
「越冬事情」・・・『思ひ出』
昼前に外出しました。久しぶりです。やはり、ここ数日の晴天で顕著に雪融けがすすんでいます。気温は4~5℃と然程の高さではないのですが、春を感じさせます。
つい、海を見たくなりました。青空を背景にムヤムヤと薄い霞(かすみ)がかかっています。波は殆ど無く、鏡のような海は緩(ゆる)やかにノタリノタリとしています。
7~8名のご年配の方々が来ています。やはり、です。黙然として海を見ていました。目的は、この麗(うら)らかさを味わうためのようです。
写真は「裸島(はだかじま)」と「鷗島(かもめじま)」です。左の「裸島」の名前は、緑の無い岩から理解できますが、「亀」の形に似ている右の「鷗島」の命名の所以(ゆえん)がよく解らないところです。それぞれに曰(いわ)くがあるようです。
「裸島」は、満潮時は文字通り海に浮かんでいます。しかし、干潮時には陸続きになる島です。何回かご紹介していますが、太宰も、島に渡って休んでいるうちに満潮になり、道が無くなって困ったそうです。
これまで、当地の顔としての島は「湯の島」とされているようです。春は「カタクリ(片栗)」鑑賞で賑わう緑豊かな島です。棟方志功が描いた、当地の観光ポスターも「湯の島」がテーマになっています。
しかし、S氏の撮影した当地の絵葉書の中で、最も人気のスポットは「裸島」だそうです。赤茶けた単なる岩山に人気があることが少し不思議です。
県外からお出でになる皆さんには、当地で育った常識とは異なった視点がありそうです。それは、教科書的な一般的な美しさとは異なる、ドギツさや素朴さに惹かれることにありそうです。
また、太宰の小説も関係していそうです。『思ひ出』の第三章に、この「裸島」のくだりが載っています。そこには「裸島」という固有名詞は出てはいないのですが、明らかです。
「工房事情」・・・不精「嵌(は)めこみパズル」のサンプルを作っているところです。昨日に続いて昨日も「丸棒づくり」からのスタートです。12mm強の青森ヒバの丸棒です。
作り始めた当初は1本に10分以上も要していました。しかし、今日は5分ほどに短縮されています。繰り返しの作業が、デリケートに取り扱う瞬間と強引にやってもいいところを教えてくれるのでしょう。
そして、ツールの使い方も作用します。当たり前のことですが、サンドペーパーを60番から始めることで所要時間が極端に短縮されます。遅ればせながら、今日手に入れました。
早速(さっそく)削った丸棒を使っての組み立てです。丸棒の両端の角は孔に入り易いように手を加えます。

12本を一斉に嵌めこみます。注意点は「割れ」への配慮です。青森ヒバの柾目(まさめ)には割れやすい性質があります。釘(くぎ)を打つときもそうですが、今回のようなケースではビビるところです。
棒が太すぎれば「割れ」に繋がり、棒が細ければ役に立たない世界です。よく解りませんが、割れる一歩手前のフィット感が理想的なのかも知れません。
何とかですが、オールヒババージョンの完成です。やはり、独特の雰囲気を醸(かも)し出しています。また、削りたてもありますが、パンパンとした香りを放ってくれるのが嬉しいです。
まだまだ手直しの余地はあるものの、このパターンで10個ほどをつくってみたいところです。しかし、材の調達上、2寸を1寸5分に縮小する必要に迫られそうです。それに伴って、すべてが縮小されます。ま、何とかなりそうです。
今回の丸棒は一作目よりも長くしています。その分、中に納まるパーツの量が多くなります。しかし、確認したかったのは「枕(まくら)」としても耐えるかどうか、です。
当然、ゴロンと横になっての確認です。丸棒の間隔がやや広すぎるようです。もう少し狭くすることで、何とか使えそうです。ま、「不精枕(ぶしょうまくら)」、というところでしょうか。「不精箱(盆)」や「不精箒」のようなものです。
「不精」には「だらしなさ」の意味がありそうです。しかし、この「不精」もまた、捨て難い文化のようでもあります。少し考えても良さそうです。
明日は曇天(どんてん)ながら、最高気温が10℃以上にもなるそうです。しかも、最低気温も氷点以上です。久し振りに、庭の雪にスコップの目を入れるつもりです。
2011/02/23(水)
17:07