無駄とも思える作業に、抗しきれない魅力があります。仮に、醜い作品に仕上がったとしても可愛いものです。何よりも、変哲のない、曲がった枝からスタートとして結果を出すことに面白さと楽しさがあります。


本来は、腕を磨くことが目的です。満足する作品をいつの日かつくるための稽古を楽しみながらやっていることになります。

上達に最も必要な要素は、失敗することにありそうです。孔子の論語?ではありませんが、拙(つたな)さもまた、楽しからずや、です。

2013/01/27(日) 18:46