
今日の奥州最北端の最高気温は1°です。他方、H女史の住む日本最北端の釧路では3°です。緯度と気温には、必ずしも相関関係は無さそうです。
他方、今日の積雪量は、奥州最北端の当地は0です。尤も、車で30分ほどの酸ヶ湯(すかゆ)では145cmもあるそうです。昨日出かけた津軽地方もまた結構な雪でした。積雪の多少は、海抜の違いの他に東西の違いにも関係がありそうです。
今日は朝から終日の工房活動です。先週手がけた「額」を鍛えることにします。実は、昨日、漆問屋のH氏がお出でになりました。いつものように、当面している課題や疑問についての話になります。それに啓発されての今日の作業です。
その中に、数種類の色漆を使うときの手順があります。当初、「額」に黒漆に、赤漆や他の色を散らすつもりでした。今回は、黒漆で拭いた後に、部分的に赤を散らしてみます。しかし、赤も拭くことで、期待する明確さが出なかったのです。

H氏に訊くと、『色は、白木に先に塗ります。これを3回ほど繰り返して、十分木地に浸み込ませた後、黒漆で拭くのが一般的です。』と教えてくれます。しかし、『黒で拭いた後に色を拭いたのを初めて見ました。面白いですね。』とも言ってくれます。結局、今回は、このパターンのまま続行することにします。
ところが、黒漆の上に載った色漆は、布で擦るとその色が付着します。顔料を含むことで、漆の成分が純粋でなくなるからのようです。結局、赤を塗った上から黒漆で拭き直すことになります。
H氏はまた、『もう少し艶(つや)があってもいいですね。』と助言してくれます。漆は塗り重ねることで艶を増します。当初、1回で終えるつもりでしたが、今日も塗ることになります。結局、都合5~6回は繰り返すことになりそうです。
ここまで来れば、その気になってしまいます。他の付属品も準備することにします。葉書大用の「額」です。離れた壁では写真や絵では遠過ぎます。書斎の机に置いて間近に見たい写真もあります。そのためのスタンドもあった方が良さそうです。
しかし、いざつくるとなると、正確な構造が解からないことに気づきます。ハタと考えてしまいます。見たことはあるのですが、記憶が曖昧なのです。これと同じようなことが身の回りにたくさんあります。

毎日居る事務所の窓ガラスが、どの程度の大きさで何枚か、と突然聞かれると、答えることが出来ないのが一般的です。訊かれて見直すことで認識するのです。これは人間の弱点のひとつのようです。
結局、段ボールでサンプルを作ってみます。意外に簡単そうです。材料をフレームと同じケヤキ(欅)にします。薪小屋(まきごや)で適当なものを物色します。
方針が定まれば、作業は簡単です。2枚の板を両面テープで貼りあわせて糸鋸(いとのこ)で裁(た)ちます。カットはアバウトに妥協します。その後、いくらでもサンダーで調整できるからです。
そして黒漆で拭きます。何回か繰り返すことになります。納得した時点で蝶番(ちょうつがい)を取り付けることになります。