雨が無く、地表が乾燥しています。気になるのはキノコです。ひとつはヒラタケです。昨春植えたホダ木からは出ましたが、今春植菌したものは未だその気配が見えません。
昨春植えたのは昨秋の11月3日に発芽しました。それと比較すると、1週間以上も遅れていることになります。それも、遅れても発芽することを前提にしてです。
1週間ほど前に発芽したムキダケも乾燥ぎみです。今朝収穫します。今年の量は少ないです。更に、形が崩れています。少しガッカリします。
実は、一般的なキノコは昆虫の好物です。人気のクワガタをはじめ、ダンゴムシ、ワラジムシ等の餌食(えじき)になり易いです。中でも厄介なのがナメクジです。食欲旺盛です。菌の繁殖したホダ木やキノコがよほど美味(おい)しいようです。
話は飛びますが、刀と柄(つか)を固定する際にこのナメクジを使う、という言い伝えがあります。カラカラに乾燥させて目釘(めくぎ)にするのだそうです。

(※掲載の写真はムキダケです。)
つい先般、いつもお見えになる友人が、『闘う前に、口に含んだ酒を吹きかけます。すると乾燥したクギのナメクジが膨張して刀と柄が一体になるのです。』、と実(まこと)しやかに語っていたところです。
つい先ごろも、NHKの「塚原朴伝」のブームを受けての「刀談義」がありました。当地の新聞で紹介されています。その中で、やはり、「ナメクジの目釘」が紹介されたそうです。根強い人気を持っていることになります。
勿論、これほどのナメクジは庭に生息するものではなく、山に棲む巨大なものでしょう。無知というのは困ったものです。聞く側は完全無防備の状態で受け止めるのです。半信半疑ながらも、つい信じたくなります。
実は、このことを実際に試した方がいます。結局、『いくら乾燥しても使えるものにはなりせんでした。』、が彼の結論です。と聞くと、「あのナメクジが強靭な鞭(むち)の状態になることは考えられない。」、と納得するのです。
ナメクジの目釘(くぎ)の伝説は全くの嘘(うそ)で、根拠の無い迷信だったことに落ち着きます。
因(ちな)みに、目釘の材料は一般的には竹のようです。その他に鯨(クジラ)のヒゲや鹿の角(つの)だそうです。
しかし、今もって信じられているナメクジの目釘に文化の高さが思われてきます。この大らかさの「ゆとり」に魅せられないではいれないのです。
繰り返しになりますが、このところの乾燥とナメクジで、キノコは惨たんたる状態です。一般的なキノコは、気象条件に恵まれれば2~3日で大きくなるものです。ナメクジに闊歩(かっぽ)(?這)する暇(いとま)を与えないで、です。
期待は雪です。ある程度の湿度は確保されます。とはいうものの、雪や氷の中でも活躍するのがナメクジです。逞(たくま)しいのです。
これに抗して、キノコづくりの皆さんは、朝晩、ナメクジの捕獲をしているようです。実は、一度挑戦したことがあります。実際には捕(と)りきれない数との闘いになります。三日坊主どころか、即、ギブアップです。