
「園芸事情」・・・秋の序奏
午前中は吹雪(ふぶき)です。気温はプラス1~2℃です。積もる力の無い春の雪です。久しぶりのことからドラマチックさを感じます。つい先般まで厭(いや)というほど見尽くしていたのにです。不思議です。
朝、『クルミとミズナラを使いますか。』の電話をいただきました。キノコ(茸)の植菌用です。クルミはヒラタケ、ミズナラはシイタケ用です。実は、つい一昨日、友人がコマ用のビットを借りにきたばかりです。
キノコの植菌は雪融けからソメイヨシノの咲く頃までといわれています。これには他の雑菌が繁殖する前、という意味がありそうです。いつの間にかその時期を迎えていたのです。
キノコの原木栽培をして20年ほど経ちます。一頃、8~9種類ほども手がけていました。しかし、今はシイタケ、ヒラタケ、ナメコが主流です。シイタケは70~80本ほどあるのですが植菌したのが数年前です。出る数が顕著に少なくなっています。もはや木のエネルギーの失せている頃です。
ヒラタケは昨春はじめて植えました。植えた年の昨秋、グジャグジャ生りました。主なレシピは、囲炉裏(いろり)にタジン鍋をかけてベーコンとともにバター焼きにするだけです。
味は勿論ですが歯ごたえが魅力です。調理方法が簡単なことから突然の来客時に活躍しました。もちろん、工房から3~4歩のところからの収穫が何よりも魅力です。その気になって今年も植えるつもりでした。
電話をもらったものの、乗用車では無理です。まず、軽トラの手配です。いつもお世話になっているY社長にお願いしました。久しぶりのマニュアルのギヤです。しかし、体は覚えているものです。無意識に運転できます。
『もっと必要でしたらまたお出でください』、とは言われたものの、クルミとミズナラを合わせて50本弱にもなりました。シイタケは来秋の収穫になりそうですが、ヒラタケは今秋から出る筈です。
昨春植えたナメコとともに賑やかになりそうです。今年の秋も楽しめそうです。雪の早春に、既に秋の序奏が始まることになります。
「工房事情」・・・微粉末「鶯笛(うぐいすぶえ)」の啓蒙運動を開始しました。早速昨日、『青森ヒバの香りを楽しみながらのホーホケキョも乙のようです。数個を届けてください。』の連絡がありました。いつもお世話になっている東京のT氏です。
まとまった数をつくるつもりでしたが、更に勇気付けられました。有難いことです。東京では既に桜が咲いているようです。奥州最北端から発信する「ウグイス笛」を、花の都で是非奏でていただきたいと存じます。
まず丸棒づくりからです。将来は枝を使うつもりですが、当面は角材からのスタートです。慣れも手伝ってか、作業時間は以前よりも短時間に感じます。また、コンマ1mm以下の正確さを要求される蓋物(ふたもの)等とは違い、太さはアバウトで済みます。気が楽です。
しかし、排出される微粉末の量は同じようです。換気扇は回してはいますが頭の先からつま先まで真っ白になります。
話しは飛びますが、以前、挽き物専門の工房にお邪魔したことがあります。ちょうど木のコップをつくっているところでした。入り口で「ごめん下さい」と声をかけましたが反応がありませんでした。旋盤の音で気付かなかったようです。大きい声をかけると、大鋸屑(おがくず)とパウダーの中から、全身真っ白の姿で出てきました。
微粉末の洗礼は木工旋盤を扱うときの宿命です。しかし、棄て難いジャンルです。憧(あこが)れの皆さんには苦になるものではなく、むしろ望む世界と心得るべきのようです。
今日は20本弱の加工です。しかし、これだけの量の丸棒加工は初めてのことです。やや調子付いてきた感があります。
春告げ鳥のウグイスです。この「鶯笛(うぐいすぶえ)」にもタイミングがありそうです。この際です。もう少し作りたくなります。向こう数日は微粉末に塗(まみ)れながらの作業を満喫することになりそうです。
2011/04/02(土)
18:15