心配していましたが理想的な天候に恵まれました。実は、今日も裏山探索の約束をしています。雪の冬以外の山の達人のT氏とです。今春4回目のトレーニングです。

さまざまなテーマの中からワサビを選択しました。実は、ワサビの調理方法の中に「ふすべる」、という伝統文化があります。

殺菌した器に水気を抜いたワサビを入れ、その中に煮立てただし汁を注ぎ、冷やす方法です。その結果、ワサビのサワサワ感と辛味を味わうことができます。

その辛さは、つい、目と鼻に手を運ばざるを得ない程度です。このだし汁はそれぞれのお宅で異なるようです。一般的には、八方汁と日本酒を煮立てるようです。ツウだけのレシピのようです。

このときの器にはビン (瓶)を使うことが多いです。ワサビは徹底的に詰め込みます。結局、1ビンつくるためのワサビの量は意外に多くなります。

是非、奥州最北端の春の旬(しゅん)を遠方にお住まいの皆さんにお届けしたいところです。今日は気合を入れるところでした。

車で数分走って山に入ります。やがて、白い花の絨毯(じゅうたん)が待っています。足の踏み場も無いワサビ畑です。

適当な場所に籠(かご)を置き、座ります。座った周囲を採って、場所を2mほど変えます。その繰り返しです。


今日入った山は1週間前に入っています。1週間は、山の様相が激変して余りある時間です。草木の成長が驚くほど進んでいます。

無らしきところから生じた新芽、そして、幼いものがいつの間にか逞(たくま)しくなっています。春は驚きの世界です。

結局、収穫したものはワサビの他、シドケ、ボンナ、コゴミ、ウド、アイコ、ゼンマイ、そしてアザミ等です。その中のウド、シドケ、アザミ、コゴミ、ゼンマイはT氏が収穫したものです。

実は、山菜採りの後始末には意外なほどの時間を要します。T氏は、『今日は後始末の時間がありません。』、と、収穫した全てを委ねてくれたのです。

ヘプバーンの「ローマの休日」のラストシーンではありませんが、それぞれが貴重なものばかりです。しかし、その中で特に気になっていたのはアザミです。つい数日前、茹(ゆ)でた結果、真っ黒になって嘲笑を浴びたものです。

工房の薪(まき)ストーブをガンガン焚(た)いて、そして、落とし蓋(ふた)を使っての再挑戦です。勿論(もちろん)、大成功です。相当分茹でた後に冷たい水にとります。ホウレンソウのように真っ青です。コツを理解すれば簡単ですが、初めて出会う世界です。

ご近所のご年輩のご婦人方にお分けします。ワサビ等は先日お届けしています。今日はウドだけです。若い頃に知った味はご高齢になっても思い出すようです。ホッとする瞬間です。これから後始末に挑戦です。


帰路、手首が腫(は)れているのに気付きます。どうやら虫に刺されたようです。これも1週間前とは事情が違ってます。そのことを知ったT氏が『これを数回塗ってみてください。』、と小瓶(こびん)に入った透明の液体を渡します。

正体を聞くと、豆腐の凝固剤の「ニガリ」だそうです。虫刺されに利くのだそうです。本職の世界です。信用できそうです。これにも驚きます。


昨夕の会合で多くの皆さんにお会いしました。特に、県病のS先生、国文学のK先生と話し込みました。その中で、K先生から執拗(しつよう)に迫られた課題があります。

K先生は、『一般的に、青森の代表はリンゴとされています。しかし、寺山は、「青森のオリジナリティーはヒバです。」、と訴えています。ところが、その花を見たことが無いのです。是非目撃したいのです。』

というものです。実は、KUROOBI自身も見たことが無いのです。汗顔の至りでした。

K先生は古典にかかわる著書を数刊も出版されています。特に源氏物語については第一人者です。文学について語るとき、昔から話の合う方です。また、たくさんのコーチをいただいている方です。

ヒバの花を実際に見ることで、講義の内容に幅が出てきそうです。是非、裏山に咲く青森ヒバの花にご案内したいところです。


明日は津軽平野にお邪魔します。帰路の途中、W工房にお寄りするつもりです。実は、有難いことに、つい昨日お願いした丸鋸(まるのこ)の盤JIGGが完成したそうなのです。期待すること頻(しき)りです。

2011/05/11(水) 19:15