
奥州最北端といえども今日は暑い日です。工房作業には呼吸を止める瞬間が繰り返されます。そのときに汗が出るようです。
作品に不調法のないように、帽子を額(ひたい)まで下げ、手元にはタオルの準備の必要があります。
今日は「葉書(はがき)」の完成をめざします。単に板にカンナをかけてカットするだけのように思われますが、実際にはデリケートな付随作業があります。その多くは「面取り」です。
長さ3尺ほどの板からのスタートです。板とはいうものの、正確には6面と12辺を持つ直方体です。まず、長い状態のまま、木端(こば)面に接する4辺にかけます。細かくカットした後では作業量が増えるからです。
この面取りにトリマーを使っています。以前の手作業と比較して驚きの効率です。やはり文明の利器です。10年前には想像もつかない世界に足を踏み入れつつあるようです。
そして葉書大にカットです。そのツールに、今回から台つきの丸鋸(まるのこ)が登場します。この台の調整の概ねは先日終えています。しかし、細かい加工には正確さが必要です。注意すべき点は角度です。直角と平行だけは神経質になる必要があります。
昨日、この微調整をしています。今日は愈々初仕事です。やはりフットワークが良いです。100枚ほどのカットは数分で処理します。
スライド丸鋸はじめ、それぞれのツールにはそれぞれが力を発揮する作業内容はあるのですが、今日のような加工には、この丸鋸台が適しているようです。両手で加工材を押さえるところに魅力があります。

その後、再びの面取りです。残っている面は8辺です。更に、その後8つの頂点をサンダーで処理します。100枚ほどを完成させるに結構な時間を要します。
しかし、これでも妥協している負い目が伴います。青森ヒバを完璧に仕上げるには際限が無いのです。硬い木との違いがあります。最も困難な材料は桐(きり)と訊いたことがあります。この加工には鋭利な小刀を使うのだそうです。
そして最後は「焼印押し」です。これはハンコのようなものです。しかし、これにも多少の技が伴います。その作業中、Y氏がおいでになります。市内にある洋風居酒屋のオーナーです。
玉葱(たまねぎ)の皮を持ってきてくださいます。実は、「煎じ薬(せんじぐすり)」の要素です。『血管を掃除して血圧を下げる。』、というY氏のすすめです。有難いことです。明日から試すことになります。
午後、裏庭の「ほたる湖」に出かけます。北海道からお出でのH女史とT女史との3人でアイスクリーム持参です。緑の湖面を白鷺(しらさぎ)やカモメが滑降しています。なによりも風が戦(そよ)いでいます。やはり別世界です。

この初夏?に満開している花があります。数十本も咲いているようです。花弁が4方に開いています。
「ヤマボウシ」です。数年前から咲いていたようですが、認識したのは今日が初めてです。日立にお住まいのY女史も、『昼食は湖の四阿(あずまや)にしましょう。メニューはサンドイッチ、果物、そして冷たいワインが良いでしょう。』、と言っていたことがあります。
コロッケの「棟方志功の舞台」が始まったようです。志功は『海も山も温泉も』、と評価していたようですが、それに「春夏秋冬も」を付け加えたくなります。