朝の工房活動中、達人のI氏から連絡があります。『ネジバナがいっぱい咲いています。お出でになりますか。』、のご案内です。早速(さっそく)お邪魔します。市街を一望する山荘です。やはり咲いています。数百本もありそうです。

実は、この「ネジバナ(捩じ花)」の正体が曖昧(あいまい)でした。昨日の日記で源融(みなもとのとおる)の『みちのくの しのぶもぢずり 誰故に 乱れそめにし 我ならなくに』に触れました。

一般的には、この詩の「しのぶもぢずり」が「ネジバナ」と言われています。しかし、これには「捩じり模様を染めた布」の意味もありそうです。また、「シノブグサ」、「ノキシノブ」、「ワスレグサ」とも言われているようです。

更に、「ワスレグサ」には「カンゾウ(甘草)」の意味もあるようです。困るのは、「カンゾウ」は「マメ科」で「ワスレグサ」は「ユリ科」のようです。他方、テーマの「ネジバナ」は「ラン科」です。クラクラしてきます。

それにもまして、先日の日記の「鞍馬天狗」です。謡(うたい)の『花咲かば。告げんと言いし山里の。告げんと言いし山里の。使いは来たり馬に鞍(くら)。鞍馬の山の雲珠桜』です。その「雲珠桜(うずざくら)」です。

「雲珠(うず)」は馬のお尻に近い背中につけるリング状の金具です。この馬具を鞍馬山に関連させています。結局、鞍馬山の里に咲く桜が「雲珠桜」になった方程式です。サクラの種類には関係なく、鞍馬の里に咲く桜がすべて「雲珠桜」であることになります。

奥深い、とはいうものの、日本語には余りにも婉曲(えんきょく)的過ぎる表現があることに気付きます。


しかし、この類(たぐい)は外国にもあるようです。実は、最近、BSで大リーグ戦を観ています。その中で紹介されています。

一昨日は「ルームサービス(room service)」でした。本来は、ホテルの部屋に居ながら食事等を届けてもらうサービスです。この言葉が野球にも使われているそうです。

その意味は「守備位置に飛ぶ打球」です。守備が動かなくても打球が自動的に届くことを「ルームサービス」に見立てていることになります。

くどいようですが、今日は「エアメール(airmail)」です。この意味は「悪送球」です。例えば、ファースト等にジャンプしても届かない高さに投げられたボールです。

遥か頭上をボールが通過する様子を「航空便」になぞらえています。「雲珠桜」ほどではありませんがなかなかのものです。

本質的な意味の程は判りませんが、I氏の別荘からその「ネジバナ」をいただいてきます。滝野瓢水(ひょうすい)の、「手に取るなやはり野に置け蓮華草」からすれば多少の後ろめたさもあります。しかし、いただいたのは鉢植えです。I氏の奥さんが編集したものです。帰宅後、早速(さっそく)地植えします。

山荘にW氏もお出でになります。当然のように、話題は木工と園芸に限定されます。カボチャとスイカの収穫時期もでます。『カボチャはツル(蔓)の付け根が木質化してコルク状になってからです。』とI氏がご披露します。


それに対して、『大玉スイカは結実後40日目です。』、とW氏です。そのために、それぞれに日付を書いたラベルをつけておくのだそうです。

それぞれに説得力があります。我が家の菜園にもあてはまりそうです。尤も、河原に無造作に植えただけのものですが。

我が家のスイカは結実後1週間ほどです。どうやらお盆には間に合わないようです。暑いときのスイカは貴重ですが、寒くなってからの渇望は然程(さほど)でも無いのです。或いは、成長の様子だけを楽しむことになるのかも知れません。


夕刊で北東北総体の開幕を知ります。高校日本一を決めるインターハイです。存知よりのチームが数多く出場します。また、小学時代から合宿してきた選手も出場します。ワクワクします。

惜しむらくは試合日程が公表されていないことです。開催地の地元新聞にも載っていないようです。また、この大会のためにつくった旗も不思議です。

部分的に密集して立てられています。その義務的で表面的な広報活動と一般市民への情報サービスとが対比されます。

新聞報道で結果を知り、一喜一憂することになります。老いた身体障害者です。ささやかな木工と園芸活動が分相応のようです。ひっそりと応援するつもりです。


2011/07/28(木) 22:08