昨晩の気温はマイナス7℃ほどだったようです。道路は1cmほどの積雪です。師走の中、今日もお休みをいただきます。

まだ暗い中の沐浴後、即、工房に籠(こも)ります。課題をペン皿とバインダーの塗りに設定します。木地は手作りです。特にペン皿は薪材から鍛え上げた完全手作りです。

拙(つたない)い加工ですが、それだけに和みを醸(かも)し出しているようです。完璧に整い過ぎた作品には不安感が伴うようです。そのことからか、お抹茶をいただく茶碗も歪んでいるものが多いようです。

この歪みは、一旦、轆轤(ろくろ)で完璧な形をつくってから、敢えて崩しているようです。


しかし、我が工房では、完璧を目指しているものの、いつの間にか歪んだ結果になります。拙い技術と妥協心のなせる業のようです。

ま、結果において作者が満足しさえすれば、到達点は同じと思い、落胆することなく作業は進んでいきます。

3色の配色にします。最初に赤、その後に緑、そして最後は黒にします。今日は、黒の2~3回目です。既にこの段階で完璧さを失っています。実は、折角塗った緑漆が削除されているのです。

この原因は、緑が十分に乾く前に黒を施した所為です。黒漆を拭き取る際に緑も拭き取られてしまったのです。しかし、この状態も良し、として、黒漆を重ねることにします。弁解するとすれば、完璧さから遠ざかったと言えるのです。

ホームセンターの塗料コーナーに「古び粉」が置かれています。昔、この使い方が解かりませんでした。綺麗な色に仕上げるのではなく、敢えて年期の入った古めかしさを演出するときに使うことを最近になって知ります。


このところの作品づくりにはいつも課題としているテーマです。本来は、自然のままに自在を表現したいのですが、いつも、人工的な自然になってしまうのです。大胆さの無い、セコい結果になるのが常です。

このことについては、おそらく、世阿弥(ぜあみ)もまた悩んだ筈なのです。たかがペン皿やバインダーであっても、納得する作品に辿りつくためには、音楽や文学や数学、そして格闘技や庭づくり等の修行が必要とされるのかも知れません。それでも「自在」には辿りつけないのかも知れません。

2012/12/24(月) 14:49