
モヤーッとしています。それは曇り空のこともありますが、中途半端(はんぱ)な気温も作用しているようです。ピリピリとした零下10℃もの外気に比べるとモヤーッとしてくるのです。
半年近くも厳冬の中に馴染(なじ)んだことで、今の気温に対応しきれていないようなのです。しかし、今日から7月です。夏至も過ぎ、これからはその厳冬にまっしぐらです。寒くなる頃には、これからの暖かさが基準になっている筈です。
数日前から「肩揉み器」をつくっています。車として使う「玩具」兼、癒し効果を狙った「オブシェ」兼、消臭殺菌効果を狙った「芳香材」兼、「揉み器」です。簡単な工作です。しかし、何となく納得できない世界あります。それはデザイン系です。
サンプルは半年ほど前につくっています。しかし、大きさ、厚さ等の寸法、手に持つ際のフィット度、そして作品の持つ物語性に改良の余地があるようでした。今回の試みでは、その中のフィット度と大きさを最優先してみます。
やはりサンプルとは全く違う結果になります。持つだけで安心感を覚えます。数種類のバージョンを考えることになりますが、とりあえず完成させることにします。

まず車輪づくりです。サンプル段階では角材を丸くしていますが、今回は枝を使うことにします。笛の材料として乾燥させていたものです。
しかし、丸い枝、とはいうものの、綺麗な円になっていないことから、そのまま使うには少し苦しいです。木工旋盤で形を整えます。丸くなった棒を20mmほどにカットします。
そして面とりです。この段階で枝の年輪を初めて認識します。正確には数えられませんが40年ほども経たものです。驚きます。しかも、極狭い年輪が魅力的です。神秘的です。是非活用したいところです。
車軸は直径4mmの竹籤(ひご)です。車体?に抜きとおす孔は4.8mm、車輪には3.5mmほどのビットを使いました。いつものことですが、ボール盤に感謝すること頻(しき)りです。即、その出来たばかりの作品を5~6人の皆さんにご披露して廻ります。
やはり、『持ち易(やす)いですね。』、『気持ちが良いです。』、というご意見です。何とか目処がついてきているようです。
しかし、不満足もあります。形全体にストーリー性が無いことです。今の状態はカニ(蟹)の甲羅(こうら)の形状です。もう少し工夫の余地がありそうです。

今回使った部材は厚さ1寸です。試しに1寸3分で作ってみました。ほんの3分(約9mm)の違いですが、明確な変化が生じます。
それは、左右の車輪の間隔が広くなることで、滑らせると車本体の腹が体についてしまうことです。しかし、或いは、車の取り付け位置を工夫することで解決のできるものなのかも知れません。
この種の工作を満足に至らしめる近道は、実際に作ってみることが一番のようです。あれやこれやと数種類つくってみるつもりです。そして、納得した段階で本格的につくることになります。不満足のものを量産してもナンセンスなのです。
実際の加工は簡単です。しかし、定まっていない目的地を模索しながら進むには特殊な能力が必要のようです。最も悩む工程のようです。丁度、幾何(きか)を解く際の1本の補助線を探すのに似ています。その模索に何ヶ月も要していることになります。
ある日突然、僅(わず)かに戦(そよ)ぐ風を感じてパッと閃(ひらめ)くことになる筈です。その戦(そよ)ぐ風との出会いが人生なのかも知れません。ま、楽しみながら前進するつもりです。