昨日は節分、そして今日は立春です。まだまだ厳しい寒さと雪ですが、名前だけでも「春」の声に触れると心が和みます。今朝は新しい降雪はなく穏やかです。しかし、放射冷却の所為かマイナス6°と低いです。キリキリと寒いです。

雪解け頃になると、今はなき母がよく大きな声で詠っていたことを思い出します。『ようやく忍苦の冬が終わり、このヨーク地方一帯・・・。』です。シェークスピアの「リチャード三世」の出だしです。

ヨークは北国ロンドンの北部にあります。雪融けと春の訪れを希(こいねが)う思いは「秋津島根の北果て」(奥州最北端)と同様のようです。「春」の文字が市民権を得始めています。もう少しで春です。ワクワクします。

このところ手がけていた「手湯」の桶(おけ)を何とか完成させます。勿論、不満足な点はあります。一昨晩、依頼主のO氏がお見えになります。観光協会の理事長さんです。これまで、設計の打合せ、製材所から届いたばかりの加工前の材の確認、そして作業の進捗状況の確認、また、箍(たが)の下拵え(したごしらえ)への参加等で5~6回ほどお出でになっています。

責任上、相当ハラハラドキドキしていた筈です。しかし、愈々、一昨晩の最終確認になります。この「手湯」は、市民の皆さんへのサービスを目的としていますが、当地の温泉を多くの皆さんに発信する媒体として考えた企てです。地元は勿論、市、県の関係者が本気で取り組んでいます。

その主人公の「青森ヒバの桶」です。頓挫のできない請負です。少し気合の入るところでした。結果的にはタイムリミットギリギリの突貫作業で何とか滑り込みセーフになります。若干の修正は湯を流し入れる樋(とい)の仕掛けです。


実は、2mmほどの狂いがあったのです。アバウトな目検討で寸法を決めた結果です。本来はメジャーを使うべきですが、最近、その目盛りを読み取れなくなっているのです。また、一旦読み取った目盛りを記憶しておく根性が失せてもいます。3回計測すると3回とも異なる数値になる有様です。

視力は衰えているものの、朧(おぼろ)げながらでも裸眼が最も信頼おける存在です。トリマーを使っての修正作業はほぼ一瞬で終えます。

細工の精度が今一(いまいち)、また、修正箇所は数か所あるものの、桶全体は厚さ1寸の青森ヒバです。また、蓋(ふた)は1寸5分です。結構、壮観です。しかも美しい仕上がりになっています。ま、55~65点は戴けるようです。

愈々出番です。昨日、恥ずかしがりながらのお披露目です。奥州最北端の駅前で開催された「雪あかり祭り」に参加します。しかし、その雄姿を見届けることができませんでした。実は、昨日も遠方に出張します。

話は飛びますが、昨朝は飛行場までは猛吹雪です。しかし、花の東京に着くと綺麗な青空です。僅か1時間余りの距離で天気の様子が全く異なっていることが不思議です。

その東京から祭りのスタッフに電話をします。「湯を張ったことでトラブルが生じていないか」、「温度の伝達は期待通りか」、「漏(も)っていないか」、等です。何よりも「人気の度合い」が気になります。

報告をくれたO氏と番長さんの息はやや上がっています。『大―ッ盛況でした。』、『桶の出来に、県の関係者は非常に満足しています。』、『43°に設定しています。外気が低いので湯気が立ち込めています。良い雰囲気です。』の答えが返ってきます。


当地観光協会では、源泉のお湯を持ち込んでのこの「手湯」と「甘酒」を振る舞ったそうです。「甘酒」担当は「京ちゃん工房」です。これも酒粕(さかがす)に温泉を使ったものです。源泉はK社長の「湧き湯」です。

祭りのスタッフは仕掛け人のO氏の他に、A工房の番長さんとWさん、そして京ちゃん工房のM女史です。他に市、県の観光課のみなさんです。祭りの成功は、まず賑々しさが条件のようです。その条件をクリアーし、訪れた皆さんに喜んでもらえたようです。

今晩は祭り2日目です。開催は夕刻5:00からです。昨晩は9:00まで続いたようです。今晩の盛況も期待しています。

「手湯」の仕掛けは、この後さまざまなイベントに登場するようです。当面は新幹線の1周年記念行事です。多くの皆さんに楽しんでいただきたいところです。

昨晩は遅い帰宅です。まずは「手湯桶」の健やかな旅立ちのお祝いです。そして、次の課題設定に及びます。テーマは、もっと面白く、もっと楽しく、そして何よりも難しい課題の設定です。性懲り(しょうこり)の無いこと頻り(しきり)です。

2012/02/04(土) 11:39