「園芸事情」・・・鞍馬天狗

陽射しは強いです。台風が過ぎた所為か、カラリとした晴天です。しかし、吹く風にはヒヤリとした冷たさがあります。6月から続いた暑さの後の涼しさが、まだ7月の今を秋に思わせます。

シドケ(モミジガサ)の花が咲きそうです。パラパラと蕾(つぼみ)が白くなってから2週間以上も経っています。

話は飛びますが、謡(うたい)の「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」に『花咲かば。告げんと言いいし山里の。告げんと言いいし山里の。使いは来たり馬に鞍(くら)。鞍馬の山の雲珠桜』があります。この花は桜のようです。

しかし、シドケには花を告げる鞍と馬は無いようです。実は、毎年この段階は見ていますが、いつも花の盛りは見過ごしています。不思議な花です。或いは、シドケ自体は自らの盛りを敢(あえ)て発信することなく、ひっそりと咲くことを願っているのかも知れません。

見る側の意識の如何(いかん)に委(ゆだ)ねるあり方にも魅力があります。蛇足ながら、この「鞍馬天狗」は大佛(おさらぎ)次郎の著した、覆面した勤皇の志士ではなく、牛若丸が篭(こも)った鞍馬山の天狗(てんぐ)です。一方は幕末、他方は平安末期です。

不謹慎ながら、今になっては、どちらも遥か昔の皆さんです。その意味では同じようでもありそうです。


「工房事情」・・・公算

午前中、「得体の知れない箱」づくりに手を掛けます。今日は「格子(こうし)」づくりです。これは箱の側面用です。

まず、それぞれの部品を期待する長さにカットします。同じ値のものをグループ化し、そのグループごとに処理します。20弱の種類別ですが、部材の数としては100以上です。意気揚々とスタートしたものの、少し、飽きがきます。

それを丸鋸(まるのこ)テーブルがフォローします。鋭利な刃が回転していることで、ある程度の緊張感は持続せざるを得ないからなのでしょうか。

一組だけをカットしてみます。矛盾がなければ、あとのすべてはその寸法を参考にすることが出来る筈です。メジャーや「墨付け(位置のマーク)」の必要は無くなる公算です。腰とともに眼が衰えている今は理想的なルートなのです。

早速(さっそく)組み立てます。まあまあの精度です。そして本体に嵌(は)め込みます。外枠と本体のフィット状態も良好です。精密度は85%以上のようです。何とかなりそうです。

しかし、ゴールが近づくにつれて、本来の「得体の知れない箱」になってきます。現実にはあり得ない箱の風貌(ふうぼう)を呈してきているのです。



午後、Y製材所にお邪魔します。当面する作品用の材料をいただきます。その中に俎板(まないた)用もあります。これは本番を控えての練習です。

実は、将来の目標に、台と脚をダブテール(蟻組み)で接(は)ぐマナイタがあります。これまで何回か経験していますが、何れも小さい距離の接合です。幅広はまだです。是非納得しておく必要がありました。


東京にお住まいのT氏とお話します。いつの間にか、あと2週間ほどで港祭りです。驚きます。花火大会やネブタの山車が出ます。賑々(にぎにぎ)しい夏になってもらいたいところです。

今日は丑(うし)の日のようです。地元温泉では湯壷(ゆつぼ)に菖蒲(しょうぶ)の束(たば)を浮かせていました。

2011/07/21(木) 17:10