
今日は14~5℃にもなったようです。昨日一昨日は雪でした。昨日から10℃も変化したことになります。今日は園芸活動の予定でしたが工房活動に終始です。この暖かさが向日数日は続きそうです。園芸活動は何時でもできる、という思いがそうさせるようです。
「ウグイス笛」の優先です。秀木の「青森ヒバ」をつかった笛です。抗菌力に富むことと上品な香りが顕著な特性です。基本的な部材づくりの殆どは昨日終えています。残る作業は組み立てるだけです。
しかし、実際には舞台裏の細かい微調整があります。気障(キザ)な表現をご容赦願えば、ちょうど湖面を優雅に滑っている水鳥に似ているようです。水面下では引っ切り無しに水掻(みずか)きを働かせているのです。

まず音口の加工です。孔のあいている円の曲面を平面化してやります。これは吹き口と本体を固定する補強材の納まりを考えてのことです。しかし、先人の言では音色を良くする仕掛けのようでもあります。
これまでその加工をベルトサンダーが担当しています。しかし、今回は数が多いことから疑問があります。加工に要する時間もさりながら何となく邪道にも思えたからです。思い切ってクラシックツールに頼ることにしました。
クラシックとは恐れ多いことですが、鉋(カンナ)です。それも簡単なJIGを併用してです。世界中に昔から伝えられている刃物です。やはり優秀です。3~4回ほどかけるだけで期待する値に削ってくれます。
そのカット面も見事な美しさがあります。実は、このカンナを敬遠していました。操(あやつ)るための技が必要です。更に刃の砥(と)ぎにもハイレベルの腕が要求されることからです。
やや刃を多く出したもののカンナ屑(くず)は綺麗です。それも孔をあけた部分がそのまま孔として残ることに驚きます。当然のことです。しかし、初めての出会いに不思議な感動をもらいます。

次は「面取り」です。これは稜角の削除です。刃物でカットしたほとんどは鋭い直角になっています。
その鋭さには清潔さがあるものですが、万が一怪我(けが)に繋(つな)がるのであれば不本意です。「坊主面(ぼうずめん)ビット」を装着したルーターが活躍です。その後はやはりサンダーで調整です。
愈々(いよいよ)鳴り口の調整です。斜め45°にカットすることにしました。サンプルでは50°にしましたが然程(さほど)の違いは無いようです。補強材の角度に反映する値です。
45°は都合のよい角度でした。カットの深さは吹口をセットしたとき、1/4~1/5ほどの空間が残る程度が良さそうです。アバウトながらも最もデリケートなポイントのようです。
カットする毎に多少のバリが発生します。組んだ後ではし辛(つら)くなります。その度ごとに姿を整えるのが完成までの近道のようです。
今日もまた腕っ節が存在感を訴えています。明日は全体の微調整とともに、補強材の小さい直角二等辺三角柱をつくるつもりです。やや手間取ったものの、その後、晴れての組み立てになります。