昨晩の雨が上がり、曇天ながらも晴れです。終日の木工三昧です。今日は「額(がく)」の仕上げのつもりでした。

遅々とした進捗ではあるものの、本体はつくっています。勿論、反省すること頻(しき)りの出来です。しかし、跡を振り返ることなく前進を決意します。作品づくりには、この決心が最も優先する要素のようです。

この額はイーゼルに架けるものです。そのために必要な部品があります。まず、額本体を載せる台です。専門用語では「載置台」というようです。そして、額の上部を固定するストッパーです。この部品の名前はよく解らないのですが、上部保持部です。風で煽られないための仕掛けです。

朝はまず「載置台」づくりです。昨晩、簡単な下拵(したごしら)えをしています。それに瑕(きず)をつけることから始まります。グラインダーでギューン、ギューンと掘り込みを入れるだけです。しかし、これが結構厄介です。

期待するのは自然な瑕です。しかし、それを自分の手でつけるとなると難しい世界です。どうしてもセコい瑕になってしまうのです。いつものことですが、自然の腐りで生じた形の見事さに嫉妬しながら瑕をつけます。


妥協すること大なるものですが、即、塗りです。「漆(うるし)」を擦り込んで拭き紙で拭き取るだけです。しかし、いつものようにヤンチャになります。気を付けているつもりですが、手も前掛けも漆に洗礼されます。しかし、この作業は簡単で単純なものです。

問題は、上部の保持部です。実は、このイーゼルをつくった当初は、この上部の保持部は想定外のものでした。既に完成しているものに取り付けようとするとき、難解なパズルを解く想像力が伴います。しかし、工夫することで何とかなることが多いです。

正確な寸法の伴う立体的な形です。そして、ある程度の丈夫さが必要です。まず、本番の前に練習です。簡単な部材での試作です。何とかなりそうです。それを確認して本番です。材料をミズナラにします。実は、適当なケヤキが無かったのです。

このミズナラは、30年以上も室内乾燥させたものです。先般、製材所のY社長さんから1寸の厚さに挽いてもらっています。非常に重く、硬い材です。水にあたると腐り易いものですが、漆でコーティングすることで何とかなりそうです。

加工に使ったツールは、自動カンナ、ジグソー、丸鋸(まるのこ)、ディスクグラインダー、板鑢(やすり)、彫刻刀、トリマー、インパクトドライバー等です。小さい部品づくりですが、工房内は天文学的に散らかります。

おそらく、他に2つとない設計の「上部の保持部」の筈です。笑われそうですが、理論的には間違ってはいないようです。またまた不思議な作品に仕上がることになります。


午前中、川に手をかけます。鯉(こい)の隠れ家です。実は、10年以上も前から、2尺大の緋鯉と真鯉が住み着いています。17~8匹もいます。しかし、水嵩(みずかさ)が低いことから、カラスに背中を突っつかれます。そのための避難所です。

3~4年前、K社長とO社長がつくったものが、ヤツレたことから、ご近所のM氏が作っています。それを取り付けるだけです。簡単な作業ですが、ビッショリと汗をかきます。ついでに、川底の修正です。これには、ご近所の、屈強な5~6人が活躍します。

腰がその存在を訴えています。そして上腕二頭筋がプルンプルンと笑っています。夕食時にはストーブを焚きます。結構な寒さです。

2012/06/17(日) 19:59