
除雪で始まる毎日です。まだ暗いうちからです。例年の雪は、降って融け、降って融けて、を繰り返し、やがて根雪になります。今季は、そのリハーサル無しで間断なく降り続いています。
このパターンは7年ぶりだそうです。そのストレートさが予定を狂わせます。実は、植木の雪囲いの準備が途中です。不十分なまま、庭は50cmほどの雪に埋まっています。暖気になるのを待っての再開になります。
先日まで、マイナス5~6°の気温が続いていました。しかし、ここ2~3日はマイナス1°ほどです。この氷点下1°を、これほど暖かく感じることに新鮮さがあります。
北極に近いところでは、『今日はマイナス20°です。暖かいです。昨日はマイナス40°でした。』という会話があるそうです。これまで、マイナス20°を暖かく感じることを不思議に思っていました。
実は、氷点下についてはみな同じと認識する傾向があったようです。しかし、25°と30°、そして、マイナス5°とマイナス1°の違いが明確であるように、マイナス20°を暖かく感じても不思議は無さそうです。
朝から「木工作業」の満喫です。まず、当面している課題に手をかけます。ホテルに納品する作品です。下拵え(したごしらえ)は助手が済ませています。今日は仕上げの段階です。とはいうものの、結構な時間を要します。今年中には何とか納品したいところです。あと残り2日です。
昼前、O局長さんがお見えになります。先日依頼を受けた作品の打合せです。基本的には「桶(おけ)」です。しかし、やや複雑な構造の注文です。今日は寸法について確認します。
例によって、側面の板の貼り合わせはルータービットに頼ることになります。当初は、一片が3寸5分の正八角形を基本にし、向かい合う2面を幅広にするつもりでした。概ね、短径25cm、長径35cmの楕円に近い形になります。
しかし、これでは小さいようなのです。どうやら十二角形か十六角形がよさそうです。もう一度イメージを具体化する必要があります。方針が決まりさえすれば、作業自体は単純です。現在迷っているのは「箍(たが)」の材料です。一般的には竹です。しかし、硬すぎることから「トヨシ」を使っています。
話は飛びますが、このトヨシというのは「籐葦(トウアシ)」のことのようです。しかし「葦(あし)」は「悪し(あし)」につながることから「善し(よし)」に言い換えて「籐(とう)ヨシ」と表現してきたものらしいです。丁度、スルメをアタルメと表現するのに似ています。
このトヨシは九州の一部でも栽培されているそうですが、多くは温暖な東南アジアから輸入されています。当地ではN竹屋さんで扱っています。生えているトヨシは何十メートルもの長さのようですが、実際に国内に届くのは3~4メートルです。
結構な重量の水が入る「桶」です。頑丈につくりたいところです。勿論、金属をタガ材にすることも考えています。あれやこれやと夢が広がります。間もなく決断の瞬間を迎えます。
午後、魚市場に出かけます。車で2時間ほどの東方です。当初、凹凸の激しい氷の路面が気になっていました。しかし、状況は刻々と変化してきます。太平洋側の目的地に着くと皆無の雪です。別世界です。
帰路はその逆です。次第に雪が多くなります。これまでの感覚では、雪の象徴は北国であったようです。しかし、西国をして雪国の代名詞とするのが正しいように思われてきます。
年の瀬です。やはりごった返しています。しかし、この混雑からもそうですが、市場で季節を感じることができます。蟹(カニ)、鱈(たら)、キンキン等が目につきます。かにや鮭(さけ)は通年見かけるので感激は少ないです。ハタハタ(鰰)が出ています。しかし、近頃は、これも季節に関係なく出回っているようです。季節のもの、という感覚が薄れてきているのが残念です。
タラは圧巻です。でっぷりと太っています。値札を見ると少し不思議です。同じような大きさで、一方は5,000円、他方は13,000円ほどです。これはメスとオスの違いによります。
メスは「タラコ」を、オスは「シラコ(キク)」を孕(はら)んでいます。オスの「シラコ(キク)」が珍重されるからです。
勿論、メスをいただきます。帰宅後、早速、タラコを調理します。酒、みりん、しょうゆ、トウガラシと混ぜ合わせます。そして鋏んだスルメを入れるだけです。簡単です。
酒や醤油がやや多くても、タラコやスルメが吸ってくれます。着色された市販のものとは違い、安心していただける、昔から伝わる冬のごちそうです。
昔は「子和え(こあえ)」も膳につけていましたが、最近は省略しています。次回の挑戦にするつもりです。
2011/12/29(木)
11:57