昨晩と違って、今日は晴天です。朝、T氏からお誘いがありました。一昨日に続いて今日も山に入ることにしました。

数時間の山歩きは今日で3回目です。腰の不愉快さはどうしようもないことです。しかし、疲れの度合いに変化が生じています。

ほんのこのところの1~2回の山歩きで相当鍛えられているようです。呼吸の乱れ(息切れ)が少なくなり、フットワークが良くなっていることに気付きます。

体が慣れてくるからのようです。この状態はスキーに似ているようです。その年の初めて滑るときには結構疲れるようです。

しかし、2回目、3回目になるにつれて疲れを感じなくなる、ということを聞いたことがあります。スポーツ等、体を使うものに共通しているようです。

体力というのは、普段の鍛え方に正直に係わっているようです。できるだけ関節に負担をかけないように、筋肉を使う歩き方を心がけています。山菜もそうですが、冬期間の肉体の衰えを少しずつ補うつもりの散策です。

これまでの2回は「ワサビ(山葵)」がテーマでした。既に溢れています。今日は「タラの芽」狙いになりました。今日はこどもの日の祭日です。予定している場所に先客が居ることがあります。現場に行ってみなければ収穫量のほどはわからないところです。

しかし、昔から、『海はスコンクがあるが、山には無い。』の、諺(ことわざ)があります。これは、『海釣りは全く釣れないことがあるが、山は目的以外のたくさんのものが収穫できる。』という意味です。

やはり、今日の「タラの芽」の場所には先客が通り過ぎていたようです。車から降りて2~3分の場所です。然もありなん、です。それでもあるものです。

「タラの芽」に似ているものに「ハリギリ」もあります。結構な量を収穫します。同じ場所に「ゼンマイ(薇)」があります。これほど多くを収穫したのは生まれて初めてのことです。

実は、経験が少ないことで良く解らない世界でした。「男ゼンマイ」、「女ゼンマイ」、「鬼ゼンマイ」等があります。その中の「女ゼンマイ」を収穫するのだそうです。

ところが、「男ゼンマイ」の成長は早く立派に見えます。その中に遅れて「女ゼンマイ」が出ているのだそうです。


結局は、茎(くき)に産毛(うぶげ)をまとわないで、スラリと綺麗なものを採ることにしました。

しかし、T氏は、『「男ゼンマイ」であっても珍重する方が居ます。採っても問題はないです。』、と勇気付けてくれます。ま、初心者としては許される範囲のようです。

「タラの芽」は木の梢です。そして「ゼンマイ」は地表です。上と下を見ながらの忙しいトレッキングです。春になって日焼けするほどの陽光を浴びたのは初めてだったようです。紫色の「カタクリ」の花、薄い青色の「スミレ」、そして真っ白の「ミズバショウ」は今も盛りです。

広い裏山です。それぞれの異なる環境があります。まだ残雪のある沢、日当たりの加減、西向き東向き等の山の方角、高低差、生えている木の種類等です。その条件によって、山菜の種類も時期も違っているようです。

帰路、『アザミにも寄りましょう。』、と道草をします。アザミは味噌汁の具、ゴマ和(あ)えでいただく春だけのご馳走です。太い茎は蕗(ふき)のように扱うレシピもあるそうです。

この場所も車から降りてから1分未満の距離です。数歩山に入ると一面がアザミの絨毯(じゅうたん)です。無いところには無いのですが、あるところにはあるものです。

5~6分でレジ袋4袋にもなります。もはや十分です。T氏はどのポイントに何があるかを熟知しています。驚きます。

「ウド」に出会うのも今年初めてです。これは自分で収穫したものではなく、すべてT氏が採ったものをいただきました。一抱えもあります。

近年は栽培ものが一般的になっています。通年手に入ります。それなりの風味があります。しかし、山の「ウド」は全く違っています。「アク」の度合いは山のものが強いです。そのアクが美味しさと直結しているようです。

昼前に帰宅します。午後もまた山菜三昧(ざんまい)です。実は、収穫は夢中になり、短時間に感じる傾向があります。それでも午前中の3時間ほどです。

しかし、後始末には収穫に要した時間の5~6倍も要します。選別して洗うことに時間がかかります。そして茹(ゆ)でることです。山菜取りの宿命のようです。プロの皆さんは、その後始末の能力を考えながら収穫量を決めているようです。


ゼンマイを茹(ゆ)でるのも勿論初体験です。早速、何でもしっているWEBにお尋ねしました。しかし、諸説あります。

しかも、『茹で方によって美味しくもなったり、そうならなかったりする。』、とあります。困ってしまいます。

丁度、小豆(あずき)の煮(に)方に似ています。昔からの伝統文化ではあるものの、この諸説のあることが、難しさのバロメーターのようでもあります。奥ゆかしい世界です。

大きい鍋に水を張り、塩と薪ストーブから排出された木灰を入れて沸騰を待ちます。そしてゼンマイを入れます。問題は茹でる時間です。そのことを写真で表現しているページがあります。茹で汁の色が茶色になることが目安となっています。非常に参考になるヒントです。

茹でるには結構な時間を要します。WEBでは茹で汁の色とともに「シナシナになる程度」、ともあります。奥の深い世界です。本来は、日中、ストーブの必要のない気温です。ガンガン薪(まき)をくべることで汗ビッショリになります。

さらに曖昧(あいまい)なことがあります。茹でた後の処置です。一説では冷たい水に入れる、とあります。また、別のページでは、茹で汁にそのまま漬けて冷ます、の解説です。結局は後者を採用します。触れことができるまで冷(さ)めた段階で笊(ざる)に移します。

今後は天気の良い日に外に出し、揉(も)んでやることになります。春のこの時季が正月の「煮しめ」の序奏です。普段、何気なくいただく食材に、遠大な作業過程のあることをあらためて実感することになります。

他方、アザミの茹で時間は一瞬です。パッと緑になるまでです。茹でてから即、冷水にとります。しかし、水は冷たくても茎に触ると生暖かいものです。不思議です。流し水にしています。

採ることは楽しいのですが、問題はその後の処置です。二人家族にしては何れも結構な量です。早速、夕食の膳は天婦羅(てんぷら)です。ウド、タラボ、タケノコが主体です。それを山ウドの酢味噌和え(すみそあえ)が中和します。

これから暫らくの朝昼晩の膳にはアザミが出そうです。少しクラクラしてきます。

実は、遠方に、奥州最北端の旬(しゅん)をお届けしたいところです。スーパーでは水とともに袋に入れています。何とかなりそうです。しかし、送ったところで送料の方が高額になる山菜です。迷っているところです。

コシアブラが出かかっています。ワサビもこれからです。ワラビ、シドケ、ボンナ、サンショウの芽も待っています。このトレッキングはまだまだ続きそうです。工房活動にはブレーキがかかりますが、歓迎すること頻り(しきり)です。

2011/05/05(木) 19:56