今日はやや暖気です。少し焦ります。実は、昨日に続いて今日も工房作業に没頭するつもりでした。しかし、朝から屋根に上がります。雪下ろしです。暖気は落雪につながります。しかも軒先は天文学的な重量の氷の塊です。

他に不調法があっては大変です。「桶づくり」よりも優先する課題です。屋根のほんの1/4面で2~3時間も要します。それも屁っ放り腰で、です。下から見上げる屋根は然程高く感じないものですが、屋根の上から下を見ると全く違うものです。

よく解りませんが、その差には身長(足元から目までの距離)が作用しているようです。屋根の上では2倍に増幅されるようです。実際には低い屋根です。昔であれば、アスファルトの道路といえども、飛び降りることは可能であったものです。

しかし、今は事情が違っているのです。稽古不足に加えて、やがて後期高齢者に分類される身の上です。慎重にならざるを得ないところです。結局、屁っ放り腰といえども、無事、雪下ろしを終えます。

しかし、その後、路面に落ちた雪の片づけです。愛車タイヤショベルを駆ります。軽油で力を発揮する優れものです。パワフル過ぎて、太い枝を折ることになります。それを見るK社長が笑いこけます。


そして愈々「憧れの桶づくり」です。実は、時間の潤沢であったこれまでは、「ああすればどうなるだろうか。」、「こうしたら面白そうだ。」、「もっとも効率的な方法は何か。」、などと悠長な世界を楽しんでいました。

しかし、今回は待った無しです。実は、作業時間は残り10日ほどもありますが、実際には3日ほどです。議論無しに作業を進めざるを得ない状況に追い込まれているのです。即、組立に入ります。しかし、箍(たが)はまだ仮りにします。

ここで少し面喰います。実は、今回の桶は厚さ1寸ほどもあります。これをビシーッと締め付けるには結構強力なエネルギーを要するのです。これまでのPPバンドレベルでは間に合わないことを、作業進行中に悟ります。

手当たり次第にそれらしいツールを探します。結局、ロープの登場です。笑い話にもならない「ドロナワ」です。泥棒を捕まえてから縄を綯(な)う世界です。それでも、グルグル巻きにしてガンガン締め付けることでそれなりの役割を演じます。


やがて本箍(ほんたが)になります。その下拵(したごしら)えもします。昨晩から水に漬けておいたトヨシ(籐葦)の肉部の調整です。竹よりも柔軟性があるといわれている優れものです。

実は、使う部分は薄い表皮だけです。肉部は不要なのです。本来は500円玉の太さです。それをN竹店に割ってもらっています。話は飛びますが、竹もそうですが、割ったトヨシの縁は剃刀(かみそり)のように鋭利です。しかし、水に浸した後には鈍くなる性質があります。

一応の峠は越えたようですが、今もまた延々と続く工程が待っています。数日後、やがて辺同士のフィットが一旦落ち着いてから仮箍を外しての微調整です。そして、納得した段階でトヨシの本箍を回すことになります。

明後日は出張予定です。花の都です。本来の目的もそうですが、T氏との昼食が楽しみです。しかし、数日落ち着いていた雪が再び勢力を回復するようです。もういい加減にしてもらいたいところです。
2012/01/22(日) 17:00